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クズ聖王家から逃げて、自由に生きるぞ!  作者: 梨香
第四章 オークダンジョンを殲滅しよう!
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食物ダンジョン十五階にハマりそう!

「十五階で一旦出るか?」

 私のアイテムボックスは、まだ余裕があるけど、ルシウスのマジックバッグ小とジャスのマジックバッグ小(劣)はかなりいっぱいになっている。


「私が持つよ!」

 全部、私が持ってもいいのだけど、ドロップ品に近い人がついつい拾っちゃうからね。

「それなら、大きな樽はアレクが持ってくれ!」

 それぞれが、ドンドンドンと大きな樽を出す。

「これからは、大きな物は初めからアレクに持って貰おうぜ!」

 ジャスがガハハと笑うけど、やっと手に入れたマジックバッグを使いたいのが目に見えているよ。

 ルシウスもずっとマジックバッグを欲しがっていたからね。

 でも、一度満足するまで使ったから、これからは大丈夫なんじゃないかな?


「出るか、もう少し討伐を続けるにしても、この階を探索してみるよ」

 元々は、十五階までだったのが、二十階になって中級ダンジョンになったんだよね? 

 ダンジョンって成長する物なのか? 色々と疑問はあるけど、神様(ガウデアムス)の気まぐれで作った物だから、いい加減だ。


脳内地図(マッパエムンディ)!」で調べる。

「十六階への階段も転移陣も、あっちだよ! ただ、凄く広い! あああ、あちらに赤い点が密集している。デスビーかも!」

「花もいっぱいいるぐらいだから、デスビーもいるだろう!」

 ルシウスは、高価買取ドロップ品に目が眩んでいる。

「酒をドロップしないかな?」

 ジャスは、酒に目が眩んでいるね。

「ロイヤルゼリーと上級薬草はいくらでも欲しい!」

 私も人の事は笑えない。


 ただ、デスビーって顔が怖いんだよね。それに、デスビーの巣を討伐していると、他の魔物が集まってくる。

 特に、アント系は嫌いだ! うようよしている姿が無理! 毛虫系も苦手!

 

「アレクは、デスビーに集中しろ!」

 ううう、ありがたいけど、集中したくない絵図だ。

 特に、クイーンビーが怖すぎる! でも、バリアをガンガン攻撃してくるので、頑張って何重にも張り直す。


 やっと消えて、大きなロイヤルゼリーの壺をドロップしたと思ったら、ルシウスとジャスが叫んでいる。


「アレク! バリアを張ってくれ!」

 げぇ! 毛虫が毛を飛ばしている。その毛が爆発するという地獄絵!

 急いでバリアを張ると、巨大アントの大群を機械兵と機械騎馬騎士に討伐させていた白猫(レオ)が「他も注意しろ!」と叱る。


 毛虫は、バリアを張れば、ルシウスとジャスの敵ではない。炎の剣と風の剣でバッサバッサと討伐している。


 巨大アントの集団で、機械騎馬騎士が討伐しにくい相手は、やはりクイーンアントだ。

「女王蟻は、私が倒す!」と言ったものの、固い!

 でも、何度か遮断(ディスコンティ)を掛けて、首を落とす。

「後は、機械兵のレベルアップにする」と白猫(レオ)が言うから、巨大アントは任せよう。


「あれは、チビトレントか?」

 虫系以外は大歓迎な気分で、ジャスの声に振り返る。

「いや、トレントとは違うんじゃないのか?」

 ジャスとルシウスが呑気な事を言っている間に、ずんずん近づき、デカくなった。

「「トレントだぁ!」」

 二人は、それぞれのマジックバッグから斧を取り出して、近づくほど大きくなる変形トレントと戦う。


 私も遮断(ディスコンティ)で根元の瘤を攻撃するけど、やはりトレント系は斧の方が効率が良い。

 ルシウスとジャスの力技には敵わないな。

 トレントを討伐しているうちに、巨大アントの大群も討伐し終わった。


「やれやれ、連闘は疲れるぜ!」

 ジャスは疲れて座り込んだけど、ルシウスはドロップ品の確認だ。リーダーとして頼りになるね!


 私も収納しながら確認する。先ずは、デスビー! おお、ロイヤルゼリーが多い。それに、当たり前と言えばそうだけど蜂蜜と蜂蜜酒! 

「おお、キラービーも蜂蜜酒をドロップするんだ!」

 ゴールデンベアだけかと思ったけど、蜂蜜を集めるんだからね。


 毛虫は、何故かチーズと肉! ちょっと食べたくない気分だけど、美味しいのかな?


 そして、巨大アントの大群は、砂糖多めで、何故か肉や果物も! クイーンアントは、ポートワイン? 甘いワインなのかな? 味見したいよ。


 でも一番の目玉ドロップは、変形するトレント。残念なことに蒸留酒はなかったけど、香辛料やカカオ豆、コーヒー豆! それに何故かチョコレート!


「わぁ、チョコレートだぁ!」

 ルシウスは、香辛料は高額買取りドロップ品なので小躍りしているけど、私はチョコレートが嬉しい。


「そのチョコレートとかは、美味しいのか?」

 ジャスが興味を示す。またルミエラちゃんにプレゼントしたいのだろう。

「うん、美味しいよ! このままで食べられるかな?」

 白猫(レオ)の彼方の世界のパクリ疑惑の板チョコ! パキンと割って一口!

「美味しい!」

 ジャスとルシウスにも一欠片!

「甘いなぁ」とルシウスには不評だったけど「甘いけど美味しい!」とジャスは喜んでいる。


「カカオ豆は、これを加工しないとチョコレートにならないから売るけど、チョコレートは残しても良いかな?」

 ルシウスは、高く売れる物は売りたいみたいだけど、プレゼントにも良いと言うと承知した。

 男の人でも好きな人は多いと思うよ!


「十五階は、もう少し討伐しよう!」

 香辛料は、もっと欲しい! 酒もだけどね。沼にハマりそう!

 


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オークダンジョン壊滅作戦で、クラン設立にむけて、大きく動くかな? どこぞのクランを乗っ取る?
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