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Mission8 太一、悩む

「…………ふぅ」

其れから二日が経ち、太一は自室の自分のベットの上で艦の天井を見上げて一人溜息を吐いた。時刻は1000。今日も今日とてする事が無い。考えろとは言われたものの、こうも時間が有って同じことばかり考えていると、思考が堂々巡りで定まりゃしない。


「やれやれ……」

起き上がり、頭を掻く。毎日腹筋や腕立てはしているが、流石にこのままでは体が鈍る。そう思い、とりあえずシュミレーターでもやるかなと太一は歩きだした。

紀伊内に在るシュミレーター室に入ると、先客がいた。


「ん」

「あ」

凪だった。ちなみに凪とはこの二日間食事の時にしか顔を合わせていないのだが、どちらも考え事をしているせいでロクに話していなかった。

別に気不味い訳でもないのだが、太一は太一で思う所在るように、凪は凪で其れが有るらしく、今一お互いに相談と言う気分にはならなかったのである。

お互いの顔を見て何故か黙り込んだ二人の内、先に口を開いたのは太一の方だった。


「……模擬戦でもすっか」

「……うん」

一年間ずっと続けて来た何時もの言葉を言って、彼等はシュミレーターに乗り込んだ。


────


「うーむ……やーっぱ負けるか……」

「あははは……ありがとうございました」

「おう。ありがとうございましたっと」

そうして、太一は何時ものように、ボコボコに負けてシュミレータを降りた。

戦績は五戦全敗。これが実戦なら五回死んでる事になる。

と言うか、凪レベルのパイロットが実戦で出てきた場合間違いなく今までに200回は軽く超える回数死んでいる。


「ったくいい加減一本くれー取りたいもんだがな」

「あはは……でも太一君最近ドンドン腕上げてるよ?」

「それ、勝者の余裕に聞こえんぞ?」

「ごめんなさい……」

「別に責めてやしないがな」

苦笑しつつそう言うと、太一は腕を組んでふむん。と考え込む。


「どーにも、お前の機動には対応し切れねーんだよな……つーかお前、普通二年目でハイGバレルとかやらねーぞ」

「え、えっと……アレは、何となく挑戦してみたらシュミレーターの中だけで出来ただけで……その、実戦でも出来るかはまだ……」

「何となく、ね……」

普通シュミレーターでも何となくでハイGバレルロールの揚力と機体速度の調整は出来ないのだが……まぁ正直彼女だと其れが出来る事に納得が言ってしまうから恐ろしい。


「さてさて……そういや船の中だから自販機ねーんだよな……食堂行くか」

「うん」

シュミレーター出会っても、操縦訓練と言うのは其れなりに体力を使う。

基礎訓練と合わせて五連戦を繰り返した太一と凪にしてみると、そろそろ体力的に飲み物が欲しかった。


廊下を歩いて居た時、凪が不意に言った。


「そう言えば、ね……」

「ん?」

聞き返して、不意に凪が何を言おうとしているのか、わかった気がした。

彼女が何処か言うのを迷うように、俯きながら床を見て話していたからだ。


「その……私、やっぱり、過去に行こうと思うんだ」

「……そうか……」

別段驚きはしなかった。彼女ならば、より多くを救えるかも知れない道を選ぶかもしれない。其れは、分かっていた事だったからだ。


過去へ向かう日本は、技術、情報、あらゆる面で圧倒的なアドバンテージを得る事が出来るだろう。であれば、より犠牲の少ない方法で世界の戦争を終結に導ける可能性は十分にある。

