三幕
ちょっとリアル多忙な為、更新が滞っております。
今日は訓練の日だが、夏希は今日も休んでいた。
(今日は一日じっくりと考えるって言ってたからな、アイツがどんな選択を選んでも俺は応援しよう)
「今日も早瀬君はお休みですか、まぁ、大天狗以降は思い詰めているようですし、もう少し様子を見ますか」
一誠も気付いており、事情もある程度把握している口振りだ。
(流石に指導隊長、しっかり見てるな)
「そして、皆さんにご報告があります」
一誠が改まってから何かを喋る様なので、全員が一誠を見る。
「明日に補充メンバーが入りますので、宜しくして上げてください」
その言葉に喜ぶ者も居れば、微妙な表情をする者がいる。
「隊長!女の人ですか?それとも男ですか?」
因みに喜ぶ者は悠太や旧百鬼夜行の面々であった。
「幾ら何でも、補充要員が早くないでしょうか?まだ、轟鬼君に報告してないのですよね?」
微妙組は未知瑠と暁良と姫乃とした、元からのチームである。
そして、その空気を感じ取った一誠は喋り出した。
「轟鬼君と元々の付き合いの方のお気持ちはわかりますが、人員確保は急務なのです、その辺は御理解頂けると思います。
そして、決して轟鬼君を蔑ろにしている訳ではない事も御理解頂きたい」
その言葉に不満はあるが、素直に納得した。
「そして、もう一つ報告があります。
明後日は十二聖の、轟鬼幻魔殿が此方に来られます。理由は私達に訓練を付けてくれるそうですよ」
(どうして社長が?まぁ、何にせよ社長の訓練か……、久しぶりだな、もしかして社長なら大天狗の時の力の事が分かるか?)
十二聖である幻魔になら、あの時、自身に何が起こったか分かるかも知れないと、考えた。
「それでは、今日は源君も復帰したので、最初は枢木君と源君で模擬戦をやってもらおうかな」
一誠は暁良と悠太を指名して、前に立たせた。
「ルールは特になし、相手を無力化した方が勝利です」
「俺は大天狗以降、必死に訓練したぜ?源、あの時のお前に追いつく為にな」
言葉と共に悠太は棒を構えた。
「あぁ、俺もまだ、あの時みたいに戦えない。それでもタダでやられてやる訳にはいかない」
悠太に倣い刀を構える。
「それでは、始め!」
二人の準備が整ったと悟った一誠は、開始の合図をした。
「不知火!」
暁良は、先手必勝で左右から同時に斬撃を繰り出した。
「あめえよ!」
棒を高速回転させ、剣を弾きながら暁良に突っ込んでくる。
ほぼ、ゼロ距離まで詰めて来た悠太は、そのまま暁良の腹を殴る。
「くは!」
その一撃を後ろに飛んでダメージを流したが、
「逃さねーよ!」
再び距離を詰めてこようとする悠太、暁良は更に後ろに下がりながら回し蹴りを放った。
「ちっ!簡単には当たってくれないか」
回し蹴りは防がれたが、距離は離せた。
「風雷!」
続けてお返しとばかりに、暁良は最速の攻撃を放ち、同じ様に距離を詰めた。
「ここまで近づいたら、棒も取り回し出来ないだろ!」
そう言って頭突きをする暁良、それをモロに喰らってよろける悠太。
「舐めんなよ!」
「やってやるよ!」
二人の戦いは武器を殆ど使わず殴り合いばっかを行っていた。
暫くして、決着が付かないと思ったのか、一誠が声をあげる、
「はい、それ迄です」
それを聞いて二人は戦いをやめた。
「大天狗の時みたいな力は自由に出せないのかよ?」
「出せたらやってるよ」
「まぁあの時の力を自由自在に出せたら、苦労しないよな……」
「そうだな」
そんなやり取りをして、二人の模擬訓練は終わった。
その後も暁良は他のメンバーと模擬戦をして、全員が強くなってる事を実感する。
「俺が入院してる間に皆んな、かなり強くなってるな」
「そうだね、あの時の輝君みたいに戦えれば、殉職しないで済むから必死だよ」
暁良の言葉に反応する様に、今日最後の対戦相手である千歌が答えてくれる。
「そうは言っても、真っ先に死にかけたのが俺と轟鬼だから何とも言えないな」
苦笑しながら鼻を掻く暁良に千歌は、フフッと笑ってから千歌が武器を構える。
「それでは、始め!」
本日最後の模擬訓練が始まった。
訓練が終わり、帰る準備をしていると未知瑠が話しかけてきた。
「暁良、今、大丈夫?」
「おぉ、いいぞ〜、どうした?」
「夏希の事何だが、何か聞いてる?」
やはり未知瑠も夏希の事が気に掛かってたのか、暁良に探る様に聞いてきた。
「実は……」
昨日、水族館で会った事や悩みの事を掻い摘んで話した。
「そうか、何で夏希と姫乃が一緒に水族館に居て私が誘われてないのか気になる所だが、
暁良に相談していると言うなら、私がとやかく言う事はないな」
「そうだな、明日は多分来るとは思うけど、本調子じゃないだろうから、もう少しだけ様子を見てやってくれ」
「わかった、夏樹は私にとっても妹みたい存在だからな、当然だよ」
その後、少し世間話をして二人は分かれた。
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