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幸ちゃんの部屋で

2人で胡座をかいて向き合う。

おもむろに、幸ちゃんが口を開く。

「剛…先程の坂の下では話せなかったが、実は姫にも龍太郎にも聞かれたく無い話がある。


実はこの世界…俺らの知って居る。戦国乱世とは、細かい所が違うんだ。」


「一体どこが違うの?」


「剛…にぶいなぁ?…まあ…剛らしいと言えば剛らしいが…」

どうせ…グズで間抜けな、筋金入りの木偶の坊ですよ。


「まあ…何時もの事だが…心強いのは、お前がこの辺りの歴史に詳しいって事だ。

どう思う?この屋形は、俺らの知る歴史では、後の益富城だ。

だが…今は城の体をなしてない。

益富城は、元々秋月の支城だったのは知ってるよな?」


「知ってるよ。秀吉の九州統一後は、黒田が治め…

後藤又兵衛…母里太兵衛…と城主が変わり…徳川の一国一城の御触れの後、此処は廃城になる。」


「そうだよな?…

だが、今は此処は城ではなく屋形だ。

実は俺がこの世界に飛ばされて来た時は、まだ…此処は城で城主は姫の父君だった。

だが…大友の立花道雪に攻め落とされる。

その時姫の父君は、腹を切り13歳の姫が介錯をつとめた。

その時になだれ込んで来たもの達3人に、たった今切り落とした父親の首を投げつけ、なだれ込んで来た3人を、たちまちのうちに斬り伏せた。」


「ち…一寸まって…

それは、この筑前の話じゃ無いよ?

その話は、筑後の黒木城の話だよ。」


「そうか…その話は黒木城の話なのか?

現に、この世界では、姫は落城したにも関わらず。

この小隈の実質的な領主だ。」


「確か…黒木城の姫は立花道雪に、気に入られ、糸島の原田に嫁に出されたはず?

どうして落城したにも関わらず…実質的な領主でいれるんだろう。」


「それは、此処が落城したその夜…秋月が急襲されたんだ。

そして、薩摩との戦に続き主要な武将を多く失った。」


「それは…筑紫の甘木付近での話…あの古処山の向こうでの話…

この…敗戦で大友は斜陽に向かい。主な武将は立花道雪と高橋紹運だけになる。」


「だが…その立花道雪も柳川で病没した。」


「そこは、合ってる」


「だから…この屋形を接収せず博多を収める立花城との間の筑前岩屋に高橋紹運か入った。」


「それも僕らの知る歴史と変わらない。じゃあ…この後高橋紹運が、穂波…嘉麻…一帯の田圃を焼き払うのは、この秋と、言う事になるよ。」


「だが…それが、起きるとは限らない。」


「でも…起きてからでは、もう遅いよ。」


「だから…お前が救世主だと言ったんだ。

お前なら高橋紹運がどんな人物かを知って居るだろう?」


そうか…戦力では敵いそうに無い、この村の戦力では、高橋紹運の焼き打ちは止められない。

だけど…高橋紹運の情報は分かってる。


対策はたてられるかも知れない。



だけど…この話なら龍太郎や和尚も加わった方がいい知恵も出るんじゃないかな?と、幸ちゃんに聞いてみた。

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