表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【連載版】幼馴染に振られた俺が、国民的アイドルの義妹に手料理を振る舞った結果  作者: 軽井広@北欧美少女コミカライズ連載開始!
第七膳 中華風カレーライス

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

34/48

結婚?


 俺も志帆も凍りついた。

 美人の女性は首をかしげる。さっきは芸能人風と思ったけど、よく見るとキャリアウーマンっぽい気がする。


 彼女はきょろきょろと周りを見て、そしてにっこりと笑う。

 他には誰も気づいていないようだ。志帆がぎゅっと俺の袖をつまむ。


「とりあえず店を出ましょうか」


 食べ終わったらさっさと退店、というのはラーメン店のマナーだ。

 彼女に言われるがまま、俺たちは店の前まで出た。

 

 その女性は「さて」と俺達に名刺を差し出した。名前は方見晴子(かたみはるこ)

 雑誌『週刊東都』の記者らしい。東都といえば、悪名高いゴシップ雑誌だ。


 志帆も俺も緊張感が走る。

 方見という女性はへらりと笑った。


「覚えてる? 一度羽城さんには挨拶したことがあるんだけど」


「す、すみません」


 志帆のほうは記憶にないらしい。


「いいの。大人気アイドルだものね。芸能関係の記者なんて多すぎて覚えられないでしょ。それにしてもあの羽城志帆が……」

 

 男と二人きり。そんなことを雑誌に書かれた日には困ったことになる。

 ところが、


「二郎系ラーメンの店にいるなんて……驚き!」


 と方見さんは言い、俺も志帆もずっこけそうになった。

 そっちか!


「それに、その男の子は誰?」


 やっぱり矛先は俺に向かう。

 アイドルが男と一緒にデートをしていたなんて、不祥事になってしまう。


 いや、志帆はアイドルを活動休止中だし、俺はただの兄なんだけど。

 志帆が突然、俺の腕をぎゅっと抱きしめた。柔らかい感触に俺は急激に体温が上がる。


「し、志帆!?」


「もし、あたしの大事な人って言ったら、方見さんはどうしますか?」


「かっこうの記事のネタね」


 俺は慌てて割って入る


「志帆は俺の妹です」


「妹? 羽城志帆に兄なんていなかったはずだけど」


 俺は経緯を説明した。方見さんはふむふむと説明を聞いていたが、「なるほどね」とつぶやく。


「でも、血の繋がらない男の子と家で二人きりなわけでしょ? ニュースになるよねー」


 ダメだ。この人、俺たちのことを記事にするつもりらしい。

 俺のことはいいけど、帝急にどう影響が出るだろう?

 

 それより大事なのは志帆の評判だ。アイドルを辞めた直後に、こんな形でニュースになるなんて……。


 普通の女の子になりたいという志帆の願いに反するし、もしアイドルに志帆がまた戻りたいと思ったとき、致命的だ。


 けれど、志帆は俺の服の袖を引っ張り、上目遣いに見る。


「兄さんは……どんなことがあっても、あたしを守ってくれますか?」


「もちろん」


「本当に?」


「本当だよ。急にどうしたの?」


「……これから兄さんに謝らないといけないようなことをするからです」


 そして、志帆は深呼吸した。真紅の瞳を輝かせ、方見さんをにらみつける。


「兄さんはあたしの家族になるんです。二つの意味で」


「二つの意味?」


 一つは兄と妹、ということだろう。

 けれど、もう一つは?


「あたしと兄さんは……結婚するんです」


 志帆は真っ赤な顔でそう言った。




しばらく不定期更新になります! すみません。


面白い、続きが気になる、ヒロインが可愛い!と思っていただけましたら


・ブックマーク

・↓の☆☆☆☆☆評価


で応援いただければ嬉しいです! 続きを書くモチベーションになります!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] なかなかの暴走列車やな。笑
[一言] 喧嘩を売る相手が悪すぎる。出版社潰されても知らんぞ?
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