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千の魔剣の物語  作者: 名も無き魔剣の所持者
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十三本目 灼熱剣アリア

十三本目 灼熱剣アリア


 世界一巨大な火山、ヴェスヴィオ火山の底で眠る古龍アリアは、終末に現れ、地上を消えることのない焔に包むという。

 ヴェスヴィオ火山がおよそ七万年前の氷河期を終わらせるきっかけとなった大噴火を起こした時、古龍アリアから剥がれた鱗を、十世紀から十二世紀にかけての二大鍛冶工房の一つ、赫竜工房が剣に加工した。

 当時中央大陸を席巻したナッティル王国にあった赫竜工房は、同国にあった醒竜工房と競合しており、その競合の結果、非常に良質かつ大量の武器が生みだされ、ナッティル王国の繁栄を支えた一因となった。

 紀元千百八十八年に即位したエウリピデス三世は、支配域拡大を精力的に行い、その過程で古龍アリアの鱗を手に入れた。

 彼は同時期に古龍ラウラの鱗も手に入れたので、赫竜工房に古龍アリアの鱗を、醒竜工房に古龍ラウラの鱗を与え、それぞれに剣を創るように命じた。

 両工房は持てる技術の粋を結集し、三年の歳月をかけ、全く同じ日、同じ時間に剣を完成させた。

 この時に赫竜工房が創りあげた剣こそが、灼熱剣アリアである。

 灼熱剣アリアは完成した瞬間、古龍アリアの焔を顕現し、赫竜工房もろとも周囲を焼き尽くした。

 古龍アリアの焔はそのままナッティル王国王都を滅ぼし、エウリピデス三世を殺し、ナッティル王国衰退の原因となった。

 灼熱剣アリアは今でも古龍アリアの焔を顕現させており、誰もその姿を見ることが出来ないままでいる。

→十四本目

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