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山中くんの地獄冒険見聞録  作者: ギュウデン
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第1章〈地獄へようこそ。〉1-1

第1章の1-1です。あまり長くないので軽く読めると思います。感想とか貰えると嬉しいです。

俺の名前は、山中弘人。現在17歳の高校二年生だ。好きな食べ物はハヤシライス。嫌いな食べ物はきのこ全般。俺は普通の高校生だ。ただ一点を除いて…


俺は小中と勉強が全くできなかった。いやそれもう芸術と言われるくらいできなかった。だからだろうか、高校受験は失敗した。推薦で受けた私立も全て落ち、その後受けた公立高校も落ちた。そのとき、人生が崩れる音がした。しかし、そんな俺を見かねた学校の先生様が、ひとつの学校を紹介してくれた。定員割れをしているため特例として試験はなし、面接だけで入れる学校だった。俺には、もうそこしかなかった。両親はお互いに愛人を作って出てったきり帰ってこない。そんな、取り残された俺を嫌な顔せず育ててくれた婆ちゃんにいつか恩返しをするため、俺はこの学校に入学した。


それが、俺の人生の中で一番の間違いだった。


入学してみれば、地獄みたいな学校だった。


文武両道を掲げておきながら毎日九時間授業。授業が終わるのは午後六時。そこから、四時間部活をして終わるのが午後十時。さらに完全消灯は午後十一時のため、自由時間なんてまったくない。

学校では先生達が半端なく怖く、部活では顧問がとんでもなく怖く、寮では寮母さんが鬼ように怖く……。俺もうこんな生活嫌だ。


こんな苦しい生活をするくらいなら、いっそ死んだ方が楽なのでは?そうか、死ぬってい手があった。婆ちゃんには悪いけど俺もう耐えられない。退学届けだってだそうとしたけど担任にビリビリ破られるし、あと2年もこんな地獄に耐えられない。ゴメンな。婆ちゃん。俺、死ぬわ。


生まれ変わったら、ちゃんと勉強しよう。そしてちゃんとした高校に入ってちゃんと青春を送ろう。


俺は、ここら辺で有名な自殺の名所に来た。もうあとには引けない。何故かってここに来るために部活をサボっからだ。もう学校には戻れない。死ぬしか俺に選択肢は残されていない。


よしっ!俺は覚悟を決めた。

俺は男の中の男。山中弘人!!

今死んで後悔はひとつもない!


俺は崖から飛び降りた。


俺は死んだ。


***************


(ん?どこだここ?)


俺は目が覚めると知らない場所にいた。見たことない景色。微かにする血の匂い。そして目の前にいるのはそれは可愛い可愛い一人の女の子だった。




「ようこそ。地獄へ。」


俺の目の前にいる女の子はニコッとしながら笑い俺に話しかけた。


「は?じ…地獄?」


「そうですよ?あなたは死んで地獄に来たんです。ちなみに私はあなたの担当をすることになりました。赤鬼のシーナと申します。以後お見知りおきを…」


シーナはそう言い、俺を見つめた。


鬼?何言ってんだ?地獄?は?

いやよく見ると少し角みたいなものが生えてる……か?


「じょ…冗談だろ?地獄とか…あっ!もしかしてこれが言わゆる転生モノってやつなのか!?じゃあ君がヒロインってこと?じゃあここは異世界なのか!」


俺は、この状況を無理矢理解釈するためよくある異世界転生モノと照らしあわした。


「?転生モノ?ここは地獄ですよ?あなたは死んだんですよ?」


不思議そうな顔をして俺を見つめるシーナ。赤鬼と言っていたがそういう設定なのだろうか?身長は158程度。髪はロングで綺麗な赤髪をしている。顔は綺麗に整っており、普通に可愛い。大人っぽいというよりも幼いの方がしっくりくる。まぁヒロインとしては及第点だな。


「と、とりあえず!地獄とか異世界は置いといて…ここはどこ!?俺はどうなったの!?」


異世界転生モノならまずは自分の置かれている状況を理解しなきゃならない。


「そうですね。まずあなたは自殺して死んだんですよ。そして、地獄に来た。理解できました?」


シーナは順序よく説明した。


「は?え?マジで死んだの?俺?」


「はい!死にました!」


シーナは俺に微笑んだ。


「はァァァ!?」



たったひとつ、、、分かったことがある。



俺は地獄から逃げてきたのに…ホントの地獄へ来てしまったらしい。


どうでしたか?感想とか貰えると嬉しいです

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