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戦士エール 武器購入編

-コーラル平原-

「おーい、そろそろ休憩しようよー。」

 まるでピクニックに来ているかのような緊張感のないアリスの一言で、狩りをやめ、一息つくことになった。

 戦士になってから2週間、少しでも強くなろうと狩りに出かけていたが、決まってアリスが、「戦士一人だと、回復できなくて死んじゃう可能性もあるから」という理由で着いてきた。

 モンスターから攻撃を受けても、すぐに回復してくれるので、狩りの速度も上がって助かるが、いつもいつも着いてくるので、「アリスのレベル上げは?」と、聞いたこともあるが、「アリスさんは十分強いからいいのです」とのことだった。

「いやー、エール君もだいぶ強くなってきたねー。戦士を取りに行くときにオオカミのツメでひっかかれて大泣きしていたのが嘘みたいだよ。」

「いや、大泣きしてませんし…。」

「もうそろそろ、この辺の敵じゃ物足りなくなってきたねー。」

「…人の話を聞いてください。けど、確かに、この辺の敵だと、物足りないですね。もう少し先に進んでもいいですかね?」

「いいけど…そのぼろぼろの武器で?」

 そうだった。戦士のジョブをとるクエストで買わされた武器のまま、この2週間狩りをしていたため、すでに剣には刃こぼれが大量にできていた。

「そろそろ、新しい武器を買ってこないといけないですね。ちょっと街に戻って、武器屋のマドリアルに行ってきます。」

「ちょっとまった!」

 アリスは、そういうとギルド通話のイヤホンを操作しながら、

「五右衛門君、お客さーん。エール君が武器ほしいってー。多少ならぼったくってもいいってー。」

 と、五右衛門という人と会話を始めた。ギルド会話なので、会話は筒抜けなんですが…。

「OK。じゃ、ベリストスの俺の家まで来てくれる?今、あんまり在庫ないけど…。」

「了解!じゃ、エール君行くよ。」

 俺は、アリスに連れられ、ベリストスの住宅街に戻ることになった。


-剣の街 ベリストス 五右衛門家-

「いらっしゃいませ」

 五右衛門という人の家に入ると、中はまるで武器屋のようなレイアウトになっていた。

「すごいですね。まるで武器屋みたいですね。あ、初めまして。エールです。」

「初めまして。五右衛門だよ。職業は武器屋やってるよ。」

「え?武器屋?武器屋ってジョブもあるんですか?」

「うん。狩りに行くときは侍やるけど、本職は武器屋。どうぞ、ご贔屓に~。」

 このゲームのジョブは戦闘系だけだと思っていたが、どうも生産系のジョブもあるらしい。

「さて、新しい武器だね。剣でいいのかな?」

「はい、剣しかスキル上げてませんので…。」

「今のスキルは?」

「剣のスキルは…10ですね。」

「じゃあ、これでいいかな?スキル10で使える剣ね。もっとスキル上がったら、強い武器も使えるけど、今のスキルで一番攻撃力が高いのはこの剣だね。」

 と、言いながら五右衛門は新しい剣を渡してくれた。今まで使っていた剣よりやや重く、なかなか手になじむ剣だ。

「今回は代金は無料でいいよ。そのかわり、次回からもうちで買ってね!」

「え?いいんですか?ありがとうございます!」

 お礼をいい、しばらく雑談をしたのち、今日は帰って休むことにした。


-剣の街 ベリストス 自宅-

「アリスさん、五右衛門さん、今日はありがとうございました。」

 家に着いて一息入れた後、ギルド会話でしばらく雑談していると、ミックが、

「そういえば、エール君ってまだうちのギルドは仮入部だったよね?入部?入会?」

「あ、そういえばそうだったねー。もう、うちに決めるよね?エール君」

 と、アリスも追撃。

「そうですね。いろいろお世話になってますし、一緒に話せて楽しいですので、ぜひ正式に入れていただけますか?」

「もちろん!ようこそ、フォックステイルへ!」

 この日、俺はフォックステイルに正式に入団することになった。

 …入部?入会?入団? 


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