四日目 親友の若き虎
情報収集をした次の日。昨日と同じく母さんの手伝いをした。そしてーーー。
「今日もありがとう。もう遊びに行っても大丈夫よ。」
「はーい。いってきます!」
『と、言ったものの遊び相手なんて居ないんだが。』
「菊吉ーーー!!」
家を出てすぐの所で、名前を呼ばれた。そちらの方に振り向くと、そこには男の子がいた。髪は黒く瞳は黄色、背は俺より少し小さいぐらいだ。しかし、誰かわからない。
「どうしたんだ?」
「昨日はごめん!遊ぶ約束してたのに、行けなくて。兄貴たちの手伝いで山の方に行ってたんだ。」
『そんな約束してたのか。』
ホッと安堵したところに雪さんがやってきた。雪さんは昨日の朝に井戸の場所を教えてくれた人だ。
「こんにちは、菊吉。うちの子がごめんね。菊吉と遊ぶって聞かなくて。」
「いえ、大丈夫です!昨日遊ぶ約束してて、会えなかったので。」
「なら若虎のことよろしく頼むわね。」
そう言って雪さんは家へ戻って行った。一方若虎の方はーー。
「ねぇねぇ何して遊ぶ?」
「んー。どーしよっか。」
『まだ行ってない所と言えば森ぐらいだなぁ。遊ぶついでに行ってみるか。』
「今日は森で遊ぼーよ!」
「お、いーぞ!早速行こう!!」
俺は小さくガッツポーズをした後、若虎について行った。