其れによってその後の日本に平和な時が長く続けば、本来ならば死んでいた筈の命も、或いは生まれなかった筈の命も、多くの命がより幸せな時を暮らせるのだろうから。


「太一君は、どうするの?」

「ん?あぁ……俺は……まだ考え中」

「……そっか」

何故か少し残念そうに、凪は言った。首を傾げてその理由を聞こうとした時には、目の前には食堂の扉が有る。

自動扉が開き、中へ入ろうと太一が踏み出す。その時だった。


「あ、あのね!太一君!」

「?なんだよ」

入る寸前で呼び止められ、太一は脚を止めて振りかえる。首を傾げて聞くと、真剣な顔で太一の事を見ていた凪は二三回口を開いたり閉じたりした後、俯いて小さな声で言った。


「ご、ごめん……やっぱり何でも無いよ……」

「?何だお前、今日は落ち着きねーの?」

「そ、そう言う訳じゃなくて……!」

苦笑して行った太一に顔を真っ赤にして否定する凪と共に、彼等は食堂の扉の向こうへ消えた。


────


紀伊の甲板上には、五月のこの時期には涼しい潮風が少し強めに吹いて居た。


遠く、港から地面をたどった先で光る街明かりを見ながら、太一はいつにもまして深々と溜息を吐いた。


「……はぁ、どうするか……」

現在時刻、1930。明日には決めねばならないが、未だに太一は迷っていた。正直な所行くにしても行かないにしても、決定的な理由に太一は欠けていた。

軍人なのだから、まぁ職業柄戦争へ行く事が有る事は予想の範疇だった。だが、いざ選べると言われると、迷いは在る。


「なにしてんの?アンタ」

「片倉さん?」

「ん?あぁ、お前等か」

振り向くと、太一の視線の先に紀伊と霧島が居た。

太一は身体ごと振り向き、手すりを背もたれすると苦笑して言う。


「いんや……ちょいと考え事をな……」

「……計画の事ですか?」

「ん……」

即座に聞いてきた霧島に、太一は内心少しだけ驚いた。

同じ子供のような容姿でも、どうやら紀伊と霧島では幾らか精神的な成熟度が違うらしいというのは、此処数日で太一も察している事だ。


「まー、そうだな……色々考えたが……未だにちょいと役に立てるか自信が無くてなぁ」

「ハァ?何よそれ。アンタ自分の事弱いって思ってるの?」

「り、凛……!」

ストレートに聞いてくる紀伊を霧島が戸惑ったように諫めた。対して太一はというと、苦笑して紀伊の問いに答える。


「まーな。少なくともウチの他のメンバーみたくアホみてーに強い訳じゃねーよ」

「ふぅん……じゃあ来ないの?」

「……迷い中」

「何よ、はっきりしないわね」

ふんっ。と息を吐いて言う凛に、太一は笑いながら返す。


「ほっとけっての。そう言う所ダメな奴なんだよ俺は。目的が定まらねーと行動出来ねーんだ」

「うわぁ、駄目な奴」

「うっせ」

その容赦のない言葉にも、太一は苦笑しただけだ。

実際、自分が駄目な奴だとは理解できていた。決して自棄になっている訳ではないのだが、ここぞと言う時の決断力の無さは間違いなく自分の良くない部分だと思っていた。


「片倉さんは、ご自分が戦闘機の腕が振るわないから計画に参加しないんですか?」

「ん……まぁ、結局はそうなるか。行っても役に立つ自信がねーんだ」

「?戦闘機の腕が無いと、役に立たないんですか?」

「え?」

極素朴な疑問で在ると言ったように聞いた霧島に、太一は反射的に聞き返してしまった。価値観の根幹に攻め込まれたような気分だった。


「いえ、戦闘機のパイロットと言うのがどう言う物か私にはわからないんですが……私達みたいな戦艦は、それこそ何人もの人間が一斉に頑張ってようやく動かす物です。其処には実戦では戦えない人も居ますし、まだ上官に怒られてばかりの人も、何時も周りより少し鈍い人も居ます。ですが……」

霧島は少し考えると、微笑んで言った。


「その中の誰一人が欠けても、霧島わたしは困ります。みんながみんな自分に与えられた役目を果たしてくれるから、私は動けるんです」

「…………」

少し照れたような笑顔だったが、太一は素直に彼女の笑顔を可愛らしいと感じていた。


「私に乗り込んでいる航空隊の人達は、みんな仲良しです。きっと誰か一人が欠けたらそれだけでも士気は落ちてしまうと思います……軍隊は、残酷な所だって、一応は分かってるつもりです。でも……同時に、そう言う所でも有るんじゃないんですか?」

