テストの前日は眠くなる
はじめての作品になります!誤字や脱字が多いかもしれませんがご了承ください。
「ふぁ〜、眠い」
僕は自分の席に着くなりカバンを枕代わりにし眠りついた。
「やあ、皆さんこんにちわ!僕の名前は佐藤 隆司。ここエルドワール学園の1年F組の陰キャです!みんなにこの世界について大まかに説明するね。ここエルドワール学園は超人類の育成を目的とした学校なんだ。超人類とは人としての基礎能力値が一定以上を超えた人にのみ効果がある開放石を使用して得た能力を完全に使いこなした人類の完成形的な感じかな。ちなみに開放石で得ることができる能力は人それぞれで何が出るかはわからないらしい。まあ、つまりはここは完全に実力主義でエリートを育成するための学校ってこと。でこの学園には各学年4クラスずつあって、上からSS、S、A、Fに分けられてるんだ。つまり僕は底辺ってわけ。まあ、説明はこのぐらいにしとこうか。では僕は眠いから寝るね………」
「…ろ!…きろ!佐藤!おきろ!!」
「ふぇ?」
僕は頭の上で名前を叫ばれ目を覚ました。
「お前はなぜそうやっていつもいつも寝るんだ…。そうやって寝てばかりで勉強しないからテストで毎回ビリをとるんだぞ…」
国語科の剛田が俺に説教をしてくる。
国語ということは3時間目まで寝てたということか…
僕が怒られるのは日常的なので誰も気にとめる生徒などいなくみんな授業が中断されたことをいいことに隣と喋ったりスマホいじったりしている。
「…だからF組なんだよバカどもめ…」
「なんか言ったか!!」
「…いえ」
剛田は俺の頭を日誌で軽く叩くたたく教壇に戻っていった。
F組は見ての通り人としてもダメ、学業もダメなゴミが集まったクラスなのだ。そしてそのクラスも底辺が僕ってわけ。ここの学校では筆記テストと開放石の力を使った実技テストの2種類があるが僕はどちらとも学年ビリ。入学してまだ2ヶ月なのに歴代最低の生徒って意味を込めて「パーフェクトワーストワン」ていう称号が勝手に与えられてるらしい。ほんといい迷惑だよ。
「席につけ。HRを始める」
1年F組の担任工藤 嶺が教室に入ってきた。4時間目はHRなようだ。
「明日は実技の定期テストだがここの学園では3ヶ月に1度クラス対抗の定期テストを行う決まりがある。よって明日のテストはクラス対抗形式のテストになる。お前はF組、つまりは落ちこぼれ集団だから当然勝ち目がないがこれはあくまで能力を見るテストだ。もちろん勝ったクラスの生徒にはそれなりの点数がはいるが負けたクラスの生徒でもそれぞれに出されたミッションをクリアしている生徒にも点数が入るシステムになっているからお前も全力で頑張るように。何回も言うが俺はこのF組を強くてエリート揃いのクラスにしたいわけではない。ただF組でもエリートになれるやつなる気持ちがあるやつには強くなってほしいだけだ。俺もここの卒業生だがお前らと違ってS組出身だからお前落ちこぼれの気持ちなんかわからん。以上質問はあるか?」
工藤はテストの内容が書かれた説明プリントだけを見て淡々と話した。
「はい!ミッションの内容はどうやって知るのでしょうか?」
「いい質問だ霧島。明日のテスト開始の1時間前にそれぞれ個別に学校側からメールがくるからそれで確認しろ。テストの詳しい内容やルールもその時に送信される。他はないか?」
今質問した生徒は霧島 光このF組の唯一の真面目な生徒だ。勉強そこそこで実技も悪くはないがF組らしい。噂によるとアビリティがしょぼいためF組なんだとか。
「質問ないならこれでHRを終わる。明日はテストだから今日はもう帰っていいぞ」
工藤はそう言うとダルそうに頭をかきながら教室を出ていった。
先生がいなくなるとクラスは瞬く間に騒ぎだした。
「明日のテストやべー」とか「ス○バいこー」とか
バカ丸出しの会話で盛り上がっている。ちなみにだがこの学園は普通の高校とは違い1つの学園都市として存在しているため敷地外への外出等は一切禁じられている。
僕は話す友達もいないのでさっさと教室をでて寮に帰ることにした。
「やあ、ワーストワン」
「パーフェクトワーストワンですけど…」
僕は足を止めず歩きながら答える。
「別にどっちでもいいけど明日は楽しみだねー。君たちの対戦相手はA組でしょ?」
「…そうなんですか…僕たちは先生から何も聞かされてないので知らないです」
