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十五本目 厭世剣カルメラ
十五本目 厭世剣カルメラ
紀元三百年前後に活躍した十二賢者の一人、無明のカルメラが制作したとされる剣。
無明のカルメラは一人の女性を陰ながら愛していた。
カルメラは彼女と結ばれることはないと知っていながらも、彼女の為に尽くした。
しかし、カルメラの力は一人のものにしておくには強大すぎた。
彼が愛した女性は、彼の力を利用するために誘拐されてしまった。
カルメラは奮闘したが、彼女は彼の腕の中で力尽きた。
その時彼は悟った。
力などあっても無意味だったのだと。
いくら賢しい者でも限界があるのだということを。
カルメラは冷たくなった彼女の身体から剣を生み出し、それを以て自身の喉を貫いた。
死後、彼の身体は燃え上がり、同時に世界中に存在した彼の痕跡を遺す物は焼失したという。
一日二本更新は無理なことがわかりました。
なのでこれからは不定期更新にしたいと思います。ご容赦ください。
設定を考えるのは好きですが、毎日コンスタントに絞り出すのは難しいですね。