極ふつうに、ありのままを見て来たら、そう言う物だと思えた。そんな風な様子で、霧島は聞いた。


勿論、彼女の言葉全てがそのまま正しいと言えるほど、軍隊と言うのは単純な組織でもない。居なくなれば変えるだけ。そんな側面も、軍という組織には存在する。しかし……


「…………」

同時に、決して間違いだらけの解釈とは言えないのも事実だった。

言われて初めて、太一は考える。


『戦闘機に乗る以外の……俺の価値……』

盲点ではあった。

そもそも自分の命を守るために戦闘機乗りを志した彼である。ここに至るまで、それ以外の所に視点が向かなかったのだ。


「…………」

「?どうしましたか?」

「ん?あぁ、いや……俺に戦闘機使う意外になんかあったか考えてた」

「あるの?」

「…………今の所思い付かない」

「駄目なんじゃない!」

「ぐっ……」

ホントに容赦ねーなと苦笑しつつ、太一は目の前の二人の少女を見る。


思えば、自分は目の前の二人と比べれば、大分恵まれた立場に居るのかも知れない。

人間の計画や都合一つで歩む道や、或いは生き死にすら決められる彼女達艦魂と、今自分で自分の進む道を決めようとしている自分……。


『此奴等に、笑われねーような選択がしてぇよな……』

相変わらず苦笑しながら、太一はそんなことを思うのだった。


――――


「…………」

天井を見つめながら、太一はぼんやりと入隊してから今日までに起きた事を思い出していた。


小川大尉の下に付いて、凪と相棒になり、西島にからかわれ、懲罰を二分にしてもらったり、入屋や柄奈と試合をして、凪と夢の話をし、人を殺す事を真剣に考え、進と話して、三日前には、とんでもない計画を知って、艦魂と出会った。


