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術師会館での災難(1)

いつも感謝・感謝です。

イキナリであるがペネンリックスは、がぶりと噛み付かれた…痛い!

「ペンペン君!」

マリアさんの悲鳴が聞こえた。

「だああ!」

左腕に噛み付かれたままモンスターを持ち上げて壁にタックルする!

「ゲッ!」

うめき声をあげて口を離したモンスターの頭をつかんで床に叩きつける…モンスターは白目を剥いて動かなくなった。

「ハアハア…」

「ゴブリンまだ来るわよ!」

ペネンリックスは小さな人型モンスター…ゴブリンが近づいて来るのを感じながら、部屋の中に視線をめぐらす。武器になりそうなものがないか探したのだが長柄の箒くらいしかなかった。それでもないよりはマシだと掴み、そばまで来ていたゴブリンに突き出す!と腹部に深く食い込んだ。グエッと呻いて身体をくの字に折ったゴブリンをみて箒を手放し、両手を握り合わせた拳を振りかぶり全体重をかけて後頭部に振り下ろすと、床に顔からめり込んだ。眼下のゴブリンが動かないことを確認してからマリアさんの方に視線を向ける。

マリアさんにもゴブリンが接近していたが、

「だだだだだだ♡」

と交互に突き出した手のひらに生まれた衝撃波を、連続でお見舞いしてた…すげー。

「くそ、武器を持ってくりゃよかった。」

「それでもなんとかするんだから凄いわよ!あっ怪我は…やっぱり無いのね?」

ゴブリンに噛まれたはずなのに噛みあとも残っていないペネンリックスの左腕を見るマリアさんは呆れているようだ。

「防具が要らなくて安上がりよね。」

「メチャクチャ痛いんだから!…噛まれている間だけだけど。」

念のためと、トドメを刺してから部屋を物色する。

小剣とナイフを発見した。先ほどの箒の先を折り、ナイフをくくりつけ即席の槍にする。後、丸い椅子の座面を使って小盾を作る。

「器用ね~。」

今いる部屋の入り口で廊下の様子を確かめているマリアが感心したように呟いた。

「冒険者の裏方を結構やっていたからね、慣れてるんだよ。」

「へぇ〜。あっそうそう!今後のことを確認しない?武器の準備も出来たことだし。」

建設的な意見を言われて同意した。

「だね。まず、現状を確認しよう。

今いる所は術師会館の実験棟の何処かの一室、

建物の中はモンスターが沢山いる、

建物からは出られない、

てとこかな。」

「出られないのは何故?」

「たぶん、非常用の結界だと思う。さっきそれっぽいこと言われたから。」

ペネンリックスは今日のこれまでの出来事を振り返ってみた。朝、術師会館にいくとアビリティ持ちのための受付があった。新年を祝う祭りの日にアビリティは授けられる。その登録のために国内の授かったものがここにくる。この時期必ず行われるため専用の受付があるそうだ。登録すると、ある1室に通された。そこに新しいアビリティ持ちが集められた。今日は3人らしい。残りの2人は女性で1人がマリアさんだった。もう一人は何と言ってたかな?まず3人のアビリティの簡易検査と自己申告があった。ペネンリックスは”耐久力”と呼ばれるものの可能性が高いらしい。マリアさんは衝撃波を見せて、もう一人は

鳩を召喚してた。その後午前中はアビリティのレクチャー、午後から精密調査とテスト使用のため実験棟に移動した。男女に別れてしばらくしてマリアさんが1人こちらの部屋に飛び込んで来た…後ろにモンスターが沢山ついて来たが。

それから、自分を担当していた紋様術師と3人で逃げ回っていたがその人とははぐれてしまった。たぶんその人が外に出て非常用の結界を発動させたのだと思う。

で、現在に至るというわけだ。

「ヤバイ、何かくるわ!」

どうやら考え事をする時間もないらしいです…とほほ。


入力中、iphoneが固まってしまいびっくり。念のためデータコピーした後だったからよかった…

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