「へぇ、そうなんだ。可愛そうに。じゃあせっかくだし教えてあげるよ。明日のテストはクラス対抗棒倒しだよ。それで君たちの対戦相手はA組で僕たちの相手はS組なのさ、みんなに教えてあげなよ」
そう言って四ノ宮は微笑んだ。
この爽やかイケメンもどきゴミくそ野郎の名前は四ノ宮 日向SS組のトップつまりこの学年の現トップの男だ。成績優秀、ルックス完璧、性格も完璧ときたから殆どの女子の憧れの存在だ。こいつは入学当初からなぜか俺にやたらと話しかけてくる。正直めんどいからやめてほしい。
「僕には友達はいないので教える人なんていないです。ではさようなら」
「全く可愛くないね、少しぐらい本性だしてほしいのに」
僕は帰り道のコンビニに逃げるように入っていった。
〜次の日〜
「おい、やべえよ!棒倒しだって!絶対負けるじゃんー!」
「それな!まあ相手がA組でよかったよな!SSなんかとやったら死ぬって!!てか、ミッション成功できなかったらペナルティあるってまじかよ!やばすぎでしょ!!」
今日はクラスが一段とうるさい。こうやってギリギリに騒ぐ感じも雑魚臭がしてうざいな。まあ先生に1時間前まで伏せられてたから仕方ないと言えばしかたがないがなんか俺ガ○ルの戸部くんみたいだな。今にも「ヒキタニくーん」とかほざきそうじゃん。
俺が1人で席に座ってスマホをいじっていると俺の机の前にバカどもがきた。
「おいワーストワン、今回のテストお前一人で棒守れ。俺らのミッションは攻める系のミッションが殆どだどうせ勝てないしお前一人ぐらいミッション成功できなくてもいいだろ。どーせお前はどうしたって成功できないし」
「えっと、それだと瞬殺して試合にならないんじゃんないでしょうか?朱雀さん?」
このアホみたいなことを言ってきた奴の名前は朱雀 泰斗名前は格好いいが見た目は金髪の短髪で制服を着崩したザ・モブヤンキーって感じだ。
「うるせよ!ワーストワンのくせに俺の作戦に文句言うじゃねぇよ!黙っていうこときけよ!」
「そーだ!ワーストワンのくせに生意気言うな!!」
朱雀は俺の席の机を蹴り飛ばした。
あ、ちなみに今なんか合いの手みたいなの言ってたモブは戸部翔…じゃなくて大島 傑朱雀につきまとっている雑魚だ。ドラ○もんのス○夫的ポディションかな。雰囲気は戸部くん似だけどね。
「ちょっとそんなことしたら佐藤くんが可愛そうじゃん!半分ずつにするとかにしなよ!」
俺らの話を聞いていた美咲が間に入ってきた。
この正義感あふれる女子の名前は白銀美咲可愛くて正義感も強く陽キャで他のクラスとも交流があり運動神経もいいが死ぬほどバカなためF組である。ビリの俺がいうのもなんだが本当にバカである。運動得意、勉強できない系女子である。つまりは雌ゴリラだ。
「美咲か、俺らがA組に勝てるはずないんだからだったらミッション成功させてポイントもらった方がいいだろ。この雑魚差し出したらサンドバッグぐらいにはなるだろ」
「でも絶対ちゃんと戦ったほうがいいって!!」
「周りのやつはみんな俺の意見に賛成って顔してるぜ」
朱雀はニヤニヤしながらクラスを見渡した。
「え、みんな流石にそんなことないよね!?」
美咲が呼びかけるがクラスの人たちは黙ったまんま下を向いた。
「だって俺もポイントほしいしな…」
クラスの人たちは俯きながらボソボソ言った。
「今から1年生のテストを行う。1年生はC棟にくるように」
〜C棟〜
「では改めてルールを説明する」
学年主任兼実技テスト担当の本郷先生が壇上にたち説明を始めた。
「今回の学年実技テストの内容はクラス対抗棒倒しだ。勝利方法は相手チーム全員を戦闘不能にするか棒を先に倒すかだ。なお制限時間は15分とする。場所はこのC棟の荒地フィールドを使用する。対戦カードは連絡した通り。SS組対S組、A組対F組となっている。勝ったクラスには全員に800ポイント与えられる。またミッションを成功したものには400ポイントが与えられる。ただしミッションを失敗したものにはペナルティがあるから覚悟するように。以上で説明を終わる。早速SS組対S組の試合を行う。両クラスは準備にとりかかれ」
僕たちは2試合目なので観客席へと向かった。
席に向かう途中で、
「やあ、調子はどうだい勝てそうかい?」
四ノ宮が準備体操をしながら僕に話しかけてきた。
「…僕に聞かれても困ります。雑魚なので勝敗に関係ないですから」
「またまた。君のミッションは試合に負けるなとかいう頭のおかしいミッションなんだろ。ペナルティにならないように全力で頑張ってね!」
