先輩とボクの不思議な関係――
久々に再開しました!
短編、中編な感じの小説です。
もうひとつの小説も再開していきます。
私立光陵学園は、有名な進学校である。
「藍くん、次はこれを頼むよ」
「だから~、ボクは先輩の働きアリじゃないですってばー」
ボクは、敬愛する朱堂先輩に反論をしながら自身の作業を進める。
何だかんだ言って、今日中に進めないといけない作業のうちの一つである。先輩が仕事を増やそうとしてくるがそれを拒む義務はあってもいいと思う。
「どうせ、すぐにその作業も終わるだろうに……」
先輩が嘆息しながら、ボクの方に向かってくる。
「どれ……」
「にゃあ!?できます!!もう終わりますから、ちょっと待ってください!!」
来ると心づもりしていたのだがどうしても隣に立たれると、髪の毛からいい匂いがしてくるのでドキドキする。
案の定、先輩は少々むくれ気味に席に戻った。効果音が付く様な派手な座り方をして。
「ったく……眉目秀麗なクラス委員長様が何を考えているのやら……」
そうである、彼女――朱堂 みことは光陵では有名な生徒である。
他にも有名な生徒は多々いるが、彼女は一年生のころから『学園一の美女』と称されるほどである。
「眉目秀麗……」
難しい顔をしながら、委員長様は書類とにらめっこしている。
と思うとおもむろに立ち上がり、こちらへズイズイと歩み寄ってくる。
「正直に、君から見て私はどう思う??」
……
「どうしました?暑さで頭がやられました??」
「そういう事を聞いているのではない!というかその言いぐさはなんだ」
次言ったら折る、という様な視線を感じたので本題に戻る。
わが身はかわいい。
「いや、何……名も知らない他人から”美女”だの、なんだの言われても……あまりいい気がしなくてな。寧ろ身近な人間ほどどう感じているのだろうと……」
「あぁ~、なるほど。ご学友様には聴かれないんですか?」
「……時折、君は使わなくてもいい様な単語を使うね」
にゃあ??
先輩は軽く頭を押さえ、つぶやく。ボクとしては敬いの気持ちで使ったのであるが……まぁいいか。
「まぁ、そうですね。短期間しか見てませんけど、自分なんかでよければ応えますよ」
先輩か……いい意味でも悪い意味でも、期待に裏切られたと言えば良いのだろうか。
少し考えて、口を開く。
「まぁ、美人な方だとは思いますよ。えぇ」
少し照れくさくなり、斜め下を向く。面と向かっていう事自体、恥ずかしい。
正直、彼女の靡かせている黒い髪、猫の様に大きな瞳、その癖言動はハキハキしている。ただ、親しいと感じたモノには砕けてだらける……
「藍くん……」
「はい??」
不意に呼ばれたので、先輩の方を向いてみると彼女はほほを赤らめていた。
「全部聞こえていたよ…」




