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反逆の大東亜  作者: 零戦
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第八十九話

今日は運命のミッドウェー海戦です。


山口多聞司令官を失ったのはかなりの痛手しょうね。








―――1943年十月五日、クレムリン―――


「何て事だ………」


 ソビエト連邦書記長のヨシフ・スターリンは相変わらず頭を抱えていた。


「両面作戦がこれ程にまで難しいとは………」


 ソ連極東軍(というより毛沢東)が勝手に暴走してしまって満州に攻めこんだ。


 スターリンも最初はある程度の兵力を送ってドイツ戦に集中しようとした。


 しかし、満州に攻めこんだソ連極東軍は大敗をした。


 それに勢いを得た満州の関東軍はハバロフスクとブラゴヴェシチェンスクを占領した。


 しかし、関東軍は二都市を占領すると守勢に回った。


 これは三宅坂からの命令で弾薬が不足していたので進撃を停止させたのだ。


 そしてウラジオストクをも占領された。


 日本軍はブラゴヴェシチェンスク〜ウラジオストク間のシベリア鉄道を使って弾薬の補給をさせている。


 更に関東軍の総司令部は新京からチチハルに前進してチチハル〜ウラジオストクの弾薬補給をしている。


 ソ連極東軍が大敗したスターリンは日本軍のシベリア侵攻があると踏んで東部戦線にいた部隊の三割がシベリア方面に移動した。


 しかし、このせいで東部戦線はドイツ軍の反撃により後退を余儀なくされている。


 特に南方戦線が後退が多かった。


 これはヒトラーの南方からの攻略命令だからである。


 更にヒトラーは前回の事もあるので充分な冬服の用意はさせていた。


「農奴から更に徴兵するしかないのか………」


 スターリンはそう呟きつつ、大粛清をしたのを悔やんだ。


 他人に言わせれば自業自得なのだが………。





―――イルクーツク―――


「スターリン書記長からの増援が届き次第、満州と中国に侵攻するぞッ!!」


 イルクーツクにあるソ連極東軍司令部で極東軍司令官の毛沢東が叫ぶ。


「ですが、まだシベリア鉄道はチタまでのは復旧しておりません」


 部下が毛沢東に言う。


「何としてでも復旧を急がせろッ!!」


「は………」


 ソ連人の部下は嫌な表情をして頷いた。


「(スターリン書記長は何故、中国人を極東軍司令官にしたんだろうか?前代未聞じゃないか)」


 司令官室を出たソ連軍人はそう思った。


 実際は毛沢東の甚だしい勘違いによるものからである。


 ソ連側もスターリンに毛沢東を司令官にした理由を聞こうとしたが、粛正を恐れて聞き出せなかったのだ。


 そのため毛沢東は自分がしたい作戦ばかりを決行して損失ばかりしていた。


「何故、我が人民軍とソ連極東軍が負けるのだッ!!」


 毛沢東は敗報を聞くと必ず叫んでいた。






 満州の空は、最初はソ連極東軍の奇襲によってソ連側だった。


 しかし、日本側が持ち直すとあっという間に日本の制空権となった。


 ソ連軍はYak-1やYak-7戦闘機を投入していたが、日本軍は空母にも配備されている零戦に、史実では大東亜決戦機と言われた四式戦闘機『疾風』(この世界では三式戦闘機となっている)が満州に配備されていた。


 疾風は誉エンジンを搭載して最大速度は六六二キロで、武装は機首に十二.七ミリ機銃二門と主翼に二十ミリ機銃二門を搭載している。(後の二型は二十ミリに変わって三十ミリ機銃を搭載する)


 航続距離は約二千六百キロと史実より少し長い。


 疾風は岩橋少佐を飛行隊長とする飛行第二二戦隊と加藤大佐の飛行第六四戦隊が主力となって獅子奮迅の戦闘をしていた。






「ソ連軍が来たぞォッ!!」


 満州里を防衛する部隊が監視所からの報告に直ぐ様戦闘配置についた。


ズドオォォォンッ!!


ズドオォォォンッ!!


 機動九〇式野砲と機動九一式榴弾砲が接近してくるソ連軍と中国人民軍に向かって射撃を開始する。


ズガアァァァーーンッ!!


ズガアァァァーーンッ!!


 砲弾が命中したヶ所付近にいたソ連軍兵士は吹き飛ばされてその短い人生を終わらせてしまう。


「よくまぁ露助も毛沢東も何度も攻めてくるもんだな」


 十二.七ミリ重機関銃を操作する機銃手はそう呟きながら突貫してくるソ連兵と人民兵に撃ちまくる。


「弾持ってきたぞッ!!」


「助かる。もう少しで切れるところだった」


 弾運びに機銃手はそう言う。


「早く追い払って一杯飲みたいもんだ」


 機銃手はそう呟きながら十二.七ミリ機関銃を撃ちまくった。









御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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