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プロローグ ─見つけ物─

(恐らく殆どの方は)お初にお目にかかります。この作品の作者、鳩麦と申します。


この度、草薙先生の許可を頂いて、かの先生の作品における戦闘機パイロット、神崎 凪中尉に視点を向けた、二次創作小説を描かせていただくこととなりました。


このサイトには、以前までライトノベルの二次創作を執筆する作者として在籍しておりましたが、今となっては此方ではしがない読専となっており、此方で執筆するのは本当に久々となります。


元々、二次創作と言う草薙先生の描いていらっしゃるような現代戦争をベースとした作品とは無縁な作品をメインに活動している作者ですので至らない点は多いかと存じますが、僕自身の全力を挙げて、この作品を描いて行くつもりでおりますので、何ほど温かい目で見守っていただけたらと存じます。


ご意見、ご感想等ありましたら、是非とも言っていただければ幸いです。


では、これより、開演といたします。

願わくば最後までごゆっくり、お楽しみください。




とある戦艦の中。ある少女の部屋の中に、二人の少女が居た。


一人は、黒い髪を肩辺りまで伸ばした、蒼い瞳の少女。

歳は十代半ばを過ぎたころだろうか?小柄な彼女は、もう一人の少女を見ながら、ベッドに座って微笑んでいた。


「ここが、凪の部屋……」

「うん。久遠、のんびりしていいからね?」

「はい」

彼女の言葉に、久遠と呼ばれた少女が、コクリと頷いた。海のように蒼い、ウェーブのかかった髪を湛えた彼女は、凪にとっては大切な友人であり、戦友であり、そして相棒。

それにはとても多くの意味が含まれているのだが、今はそれを語る時ではないだろう。


さて、久遠は少しの間部屋を見渡していたが、やがて壁際のデスクに興味を持ったようだった。

軍人らしくきちんと整頓され、船内だからか固定具の多いそれ。その中で、久遠は不意にその下。デスクの下に有る、金庫に目を付ける。


「これは……金庫、ですか?」

「ん?うん、そうだよ?面白い物が入ってる訳じゃないけど……開けてみる?」

「はい。見てみたいです」

凪の言葉に、久遠は再びコクリと頷いた。表情の変化が余り大きくない彼女だが、興味を持っている事は分かった。

きっと子供心ながらに、宝物か何かが入っていると思っているのだろう。そんな彼女に微笑ましさを感じつつ、凪は金庫のロックを解く。

中身は、それ程多くは無かった。


二枚の写真と……


「これは……ICレコーダーですか?」

「あはは……うん。そうだね」

そう。二枚の写真と共に入っているのは、小さなICレコーダーだった。どうやら写真よりも興味をそそられたらしく、久遠はそれを持ち上げ、首を傾げる。


「何が、録音されているのですか?」

「それはね……」

説明しようとして、不意に、凪は少しだけ言葉に詰まった。

目の前に居る少女。大切な友人であり、戦友であり、そして……相棒。その境遇が、今まで彼女に重ね見ていた何処か彼女に似ていた別の少女では無く、容姿も性別も性格も全く違う、とある一人の人物に重なったからだ。


「それは……私の……」

ゆっくりと、凪は口を開いた。


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