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濁った瞳のリリアンヌ  作者: 天界
第一部 第1章 1年目 0歳
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3,続・生後2週間目



 母親(仮)の放出した魔力(仮)に初めて触れた時の感動は忘れられない。


 あの出来事は生後2週間と前世の30年を足しても、匹敵するものがないくらいすごいものだった。



 あの感動を自分で再現したい。


 でも焦っても出来るとはとても思えなかったし、じっくり気長にやるつもりで下地というか。


 最初にやり始めた魔力(仮)の制御を、ある程度自在にできるようになるまでは待つことにした。







  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆






 2週間かけてある程度自在に制御できるようになったので、今日から放出の訓練をすることにした。


 放出するってことは魔力(仮)を体の外に出すってことだ。

 自分の中の魔力(仮)を太くしていてわかったことだが、自分の体以上に太くしようとすると途端に制御が困難になる。


 具体的に言うと腕の太さを、少しでも上回る太さに魔力(仮)を制御しようとすると。



  " 意識が飛んだ "




 これにはさすがに意識が戻った時に驚いた。


 難しいなんてもんじゃない。



 意識が飛んだということは、制御に必要な体力がかなり多いということだ。

 しかしこの出来事は大分前……といっても生後2週間なのでそんなに前ではないのだが、制御訓練を始めて多少なれてきたあたりの出来事だ。


 魔力(仮)の制御に必要な体力は、制御訓練を続けることにより最初の頃に比べて格段に上昇しているはずなので、そろそろ意識を飛ばすことなく出来るのではないだろうか。







  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆







 自由に動かせる体の部位で視界に届くのは腕しかないので、制御訓練は基本的に腕で行っている。

 見なくても大体はできるのだが、放出訓練は制御が極端に難しい。

 万全を期すためにも慎重に視界の届く腕でやるべきだ。


 自分の指の魔力(仮)を指ぎりぎりの太さまで太くする。


 太くするにも指の太さは一定ではないので、まずは人差し指の先の方に出るように意識しながら部分的に太く……というより伸ばすようにしていく。


 人差し指の先ほんのちょっと出たくらいだろうか、いきなりかなりの疲労を感じる。

 この疲労度……確かに多少なれた程度の時期にやったら、意識が飛ぶのも頷けるというものだった。

 しかし、一度指の外に出た魔力(仮)は時間経過で疲労度が上がったりはせず、少しずつ出ている量を増やしていく。


 外に出ている魔力(仮)を太くしたり細くしたり、伸ばしたり縮めたり、色々やってみる。


 疲労度的には普段と変わりがない。

 どうやら外に出す瞬間が疲れるだけで、いったん外に出してしまえば体の中で魔力(仮)を制御するのと変わらないようだ。


 ある程度外に出した状態で実験し、どこまで伸びるのかやってみたところ、50cmほど伸ばしたところで制御が不安定になった。

 その状態では制御するのも大変なので、まだ始めたばかりの放出訓練で無理をする必要もないと判断。

 ぎりぎり不安定にならない程度の長さにしたあと、太くしたり細くしたり、濃度を変えて見たりしてみた。



 結果として外に伸ばした魔力(仮)は、体からの距離が遠くなるにつれ制御が困難になり、疲労度が上昇するというのがわかった。


 ここまでやった制御は魔力(仮)が体と繋がった状態での制御だ。

 最終的にやりたいことは、体から切り離した状態にして母親(仮)が行ったようなふわふわと空中に浮かぶようなやつだ。



 なので体から魔力(仮)を切り離してみようとした……のだが、ここで問題が発生した。






 ……どうやって切り離すんだ……?



2/12 微修正&訂正

3/9 句点、文頭スペース、三点リーダ修正

3/10 禁則処理修正


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