八幕
こんばんわ。更新ペース落ちてますが生きてます。
ちょっとやる事が多くて大変ですがチマチマと執筆してます。
全員の訓練がある程度形になってくると、幻魔は静かに言葉を吐いた。
「さて、ある程度使える様になった所で、全員で、儂にかかってくるがよい。
勿論、霊血突破は儂も使うから遠慮なくそちらも使ってくるがよいぞ」
しかも、霊血突破が前提の模擬戦であった。
まだ、やっと意識して1%程を維持してるメンバーばかりなのに、いきなりの戦闘機動。
かなり無茶な……、と全員が思った。
「ホホホッ、その顔は無茶なって顔じゃの」
その言葉に面々は、そりゃそうだ、と内心でごちる。
「まぁ、確かに無茶ではあるがの。
じゃが戦いと言うのは何時起こるか等、誰にもわからぬ……、常に此方が万全の状態であるとは限らぬぞ?」
対魔師ならば基本的に戦うのは夜だ!と暁良は思ったが、幻魔が言っているのは遠くない未来に第一部隊と戦うかもしれない言っているのかもしれない。
そして、暁良、姫乃、胡桃の三人はそれを理解している為、心の中で文句は言うが、幻魔との試合を真面目にやるつもりだ。
「さて、それじゃ全員構えるが良い。
……こちらはそうじゃな、25%程でやろうかの」
その言葉と供にズンッ!と空気が重くなり、先程見せた様に血で作られた瞳の様に充血して染まっていた。
「疾くかかってくるがよい。
来ぬならこちらから行くぞぃ」
幻魔はまず、姫乃を狙った。
確かにこの訓練では霊気では無く、妖気しか使えないのに一番強い姫乃は邪魔でしかなかったからだ。
ガギィン!。
だが、
「一瞬で倒せると思うなんて、流石に私を舐めすぎじゃないかしら?」
幻魔の一撃は真剣白刃取りの要領で見事に防がれ、その様に姫乃から言われた。
「ホホッ!確かに舐めていたかも知れぬな……、じゃがこれで終わりよ。震命!」
姫乃は何を言ってるんだと思ったが、突如として自分が立っているのか倒れているのか分からなくなった。
「これはのぉ、強弱をつけて霊気の波を、高速で剣から音叉の様に流す技よ……。
ダメージは無いが、マトモに動けぬじゃろ?」
一つの技で姫乃が一瞬で地に伏している現実に全員が目を疑った。
(これが十二聖……、社長が実際に戦闘しながら指導なんて初めてだったが、こんなにも強いとは……)
何時もは暁良の型をタダ見ており、変な所があれば手に持った杖で叩いて矯正していくスタイルであったので、暁良は実際にこれ程とは思っていなかった。
「まさか、姫乃君を一撃とは思いませんでしたよ!」
一誠はぎこちなく霊血突破を維持しながら、糸の結界を幻魔の周りに展開していた。
「ふむ、来栖君の悩みであった糸の強度はましたと思うが、まだまだじゃの」
幻魔が軽く剣を振るうと、ハラリッと糸の結界が断ち切られた。
「まだまだ要訓練じゃの……、ほれ来栖君だけがちゃんと攻撃してきたのに他の者は観てるだけかの?訓練じゃから殺しはしないて、早くかかってこんかい!」
そうだ、これは戦闘中でも霊血突破を維持出来る様にする訓練である。
それをちゃんと理解していたのは一誠だけであり、他の者は最初の幻魔の威圧と姫乃が一瞬でヤラれた事で、すっかり何の目的の訓練かが頭から抜けていた。
「さて、あまりにも腑抜けておるお主らに良い話をしてやるのじゃ。
もしも儂から一本取れたらまた近い内に訓練を付けてやるぞぃ」
幻魔は自分の長い髭を撫でながら、そんな事を言ってきた。
そして、その言葉を聞いた全員がさっきと違った気配を発する様になった。
(社長にまた、訓練して貰えるなら第三部隊は強くなれる!)
「ホホッ!やる気になったようじゃのぉ〜。
ならば参るがよいぞ」
全員がその言葉に一斉に飛びかかった。
…………。
数分後、そこには第三部隊全員がダウンしているのであった。
「だらしないのぉ〜」
幻魔は倒れてる全員に言葉を投げかけた。
「まぁ、これだけ人が居て、儂から一本取るならば全員が10%は超えてないと無理じゃよ」
ホホホッと笑う幻魔に暁良は、
(勝てないと分かっててあんな条件出してきたのかよ……、相変わらずの性格だな)
お茶目な感じで笑う幻魔に、今の光景を見て毒付きたくなる感情を抑えた。
「それじゃ、社長は近日中にまた来てくれるんですよね」
「何故じゃ?儂の勝ちじゃと思うが……ヌワッ!」
言葉と供に、巧妙に隠された一誠の糸が脚を捉え、その一瞬の隙を突くように何時の間にか回復していた姫乃が回し蹴りを放っていた。
姫乃はまだ霊気酔いをしているのかフラフラしているが、全員が姫乃の居る場所に誘導して、一誠が隙を作る作戦を理解してくれていた。
「確かに訓練が何時終わるかとか言って無かった儂が悪いが、今の攻撃は卑怯じゃないかのぉ?」
幻魔は一本取られた理由が不満だった。
「何を言ってるんですか社長。
俺たちの条件は一本取るとしか言われてないんですよ?。
限られた条件でちゃんとやりました」
幻魔はそう言われると「まぁ、確かに……」と言って何も言わなくなった。
「それで、次は何時来るんですか?」
また話しを戻す暁良。
「そうじゃの、次は三日後じゃの。
その間に霊血突破状態を、ある程度ちゃんと維持できる様にするんじゃぞ?」
全員がその言葉に「ハイッ!」と答えた。
今後ともどうぞ宜しくお願いしますm(_ _)m