四ノ宮は俺の肩を叩き試合会場へと走っていった。
やはり四ノ宮にはなにかある。そう僕のミッションは誰にも言っていないが「試合に勝つ」だ。きっと学校側はビリで無能な僕にペナルティを与えるためこんな無理難題なミッションを押し付けたんだろう。だがこのミッションは正直、朱雀のたちのバカ作戦と相性がいいからなんの問題でもない。普段じゃ手に入らない1200ポイントも手に入るから最高だ。ちなみに筆記テストの場合、各教科の点数がそのままポイントになる。このポイントはお金の代わりなるため遊び盛りの学生たちにはとても大切なのだ。
そうこうしているうちに試合が始まりそうだ。
「勝負開始!」
本郷の掛け声と共にスタートゴングが鳴った。
「じゃあ見せてあげようか。神の力を。豪雨の槍!」
四ノ宮が開始の合図と同時に上空に無数の槍を出現させた。
あいつのアビリティは創生神。今出現させたように物を自由に創ることが可能なのだ。まさにSS級の能力といったところだろうか。
「敵を穿て」
四ノ宮がそう言いはなち腕を振り下ろすと敵陣地めがけて無数の槍が雨のようにふりそそぐ。
「うぁーー!!!」「ぐはぁっ!」「きゃーー!!」
S組の生徒は四ノ宮の奇襲に対応できず。次々とやられていく。たった一撃でS組の3分の1がやられてしまった。むしろ、3分の1だけで済んだあたりさすがはS組といったところだろうか。
「四ノ宮君すごすぎるね。これが学年トップの実力か」
なぜか隣に座っている白銀が僕に話しかけてきたが僕は「そですね…」と前をみたまま適当に返事をした。
「豪雨の槍」を放った四ノ宮は羽を背中に生やし上空を飛びあっという間に敵の棒の前まできてしまった。
「やあ、叢雲くん。元気そうだね」
「相変わらずのようだな四ノ宮」
四ノ宮と会話している男は叢雲 龍馬S組のトップの男である。この男は実力だけならばSS組にも余裕で匹敵するらしいが噂によると自らS組を志願したらしい。こいつのアビリティは重力操作らしい。
「僕的にははやく僕の下で一緒に戦ってほしいんだけどいつになったらきてくれるかな?」
「あいにくだが俺はお前みたいなやつを倒すためにS組を選んだ。SS組とは違って仲もいいしな」
「ひどいなぁ。SS組だっていいクラスなんだよ」
「それよりいいのか?お前1人で攻めたところで他のやつのミッションはクリアできないんじゃないのか?」
S組の生徒が四ノ宮を囲んだ。
「それは大丈夫だよ。僕たちSS組のミッションは全員、戦闘不能にならないだからね。僕1人で勝っていい許可はみんなからもらったよ」
四ノ宮は羽を消して地面足をつけた。
「全てを消し去る大剣」
そう言うと四ノ宮の目の前に漆黒の大剣が現れた。
「やれ!一斉攻撃!!」
叢雲がそう言うとS組の生徒はそれぞれのアビリティを使い攻撃を仕掛ける。が、攻撃が四ノ宮に届く直前に攻撃が全て消えた。そして、四ノ宮が大剣を横振ると周りを囲んでいた生徒が吹き飛ばされた。
「全てを消しさる大剣は名のとおり一太刀ふるえば全てを無にする剣なのさ」
叢雲以外の生徒は全てやられていた。そして、叢雲の後ろにあった棒も倒れていた。
「そこまで!!棒を倒したためSS組の勝利!!」
こうしてSS組とS組の試合は四ノ宮の圧倒的な力によってSS組の圧勝となった。
「次は僕たちの番だ!さあ!行こう!!」
真面目な霧島がみんなを鼓舞するように言った。
どおせこいつは真面目すぎるとか言って朱雀たちの作戦は聞かされてないんだろうな。
俺は嫌な予想をしつつ会場へと向かっていった。
「なんで守りが僕たち3人なんだい??」
霧島は不思議そうな顔をして僕に尋ねれてきた。
僕が想像したとおりやはり霧島は作戦を聞かされてなく人数が少ない守り側にきたのだが、何故か白銀も一緒に守り側にいるのだ。
「えっと…みんなで一斉攻撃を仕掛けるみたい」
白銀さんそれはちょっときつい嘘じゃないですかね。いくらバカ真面目な霧島でも気付くはず…
「なるほど!素晴らしい作戦だ!奇襲して攻めるのはいい作戦だね!」
死ぬほどバカ真面目だったわこいつ。
霧島はグッと親指を突き立てて笑った。
「おい、美咲これで俺が生き残ったら付き合えよ」
朱雀が白銀の前まできて顎クイ?的なことをしながら言ってきた。
「なんでそんなことで付き合わなきゃいけないのよ!!」
「こんな状況で生き残るなんてカッコいいからに決まってるだろ。楽しみにしてな。ハハッ」
朱雀は笑いながら攻める側に戻っていった。