「…………」

その一つ一つが、太一に取っては大事な思い出であり体験だった。

全ては、今日までに自分の糧になっていると思う。そのうえで……


「…………」

目を閉じて、もう一度考える。

今まで有った世界からこれから起こる、戦争という世界へ、飛び込むか……否か。


「…………よし」

パチリと目を開いて、太一は結論を出した。


────


翌日、1000。


機動戦艦《紀伊》 艦長室


「さてと……それじゃ、一人一人じゃなくてアレなんだが……答えを聞いても良いか?」

「「「「はい」」」」

横一列に並んだ小隊のメンバーは、小川から順に敬礼して行く。


「小川 健二 大尉。日本空軍第二戦闘航空師団より、クロノロード計画へ志願致します!!」

「同じく、西島仁中尉。志願致します」

言いながら、西島が滑らかな動きで敬礼した。

続いて……


「同じく、神崎 凪准尉、志願致します!」

大分硬さの抜けた動きで、凪が敬礼する。

そして最後は……太一だ。


最後の最後に少しだけ、迷った。

一瞬沈黙した太一と日向の目が合う。日向は微笑みながらコクリと頷いた。

『思う通りにしてくれ』と言われた気がした。


「……ふぅ」

一つ小さく息を吐く。右手を上げた。


「同じく、片倉 太一准尉、志願致します!」

「っ!」

隣で凪が少し息を呑んだのが聞こえた気がした。

目の前の日向はと言うと、少し驚いたように一瞬目を見開いてから、ニッと子供のように笑って言った。


「ありがとう。全員の参加を承諾した。これからよろしく頼む!」

「「「「はっ!!」」」」

紀伊の一室で、又一つ、大きな戦力がクロノロード計画に加わった瞬間だった。


────


「よかったぁ……」

「あ?」

その数十分後。紀伊甲板に出た所で、不意に凪がそんな事を言った。首を傾げて彼女の顔を見ると、彼女は少し恥ずかしそうに言う。


「その……もし、太一君が行かないって言ったらどうしようって、この二日間ずっと心配だったんだ……だから、よかった」

「はぁ?何で俺が行くか行かないかをお前が心配すんだよ」

「そ、其れはその……寂しいし……」

「あのなぁ……」

ぼそぼそと言ったその言葉に、太一は苦笑して呆れたように言った。


「軍人なんだから、相棒ったってずっと一緒とは限らねーんだからな?部隊変更とか、最悪……まぁ、最悪な事もありうる。分かれなんざ軍人なら覚悟はしとけ」

「う、はい……で、でも……」

「?」

少し慌てたように太一を見た凪と、太一の視線が合った。


「今じゃ、無いよね?」

「……まぁ、な」

ニッ。と笑って、太一は凪を見た。

少し顔を赤くしながら、凪も笑った。


この世界と分かれる日すらも、いずれは来るように。

何時かは、きっと自分と凪も、否が応でも分かれる日が来る。

けれど、それは今では無い。……“今で無くても良い”。

ならばこの一瞬を、自らの相棒と、仲間と過ごし、共にあれる価値ある日々を精一杯生きよう。

何時の日か、それが自分の糧となるように。

何時の日か、その日々が自分の人生の誇れる一部となるように。


例えこの先にどんな戦いが在ったとしても、どんな事が起きたとしても、この選択を後悔したりなどしない。

其れが、太一の出した答えだった。


────


遠く、紀伊の艦橋の上で、二人の少女が眼下の二人を眺めていた。


「ふふふ。良かったね!凛!」

「何がよ。嫌な奴が来るってだけじゃない」

「そうかな?私は良い人だと思うよ?片倉さん」

「へー、桜、もしかして恭介から心移りした?」

二ヤッと悪戯っぽく笑った紀伊……否。凛に、霧島……桜が顔を真っ赤にして反論する。


「な、なな、何言ってるの!!そんな、不潔だよ凛!!そう言う事じゃないもん!!私は恭介さん一筋なの!!」

「きゃっ!?ちょと、桜、危ない!落ちるわよ!!」

艦橋の上でバタバタと腕を振って言う桜がバランスを崩しそうで、凛はその様子を冷や汗を垂らしながら見ていた。


────


そして数ヵ月後。

彼等は、もう一度、この紀伊へと戻ることとなる。


はい!いかがでしたか!?


