11月3日 体育館2階
文化祭まで残り1日となった。朝から、出し物の準備をしており、授業どころではなかった。先生も全て準備し終えてたら、授業をするつもりだったみたいなので、さほど影響もないみたいだ。私は、スマホを触りながら、みんなの様子を眺めていた。
ー11月2日ー
私が体育館の2階から降りようとした時、まさかの前田と中村が扉から入ってきて、話し始めた。私は、翆に話さないように指示をして、二人の話に耳を傾けた。
中村「この後、どうする?」
前田「そうね。全体練習できたらいいんだけど」
中村と前田は、この後の練習を考えているみたいだった。
中村「来てない人は、どうするの?」
前田「来てない人?」
来てない人とは、私のことだろうか?
中村「ああ。小野田とか春山とか」
名前を呼ばれ、心臓が飛び出しそうになった。
前田「そういうことね。来ないんだったら仕方ないんじゃないの?」
この前とは、違いアッサリしている前田だった。
中村「でも、当日だけ来ても困らない?」
前田「ああいうのは相手にしても反発するだけだよ」
前田は、体育館の壇上に飛び乗った。
中村「冷静なんだね」
前田「冷静なんかじゃないよ。腹が立つし、納得いかないよ。でも、いつまで言ってても仕方ないよ」
私もまさに、前田の言うように感じていた。
中村「大人だね。麗奈は」
前田「そんなことないよ」
中村「私だったら許せないな」
前田とは対照的に、中村は私のことを許していない様子だった。
前田「小野田のこと?」
中村「うん」
何も話せないということもあり、自分の名前を呼ばれるだけで驚いてしまう。一方の翆は、淡々と二人の話を聞いていた。
前田「それは、そうなんだけどさ」
中村「だって、あんな風に出ていくなんてありえないでしょ」
出ていったあの日、私は少しの後悔をしていた。
前田「それはそうだね。何が嫌なんだろうね?」
中村「絶対ワガママじゃない」
前田「小野田って、畔上と仲がいいんだよね?」
このタイミングで翆の話題も出た。でも、翠は顔色一つ変えることはなかった。
中村「うん。よく一緒にいるの見るよね」
前田「二人とも誰かといたくて、一緒にいるんじゃない」
中村「たしかに。寂しそうだもんね」
ここまで、コケにされて苛立ちが抑えきれなくなってきた。




