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女神様の愛し子じゃないから!  作者: 梨香
第四章 オークダンジョンを殲滅しよう!

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食物ダンジョンと迷宮ダンジョンで金儲け!

 結局、ヘレナを捕まえて、クレアとジャスが子どもの件を聞いた。


「話すことなんてない。パンサーの義手は私が自由都市群(パエストゥム)に運ぶよ!」


 ルシウスの部屋で、星の海(シュテルンメーア)のメンバーと話す事は無いって態度。


「子どもがいるんだろう! 取り返すぞ!」とジャスが吠えたら、泣き笑いして事情を話した。


「ジュリーの父親が自由都市群(パエストゥム)にあの子を渡したのさ! 生きていたら、私が殺してやるところだけど、ドラゴンに殺されたそうだからな」


 ドラゴン! オークションに出たのは、その人達が討伐したのか?


「なんで、そんなクソ男と子どもを作ったんだ? まさか……借金奴隷だったから、無理やり……」


 クレアが聞き難そうに質問した。


「いや、若気の過ちさ! バンズは、腕だけは良くて、一緒に組んで護衛や魔物を討伐するうちに……酔っ払って、そういう仲になったんだ」


 ヘレナも酒癖が悪そうだ!


「ただ、ジュリーを身籠った時に別れたのさ! アイツ、賭け事が大好きで、借金漬けになっていたからな!」


 本当にクソだった。身籠ったヘレナを捨てて、賭け事三昧!


「でもまぁ、強い事は確かだったので、何とかやっていたそうだけど……借金が重なって、借金奴隷落ち。それで、鉱山に住み着いたアースドラゴンの討伐に行かされて、死んだって噂だ」


 その死んだバンズは良い! 子ども、ジュリーは?


「なぁ、何故、ジュリーは自由都市群(パエストゥム)が離さないんだ? 借金奴隷の子どもで、借金奴隷なら、金で解放出来るんじゃないのか?」


「ああ、それは……あの馬鹿から魔法を受け継いでいたからさ。アイツはクズでどうしようもない男だったけど、魔法使いだったからな」


「魔法使いかぁ……」


 クレアとジャスが絶望的な顔になる。


「えっ? 魔法使いだからって、ヘレナの子にかわらないだろう?」


 黙って聞いていたルシウスが、北の大陸とは違うのだと説明してくれた。


「南の大陸では、魔法使いは貴重だ。まして、借金奴隷の子どもなら、囲い込むのは決定だな! バンズは金で子を売ったのかも?」


「それって、合法なの?」


 全員が首を捻る。


自由都市群(パエストゥム)の要人が養女にしているかもな。孤児院でも、扱いは良いんだ」


 それだけは安心しているとヘレナは悲しそうに笑う。


「養女なのに、孤児院で暮らしているの? もしかして、その孤児院って……教会なの?」


「ああ、自由都市群(パエストゥム)にも教会もあるし、あの孤児院は教会が運営している」


「クソ教会め! 女神様(クレマンティア)が嘆いておられるぞ!」


 私の頭の上の白猫(レオ)が怒って尻尾を額に打ち付ける。


「猫が話した!」


 ヘレナは、猫が話してビックリだ。


「ああ、こいつはアレクの従魔だ。口は悪いが、女神様(クレマンティア)が遣わした従魔だからな」


 ヘレナが、スクッと立ち上がったと思うと、私の前に跪く。


「もしかして、愛し子様ですか?」


 私は、ヘレナの手を取って立ち上がらせる。


「違うから! 俺は、女神様(クレマンティア)の愛し子じゃない!」


 これは、言っておかなきゃね!


「でも、子どもを母親から取り上げるのは、許せないな! バンズが幾ら借金をしていたのかは分からないけど、買い戻すよ!」


「まぁ、アレク! そろそろ諦めたらどうだ!」


 ルシウスは笑うけど、本当に違うから!

 

 自由都市群(パエストゥム)にいたパンサーにも質問しようと、部屋に呼ぶ。


「俺が聞いて良いのか?」とヘレナに確認する。


「ああ、ジャスが取り返すと言ってくれて、腹が決まったんだ!」


 これまで、ジュリーの事を案じて行動が取れなかったと悔やむヘレナ。


「えっ、あのバンズが父親だったのか! 強いけど、ギャンブル中毒のクズじゃないか! なんでまた!」


 ああ、そういう感じの男だったんだね。私とルシウスは、死んでいてよかったと安堵した。

 ジャスとクレアが、そのバンズを殺したら、面倒だからね。


 借金奴隷の持ち主と、ややこしい話になりそうだもの。

 

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― 新着の感想 ―
取り返し方…自由都市の権力者の首切りしか…
女神様!出番ですよ。
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