「うー、どーしよ…。朱雀は一応このクラスで1番強いし、アビリティもいいからなー、生き残ったりして…ううっ、やっぱり無理」
白銀は朱雀と付き合うことを想像したのか身震いをしていたがそんな心配ないだろ。別に付き合わなきゃいい話だし、あいつは生き残らないしな。
「では、第二回戦!勝負開始!!」
「遠回りしていくぞーーー!!!」
開始と同時に朱雀たちは一斉に右の方へと走って行った。つまりあいつらの作戦はわざと遠回りしてA組に棒をはやく倒してもらって試合を終わらようとしてるのだ。
はぁー、わかってないなー。
〜朱雀視点〜
「はあはあ、ここまでくれば大丈夫だろ。あとはいい感じにゆっくりいけば試合は終わるだろ!これで美咲と付き合えるー!」
俺は青春の勝利を確信しガッツポーズをした。とその時、
「みーつけた」
俺の後ろから声が聞こえ俺は慌てて振り返った。
「こんなところまで逃げてたのかー。疲れたよー」
そこには首をゴキゴキとならしながら岩の上にしゃがんでいるA組の男がいた。
「なっ、なんでここがわかったんだ!!!」
俺は後退りながら慌てて尋ねた。
「いやーお前らなら逃げるかなーって思ってさ。お前らは棒倒しと思ってるかもしれないけど俺らからしたら実力を見せつけるだけの発表会なの。俺らは棒なんかはなから狙ってねえよ。お前らぶっ倒しにきてんの。わかる?」
男はそう言いにまっと笑うと岩からぴょんっと降りて腰から鞭を取り出した。
「俺のアビリティは電流。鞭に触れたらビリっとくるぜ〜。じゃあ全滅開始〜」
男がそう言うと後ろからA組の生徒が大量に現れた。
「ぐあー!!!」「うぁーー!!」「助けてくれっべー!まじやべーー!!」
仲間たちが次々にやられていく。
くそ!もうやるしかねぇのかよ!
「くそがーーー!!!!!!」
俺は俺のアビリティで鋼鉄化した拳で殴りかかった。
鞭男はすっと俺のパンチを避け俺の腹目掛けて蹴りを入れてきた。俺は腹部に力を込め鋼鉄化させ蹴りを防ぐ。
「ヤンキーな見た目してるだけあってなかなかやるじゃんー。いつまでもつかねー」
鞭男はニヤニヤしながら俺に鞭で連打を浴びせる。
くそ!このままだと鋼鉄化が解けて電流を喰らっちまう。だが、俺の攻撃は全部避けられてしまう。防戦一方だ…。
「どちたどちた?攻めないとかてないよーメッキはがれちゃうよー」
鞭男は余裕口をたたきながら俺に鞭の連打を浴びせてくる。
「うぐっ、ぐはっ」
鋼鉄化が徐々に切れ始め体に電流が流れる。
「はあ、はあ、はあ、くそ……」
俺は立っているのが精一杯だった。
「あーあ、もう飽きたからいいわ。まあまあいいサンドバッグだったぜ〜」
鞭男はそう言うと高くジャンプして俺の頭目掛けてかかと落としをした。
「雷電落とし!」 「ぐはっ!」
俺は頭を蹴られた衝撃と電流で意識を失いその場に倒れた。
〜佐藤隆司視点〜
「ふぁ〜、そろそろかな〜」
僕は試合開始してから5分がたったがなにも起きないないので棒の前で座って待っていた。
「おかしいね。もうそろ5分ぐらい経つのに誰も攻めてこないね。意外にも朱雀たちが奮闘してるのかも!」
白銀はこの状況がよく理解できておらずバカみたいなことを言っていた。
僕はこの試合が初めからただの試合にならないことぐらいわかっていた。普通に考えてA組と僕たちでは試合になんてならない。そこで朱雀みたいにバカな奴らには生き残れだとか何m以上移動しろだとか戦闘や勝敗とかは関係ないミッションがあたえられ、それをみた奴らは逃げることを考える。だがA組はこれは試合ではなく見せしめだと思っているため全員を戦闘不能にさせようとする。そこで戦闘不能にするために逃げる奴らを嫌いまずは逃げてる奴らがいないか探しだそうとする。すると朱雀たちがいるからやられるってことだ。だから朱雀が生き残ることはないし開始直後にここにくる奴らはいないってわけ。
「すみません。白銀さんのミッションって何なのですか?もしよろしければ教えほしいのですが」
「え、私?わ、わ、私は勝敗の結果がどちらかの棒が倒れて試合が終わるだよ。…だからほんとは攻めたかったけど佐藤くん1人は可愛そうだったからね!まあ、結果的には3人だったけど笑」
白銀は少し慌てながらそう答えた。
「お、美咲くんも僕と同じミッションだった!これ楽ミッションだね!基本的にミッションは勝敗に直接的には関係のないものが普通だろ!だから全員戦闘不能にして勝て!とかないのでもし本当にやられそうになったら自分で棒を倒すのもありだね!
