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序幕
修正中。
陽光が陰る逢魔時。人の出入りが少ない山道には二つの影が月夜に照らされ地面に写し出している。
一つの影が揺らいだ直後、相対していた影が二つに分たれ地面へと舞い転がる。
「何か今日は低級の妖怪が多いな……」
──男は地面に転がる影に視線を移すと静かに呟く。
二つに分たれた影は時間の経過と共に風に流され風化していく。
風が止んだ時、其処には最初から何も無かったかのように静寂が辺りを支配していた。
「とりあえず、この辺の妖怪倒し尽くすか」
そう言うと男は山道へと姿を消していく。
──その手には月光に照らされた刀を持って……。
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