と言う訳で今回は、太一君が悩むお話でした。

何か結論を出さなきゃいけない時に、“自由”って言われると逆に悩んだりしませんかね?僕はかなり悩む方なんですが、どうやら太一君もそうだったよう。

色々な事考えて、結構悩ませてみました。


この選択がどんな結果へとつながるかは、まぁ、お楽しみと言う事で。


……ワ-二ング!……

ここから先は、鳩麦がほかの艦魂作者さんのように少しちゃめっけのある事がしたかったために書いた、いわばおふざけです。

そう言ったものがダメだという方。安全のため、スクロールを即時停止。退却されるようよろしくお願いいたします。


では……真アトガキ、始まり始まり~


鳩「はい、どもです!鳩麦です!」


太「今度もやるのか」


鳩「そですね。と言っても今回は短い話だったので余りネタが無くてアレなんですがw」


太「お前そう言う事言うか?これでもけっこう悩んでたんだからな?」


鳩「其れを全部描写してたらキリが無いからね。さて、それじゃ今回も、外伝の外伝いってみようか」


太「ん、今度は何だ?」


鳩「凛と桜がなんであんなとこで着替えていたのか」


太「は?」


鳩「では、スタート!」


Another:彼女達が其処に居た理由ワケ


『桜は本当に何時も其れを着ているなぁ』


きっかけは、日向恭介が言った、そんな些細な一言だった。

そしてその一言のお陰で、現在紀伊の艦長室では……


「うぅ……うぅー……うぅぅーーー……」

「桜、いい加減悩むの止めた方が良いんじゃない?」

「だって、凛!やっぱり気になるよ!あれってつまり……“着替えないんだな”って意味かもしれないよ!?」

「彼奴ずっと前から桜と一緒に居るんでしょ?今更そんな事言わないわよ普通」

「でも……」

今桜が何をうーうー言っているかと言うと、まぁ単純な話、恭介に“不潔”の意味合いでその言葉を言われたのではないかと誇大解釈してしまっているのだ。


まぁ気持ちは分からないでも無い。基本的に現代人は毎日服を着替えるのに対し、そもそも艦魂には“汚れる”という現象が余り起きないし、服を洗うにしても艦魂としての能力のお陰で殆ど一瞬なので、基本的にモノ好きでない限り着替えると言う事をする方が稀だ。


まぁ、汚れると言う概念が無い時点で着替え無くても不潔では無いのだが、恋する乙女である桜にしてみると、恭介に不潔だと思われようものならそれこそ火薬庫に火を付けて自殺するレベルの一大事なので、こうして紀伊の艦長室で悶々と悩んでいるのである。


「はぁ……じゃあそんなに言うなら今日だけ着替えれば?」

「でも……この服は……」

桜が何時も来ている黒いワンピース。これは、桜が姉妹である金剛達からもらった大切な宝物である。故に、彼女は大概の場合お気に入りであるこの服を着ているのだ。

ちなみにその事を恭介が知っている点から見ても、恭介がそれを着ている桜に対して不潔などと言う筈か無い事は少し考えればわかる事なのだが……


「別にずっと違う服着てろなんて言ってないじゃない。一日起きに何時ものそれに戻せば良いんじゃないの?」

「……あ、あぁ!!」

「そんなに悩んでたのに何で思いつかないのかが分からないんだけど……」

成程!と言ったようにポンっ!と手を叩いた桜に、凛は呆れたように言った。

と、桜は言うが早いが着替えようとワンピースに手を掛けて脱ごうとして……ふと言った。


「ちょっと、移動しよっか」

「え?……あぁ」

桜は艦長室の入口を見ながら言った。着替えている間に、この部屋の主が入って来る事を危惧しているのだろう。

可能性は十分に有る。彼女の気持ちを察して、凛は言った。


「じゃあ、使われていない部屋有るから其処行くわよ。B5区画の廊下に転移出来る?」

「うん」

言いながら、凛と桜は光に包まれその場から消える。

次の瞬間には、彼女達は紀伊の廊下の一角へと転移を完了していた。


「それじゃ、こっち」

凛に指差された廊下を、桜は先行してトコトコと進む。

そうして指差された部屋に入ると、桜は早速。と言ったようにワンピースを脱いだ。


「さてと、何着ようかな……」

「私に聞かれても……やっぱり服って良く分かんないのよね」

「もー、そんなんじゃ女の子としてやっていけないよ?とりあえず……」

そうな事を言いながら桜はどんな服を凛に出してもらうかを考え始める。と、その時だった。


コンコンッ


「っ!?(凛!?誰か来たよ!?)」

「(えぇ……?ったくなんで今に限ってよ……まぁ、だいじょうぶよ。別に姿が見える訳じゃないんだし)」

「(そ、そうだけど……!)」

「(見えないんだから恥ずかしく無いわ。気持ちの問題よ桜)」

「(えぇぇぇ~~~~!?)」

聞こえないように艦魂能力でそんな会話をしつつ、桜と凛はすっかり油断していた。

此方の姿は、人間には見えない。其れが、彼女達の中でのデフォルトだったからだ。そうして、扉が……開いた。


────


鳩「はい!いかがでしたか!?と言う訳でこの後太一君が裸を見たわけですねw」


太「明らかに俺のせいじゃねーだろ!?こいつ等完全に油断しきってんじゃねーか!」


鳩「それとこれとは話が別だ。女性の裸を覗くのは何が有ろうと重罪なのだよ」


太「理不尽だからな!?」


鳩「さて、そんな訳で、次回はまた少し日常的な風景をお見せしたいと思っております。


ではっ!


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