霧島よ残念ながら勝てとかバカみたいなミッションを持ってるやつが目の前にいるぞ。
そんな世間話をしている間にA組の奴らが攻めてきた。
「お前らはえらいぞ!普通に棒倒ししようとしたからな!その気持ちに命じて一瞬で倒してやるぞ!!」
いかにも体育会系という体付きの男が僕たちの前に出てきた。
「お前らで最後だ!いくぞ!!ジャイアントプレス!」
ガチムチ男はそう言うと体を約3倍ほどにビルドアップさせて足を振り下ろしてきた。
「氷魔の盾!!」
白銀は両手で巨大な氷の盾を作りガチムチ男の攻撃を凌いだ。
「すごいぞ!美咲くん!僕なんか口から煙幕を出すことしかできないのに!!」
いやこいつのアビリティ雑魚すぎるだろ。だが今回は役に立つけどね。
「霧島くん。大量の煙幕お願いしてもいいですか。相手の目をかく乱させましょう」
僕は耳元でそう囁いたのに、
「わかったよ!!煙幕だね!!」
霧島はバカでかい声で返事をした。はあ、こいつ真面目とかじゃなくてバカだわ。なんか斉木○雄の災難の灰○みたいだわ。あつくるしいわまじで。
霧島は思い切り息を吸うとふぅーーーと口から黒い煙を出した。
だが、敵にそれは丸聞こえだったため、ガチムチ男たちはすでに離れて煙幕外の所にいた。
まあ、今回はこれでいいんだけどね。僕自身を隠したかっただけだし。
いっちょやりますか。よいっしょっと。
〜白銀美咲視点〜
「そこまで!同時に棒が倒れたため引き分けとする!」
え!そんなことあるの??てっきり私たちのところ棒が倒れたから私たちの負けだと思ったのにすごいラッキーなこともあるみたいね。てか、朱雀はどうなったのかな!生き残ってないよね!!?
私は試合が終わった後教室へと戻った。
「くそ!なんで俺がこんな目に合わなきゃいけねんだよ!!」
朱雀は全身ボロボロになっていた。
よかった。あの感じだとやられたっぽいね。なにも言ってこないし。よかったよかった。私には心に決めたあの人がいるから絶対にあの人と付き合うの!!
〜佐藤隆司視点〜
「さすがは天才閻魔先生の息子だね。今日の試合見事だったよ」
「なんの事でしょうか。どちらも知らないのですが…」
「とぼけなくてもいいよ。今日の引き分けは君が意図的にやったことだもんね。煙幕で姿は見えなかったけど君は地震を起こしてお互いの棒を同時に倒した。あれは君にしかできない芸当だ」
「あれは完全に偶然ですし僕は関係な「もう嘘はやめたまえ、閻魔集くん。なぜ君が佐藤隆司という名前でしかも、最低クラスのパーフェクトワーストワンとしているかはわからないけど君が僕を超える天才だということは知っているよ。はやくこっち側に来たまえ。なぜ底辺になりさがるんだい?」
「はぁ、1つ言っておくがお前は僕をわかったつもりでいるが全然わかってないし僕はお前なんか相手にはならない。雑魚が偉そうな口を叩くな」
「僕が負けるだって面白いことを言うね君。ますます好きになりそうだよ」