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異世界を救った高校生  作者: T_Sora
3/9

心に決めた。


光に包まれたあと、

一瞬で世界を渡ったのだと認識した。

俺達は学校の屋上に居たはずだ、

それなのに、、

辺りは森林、

見た事も無い植物にあちこちに生えていた。

空は青空に広がって、

そんな空をこれまた見たことも無い

生き物が飛んでいる。


「これが、、異世界、、、!」


「驚いて居るようですね。」


俺はレインを見ると、

思わず息を飲んだ。

今までフードを深く被っていたから

顔を見ることが出来なかったが、

そのフードを脱いで俺を見て微笑んで居た。


銀色の髪にスカイブルーの瞳、

何より単純にキレイだと思った。


「レイン、、お前そんな顔してたんだな。」


「何かおかしいでしょうか、、、?」


少し心配そうにするレイン、


「いやいや、違うんだ。

なんつーか、、キレイだと思ってな。」


「うふふ、ありがとうございます。

素顔を見せた甲斐がありました。」


レインは嬉しそうに笑っていた。

そういや光が居ない。


「なぁレイン、光はどうしたんだ?」


そう聞かれてレインは辺りを見渡す。

そして1人思案し焦ったかのように、

転移魔法陣を確認する。


「神崎蒼空さん、、

大変言いにくいのですが、

光さんは恐らくですが、、

魔族に召喚された可能性があります。」


「は?魔族?なんだよそれ!

おい!レイン!光は?

光は大丈夫なんだろうな!?」


俺はレインの胸ぐらを掴んで問いただす。


「魔族に召喚された生物は、

どんな生物であれ強制支配下に置かれます。

あくまで私が知る限りの情報ですが、、

殺される事は無いはずです。ただ、、」


レインが苦々しい顔をして言い淀む。


「ただ、、魔族に召喚された生き物は例外無く

この世界に災厄をもたらしています。

今後光さんと敵対する可能性は大いにあります。」


「ちょっと待ってくれ!

光と敵対?何でそうなるんだよ!?

助ける方法は無いのか!?」


レインは申し訳なさそうに俯く。


「ごめんなさい、、

私にはその方法はわかりません。

ですが、蒼空さんなら何とかできると

私は信じています。」


「何か根拠でもあるのか?」


「根拠は私にはありません。

ですが、、あなたは世界を救う力を持っている。

なら全てを救う事だって、

きっとできると思っています。」


俺は大きく深呼吸して気持ちを落ち着かせ、

必ず世界も光もどうにかすると心に決めた。


「レイン、俺はこの後どうしたらいい?」


「この森を抜けると、

時空都市シーズン王国があります。

その国に私と一緒に来ていただきます。」


「シーズン王国って、、

えー!!レインお前って!?」


レインはにっこり笑い、


「はい、私はシーズン王国の王女です。」


「王女様って、、」


俺は思わず額に手を当てた。

俺も光もだが知らなかったとはいえ、

普通に手をあげたことになる。

まぁ、、一撃も決まらなかったが、、、。


「まぁ詳しい事はその王国に着いたら

教えてくれるんだろ?」


「もちろんです、では行きましょうか。」


俺達は歩き始めた。

レインは素性を明かしてから

終始笑顔だったのは、

俺の気のせいでは無いだろう。


「しかし何で森なんかに転移したんだ?」


「異なる世界を渡る転移魔法、世界転移

この魔法を使用できるは

私を含めて2人しか居ません。

大量の魔力量と

それをコントロールできる技術そして、

自分との適性があって

初めて行使する事ができます。

なので仮に魔力の暴走や、

空間の歪みに巻き込まれないように、

国から離れたこの場所にした訳です。」


「なら俺達が居た学校の屋上は?

学校も滅茶苦茶って事無いよな?」


レインは可笑しそうに笑う。


「大丈夫ですよ、

私は蒼空さんが居た世界では

7割程度にしか力を使えません。

なので魔法陣を合わせて使い、

より安定した転移ができたわけですが、、」


レインは光の事を考えたのか、

青い瞳に薄ら涙を浮かべた。

俺は話を変えるために気になった事を聞く。


「転移魔法は誰にでもできるのか?」


「普通にこの世界間の移動転移であれば、

上級魔道士なら誰でも使えますね。

私が育ったシーズン王国は、

転移魔法の産みの国でもあります。

蒼空さんもきっと取得できると思いますよ。」


俺は自分が魔法を使う姿を想像して、

そして余りにも厨二病っぽく見えたので、

ちょっと凹んだ。


「なぁレイン?俺にも魔力はあるのか?」


「そうですね、、

恐らく蒼空さんは私よりも数十倍ぐらいは

高く濃い魔力を感じます。」


「ふーん、、俺には全く感じ無いが、、」


レインはもう涙は浮かべてなかった、

少し微笑み、俺を見て言った。


「蒼空さんはまだ魔法どころか、

魔力感知や魔力操作も知りませんしね。

大丈夫ですよ、ちゃんと国に着いたら

きちんと教えますので。」


不安でいっぱいだけど、

俺はレインに連れられ森の出口まで辿り着き、

その先にあるシーズン王国を確認した。

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