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ドラゴンの正体(2)

「マリア、ウリエル様の様子はどう?」

「全然起きそうもないわね…。」

「ドラゴンの咆哮は人の心に影響を及ぼすと聞いたことがあります…。」

アージュさんが応えてくれた。洞窟の中では今、ドラゴンが暴れまくっている。今は壁際の岩陰で身を潜めているところだ。

「アージュさん、説明お願い出来る?」

アージュさんがドラゴンの名前をいった途端狂ったように暴れ出したのだ。アージュさんはカードを取り出して宙に放り投げた。天井に張り付き明かりを灯す。

「間違いないわ…彼はクライチェク…アニマルチェンジのアビリティ持ちで私の冒険者仲間だったの。」

アージュさんがかたった内容によると、あるクエストでドラゴンと対決しなければならなかったらしい。そのときパーティーは全滅し、残ったのはアージュさんともう一人、クライチェクだったという。追い詰められて死を覚悟したときに彼はアージュさんを助けるため禁忌であるモンスターへの変身を行ってしまった。アニマルチェンジの禁忌はモンスターへ変身すると二度ともとの姿に戻れないというものだ。

「私たちの戦っていたドラゴンの姿に変身したの…そういう場合、身体の特徴が鏡合わせのようになるの…本物のドラゴンの右目の上にキズがあった、今あるのは左…だから彼に間違いないわ。でも、今、なぜ、’ここにいるかがわからない。」

2体のドラゴンは戦いながらどこかへ飛んでいってしまったという。

「それは私が説明しましょう。」

何時の間にか近くに中年の男が立っていた。

「誰?」

「宮廷魔術師のシュターデンと申すものです。先ほどまであのドラゴンを紋様陣で操っていました。」

「…てことは、これ…やらせだったの!」

マリアが驚いた声をあげた。そうだよな、なんかおかしい気がしていたし。

「はい、王国の威信を手っ取り早く回復するために、ウリエル様に手柄をあげていただきたかったのです。そこで、以前に王国が回収したドラゴンを使ったのです。回収して以来動かなかなかったので大丈夫打だと思ったのですが…。」

「彼を私たちに殺させるつもりだったの!」

「いえいえ、あのドラゴンはキズが全くつかないのです。今回も王女の念動術で倒されたふりをする予定でした。」

うーん、大まか事情はわかったが…どうすればいいんだろう?




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