126.似て非なる昨日と今日
夜になり、山斬は宿で晩飯を食べた。
「山斬くん!アノちゃん!ちょっといいかな?」
レイジーが話しかけてきた。
ソフィーも横にいる。
「話は何ですか?」
山斬が返すと
「まず、私がアプシュルノちゃん達の散歩について行くって事が話し合って決まったの。いいかしら?」
ソフィーがアプシュルノに話かけた。
「わ...分かりました...いいですけど...」
そしてソフィーとアプシュルノはウプイ達の元に向かった。
「山斬くん。君にも話とかなければいけない。事があるんだ。」
「ワティフェィに?ですか?」
「ああ。敵に注意して欲しい。もし敵が十核の内の一人だったら、下手に戦闘をしてはいけないからだ。」
「十核とは...何ですか?」
「たけのこラズベリー軍の最高幹部だよ。僕達の力を合わせて倒せるかどうかぐらいの敵だ。今の状況は、ボラバンさん達の散歩している人達が怪しまれている状態だ。敵が誰か分からない状態では尚更絶望的だ。敵の可能性のある人への刺激を極力避け、決定的な証拠を見つけ次第、僕達に教えて欲しい。」
「...分かりました。」
初めての仕事にとてつもない重要任務が来てしまった。
だが、敵の最高幹部であれば、これ程捜査に苦労するのも納得出来る。
山斬は、宿を出てロボット達に昨日と同じ行動をする様に指示、見つけた筍の近くの茂みに隠れて全く昨日と同じ状態にした。
「継続的に見張れば、敵への圧力になるかもしれない。
...まあワティフェィが後に引けないだけだが。」
またしばらくすると山斬の目の前をボラバン散歩組が通る。
村人の人混みが、また筍を遮り、誰が何をしたのかが分からない。
(ワティフェィが今ここで飛び出すべきか?いや、下手に刺激しないようにとレイジーに忠告されたし...今日は、ソフィーさんに任せよう。)
そうして村人の人混みが去り、またしばらくすると月の光に照らされた筍が成長する。
近いようで遠いような敵の存在、中々進まない捜査に、
山斬は空にある満月を過ぎた月を見て、
「ちっくしょう!他に手は無いのか?」
と、嘆いた。
その時、服のポケットに入っていた時の鱗が出て来た。
「そうか、もし上手くいかなくてもまた時を遡れば良いのか!」
山斬は、鱗を拾い、少し安心した。
そして、宿に戻り山斬は就寝した。




