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千の魔剣の物語  作者: 名も無き魔剣の所持者
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五本目 精霊剣シルフィーユ

五本目 精霊剣シルフィーユ


 私はずっと、あなただけを見ています。




 精霊剣シルフィーユは、紀元千六百年頃、メフメト大陸に存在した聖域セントセフトで、大冒険家アルエが精霊女王シルフィーユに下賜されたと伝えられる剣である。

 その刃は七色に光り、更にはほんの少し角度を変えるだけで異なる模様を見せたという。

 精霊剣シルフィーユの能力としては、持っていればどこに居ても聖域セントセフトの相対位置がわかる、というものが挙げられる。これは磁気が狂いやすいジャングルなどの未開拓地域において、当時としては非常に有用であったと思われる。

 大冒険家アルエは開拓途中だったメフメト大陸の全土を踏破し、その後の発展の基礎を築き上げた。その活躍には、間違いなく精霊剣シルフィーユの恩恵があっただろう。

 メフメト大陸を踏破した大冒険家アルエは、その後精霊剣シルフィーユを何者かに託し、再び冒険へと出発した。

 冒険こそが彼の生きる道であり、安住を彼は望まなかったのだ。

 残念ながら精霊剣シルフィーユは紀元三千八百六十二年から始まった、メフメト大陸全土を巻き込む陰陽戦争の災禍に遭い、以降世界中どの文献にもその名を馳せることは無かった。

 一説に依ると、大冒険家アルエがメフメト大陸を出港した後、精霊剣シルフィーユは既にその輝きを失っていたのだとか。

 もしそれが真実なのであれば、精霊剣シルフィーユはきっと、精霊女王シルフィーユが大冒険家アルエの為だけに創った剣なのではないだろうか。それを思えば、備わった能力の意味も想像のし甲斐があるというものだ。

2021/10/07 加筆修正

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