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枕の下に 希望の上に(8)

ど田舎メトロポリス

新緑に茶色が混ざる

抉られた山は

ボールが打つかったかのよう

遠回りした国道

列をなすテールランプ

抜け出したい衝動と

ここに居なくちゃいけない

そんな

小さな鼓動




当たり前を

積み重ねながら

安心を得ている

時に眺めて

いつもと変わらない事に

安堵している

癒着したのは

心か故郷か

今は取り外す手術が

必要なようだ




四方を山に囲まれて

声は空に舞い上がる

緑は芽吹けど

張り付いた茶色は

取れない

明日が来ると

わかっていたから

昨日を忘れて

見ようともしなかった

色落ちした記憶は

残骸に

上書き保存されていく




水が流れて

取り出した火は

それなりに燃えていて

明るいと明るさの

真ん中辺りを

行ったり来たりして

野良猫を照らす

一声鳴いて

暗がりに消えるけれど

もう少し

此処に居ても良いと

声は出なかった




普通の事を

積み重ねながら

自然な笑顔を作っている

時に嫌な事があろうと

いつも通りになる事を

期待できていた

元通りになるのは

心か風景か

今は取り除く手術が

必要なようだ




大切な緑に囲まれて

声が四方に飛び散る

心に隠せど

張り付いた茶色は

取れない

明日が来ると

わかっているけれど

昨日の形が

夢と幻で映像化される

色落ちした思い出は

二度と来ないと

時間に保存されていく




落し蓋をしたとて

中身がある事は

変えられない

思い出さないって事を

思い出にして

覚えているのだから

未来を変えて

過去を変えるしかない

術は直ぐに見つからない

当たり前の方が

難しいから

あれだけ

大切だったんだろう




四方を山に囲まれて

声は空に舞い上がる

緑は芽吹けど

張り付いた茶色は

取れない

明日が来ると

わかっていたから

昨日を忘れて

見ようともしなかった

色落ちした記憶は

残骸に

上書き保存されていく




大切な緑に囲まれて

声が四方に飛び散る

心に隠せど

張り付いた茶色は

取れない

明日が来ると

わかっているけれど

昨日の形が

夢と幻で映像化される

色落ちした思い出は

二度と来ないと

時間に保存されていく


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