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三本目 陽光剣ヘリオス
三本目 陽光剣ヘリオス
誰の為でもない。ただ、自分の為に剣を振るった。
陽光剣ヘリオスは、太陽の光を集めて燃やした炉に、太陽より飛来した鉄を融かして、神工フウラが打った剣である。
この剣は一度鞘から抜けば、一キロ四方を照らし、どんな闇でもかき消してしまうという。
紀元前一万年頃の、最後の聖戦にてヨルムンド王国の女将軍、カレンによって使用されたという記録が残っている。
その証拠として、中央大陸の世界で二番目に大きな湖、ヴェイリッド湖の中心の島セント=マキナ島西半分が今でもなお純白に光輝いていることが挙げられる。
現在では太陽神ヘリオスを崇める宗教である陽光教の、グリシャにあるペテカルトイ神殿に奉納されており、一般人でも一年の始まりの日にその姿を見ることが出来る。
が、サングラスをお忘れ無く。
2021/09/11 加筆修正
→四本目