表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
53/62

二幕

宜しくお願いします。

 この日は、水族館に行く事になった暁良、待ち合わせ場所には、既に姫乃が待っていた。


 正確には姫乃が絡まれているのを見てしまった。


「君、可愛いね?モデルとかやってるの?暇なら何処か遊びに行こうよ」


 チャラ男が姫乃に絡んでいるのを見て、アイツ死ぬぞ!と思った暁良である。


「すいません、人を待ってますので行けません」


 しかし、姫乃は普通の対応でチャラ男に応対していた。


「えぇ〜、良いじゃん良いじゃん!ちょっとお茶したってバチ当たんないよ?」


 チャラ男は、しつこく姫乃を誘う。


(流石にそろそろ止めないと、あの男が半殺しになる)


 暁良は以前に、ナンパされたら半殺しにするね、と姫乃に言われた事を思い出した。


「あぁ〜、悪い待たせたか?」


 今、此処に来ました感を出して姫乃に声を掛けた。


「大丈夫よ、それじゃ行きましょ?」


 そう言って姫乃は、暁良と行こうとするが、


「ちょっと待ってよ、そんな男より俺のがカッコいいでしょ?そんなの放っておいて、俺と遊ぼうよ」


 チャラ男は諦めが悪かった。


(しょうがない、俺の彼女って事にすれば諦めるか?)


 暁良はそう考えてから発言する。


「悪いけど、他当たってくれないか?俺の女にちょっかいかけると、無事じゃすまなくなるぞ?」


 暁良の発言に姫乃は「俺の女!?」と顔面を真っ赤に染め湯気立たせていた。


「あぁ?無事じゃ済まないって、アンタがどうにかするんか?」


(これは逆効果パターンだな、やっちまったか)


 暁良の考えている通り、チャラ男には逆効果であった。


「あんまり、ふざけた事言うとボコすぞ!」


 チャラ男は暁良の胸ぐらを掴んできた。


「離してくれないか?一応言っておくと、これ最終通告な」


 暁良は内心では、言っても駄目だろうなって思いつつ、最終通告をした。


「上等だ!女の前だからって調子に乗るなよ!」


 あぁ、駄目だったか……、との思いで、暁良は男の足を払い、倒れた男の、顔面横の地面を踏み抜いた。


「特別にもう一回チャンスやるけど、このまま帰る気ある?」


 暁良の言葉にチャラ男はコクコクと頷いていた、そして暁良は、その態度に満足してチャラ男を解放した。


「それじゃ、姫乃いくか」


 暁良はそう言って移動しようとするが、姫乃は真っ赤になって、全然話しを聞いてなかった。




 顔を真っ赤にさせていた姫乃を連れて、暁良は水族館に向かっていた。


「それにしても、よく手を出さなかったな?」


 移動してる間に落ち着いたのか、普段通りに戻っていた姫乃は、


「だって、あんなのを相手して、討伐保留を解除されるのとか嫌じゃない?」


 姫乃の言葉に「もっともだな」と暁良は返した。


 二人はその後も、取り留めもない会話をしつつ目的地の水族館に到着した。


「水族館楽しみ〜」


「水槽の魚食うなよ?」


「食べないよ……」


 水族館に入り、色々な海の生き物を暫く見て回っていると、良く見た顔がいた。


「あれって、夏希じゃないかしら?」


 姫乃が指差した方向には、夏希が一人で居るのを見かけた。


「本当だ、今日は訓練ある日だろ?」


「その筈だけど、私みたいに普通に休んだんじゃない?」


 ここに居るのだから、そうなんだろうと思う暁良。


「まぁ、見かけて声掛けないのもアレだし、声掛けるか、様子がおかしいとかも言ってたしな?」


「そうね、そうしましょ」


 そう言って二人は夏希に近付きながら声を掛けた。


「夏希、こんな所で何してるんだ?」


「…………」


 声が聞こえてないのか、ボゥーっとしながら魚を見ている。


「おーい、聞こえてるか?」


 今度は更に近づいて声を掛けてみた。


「あ、あれ?暁良さんと姫ちゃん?ど、どうしてこんな所にいるの?」


 二人に気付いた夏希は、二人がここに居る理由を慌てて聞いてきた。


「それはこっちの台詞よ、今日は訓練の日じゃなかったかしら?」


「あぁ〜、それは……、休みました……」


 姫乃の問いに、少し戸惑いながらも答えた。


「大丈夫か?姫乃からも様子がおかしいとは聞いていたが、何かあるなら相談位は乗るぞ」


「あはは、わかっちゃいますか……、そうですね、一人で考えててもしょうがないですよね……、それじゃ相談乗って下さい」


 夏希は相談をお願いすると、暁良と姫乃は「もちろん」と言って、話を聞く事にした。




 水族館の中にあるカフェに、三人は入った。


「それで、何に悩んでるんだ?」


 暁良はストレートに聞いた。


「…………」


「どうした?遠慮無く言っていいんだぜ?」


 その言葉に同意するように、姫乃が頷いた。


「……いんです」


「ん、何だって?」


声が小さくて二人とも聞き取れなかった。


「その、戦うのが怖くなってしまいました……」


「タイミング的に大天狗の後からか?」


「はい……」


(まぁ、あの戦いは誰が死んでもおかしくない状況だったからな、轟鬼が生きてたのも運が良かっただけの話しだし)


「あの戦いに参加して、怖くない奴なんかいないさ。

 俺だって怖かったし、逃げたかったぜ?」


 暁良は正直に、あの時の心情を吐露した。


「でも、逃げなかったじゃないですか?。

 それ所か、大天狗にも攻撃を与えて弱らせてますよね……」


「あの時は必死だったしな!。

 それに、もしもあそこで逃げてたら、命は助かるだろうが、大切な者は確実に失ってたと俺は思ってる」


「大切な者……?」


「そうだ、お前や姫乃、未知瑠って言うよりかは百鬼夜行のメンバー全員だな!。

 あそこで戦力を減らしたら全滅の可能性もあっただろ?」


「はい……」


「確かに死ぬのは怖い、でもな、それ以上に仲間が死ぬ方がもっと怖いんだよ。

 お前だって、仲間に死んで欲しくないだろ?」


「そうですね……」


「まぁ、お前の悩みは誰でも通る道だよ、だからじっくり悩んで、後悔しない選択を選べ」


 その言葉に夏希は黙り、深く考え込んでいた。


「でも今日は水族館にいるんだ、細かい事を気にしないで遊ぶぞ、姫乃もそれでいいよな?」


 暁良の言葉に姫乃は嫌な顔せずに「もちろんよ」と言った。


 その後は、皆んなで遊び回り、最後には夏希も笑っていたが、向日葵が咲いた様な何時もの笑顔にはまだ遠かった。

息抜きで書いてた方も、コンテストに応募してたの忘れてたので、彼方も少し更新していきます。

こちらも、書いてはいるのですが少し遅筆になります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