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反逆の大東亜  作者: 零戦
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第六十八話







「見つけたぞッ!!敵大輸送船団だッ!!」


 彩雲に誘導された攻撃隊は見事に敵大輸送船団を発見した。


「敵戦闘機が来ますッ!!」


 機銃手が田中少佐に知らせる。


「岡嶋は敵戦闘機を叩けッ!!」


『了解したッ!!零戦隊は全機俺に続けッ!!』


 岡嶋清熊大尉を隊長とする零戦隊は敵戦闘機―――フルマーに向かった。


「田原と真田は敵護衛空母を叩けッ!!」


『了解ッ!!』


 田原大尉と真田大尉の彗星と天山十八機は敵護衛空母に狙いを定める。


「残りは輸送船を攻撃しろッ!!輸送船を海の藻屑にしてやれッ!!」


 田中少佐はゆっくりと降下して雷撃ポジションに入る。


ドンドンドンドンドンッ!!


ドドドドドドドドドドッ!!


 輸送船団の周りを囲む駆逐艦とコルベットが攻撃隊に向けて対空砲火を浴びせる。


「ト連送を打てッ!!」


 機銃手がキーを叩く。


 上空で待機していた彗星が一斉にダイブブレーキを開いて急降下爆撃を開始した。


 ちなみに彗星が搭載するのは五百キロ陸用爆弾である。


 対艦用の五百キロ爆弾だと装甲を持たない輸送船を突き破る可能性が大だったため陸用爆弾にしたのだ。


ドンドンドンドンドンッ!!


 彗星隊は対空砲火に怯まず、次々と五百キロ陸用爆弾を投下した。


ヒュウゥゥゥーーンッ!!


ヒュウゥゥゥーーンッ!!


 狙われた輸送船は慌てて舵を切るが動きが遅いのでは到底無理だった。


ズガアァァァーーンッ!!


ズガアァァァーーンッ!!


 彗星隊が投下した五百キロ陸用爆弾は輸送船に命中して輸送船は炎上する。


ドドドドドドドドドドッ!!


 投下して急上昇していく彗星隊に対空機銃が襲い掛かるが、田中少佐の雷撃隊を見逃していた。


 対空機銃員が気付いた時、田中少佐の雷撃隊は既に目前までに迫っていた。


ブオォォォォォォーーンッ!!


 田中少佐の雷撃隊は駆逐艦とコルベットを飛び越して輸送船団に迫る。


 輸送船団からも僅かの対空機銃が撃ち出されるが、効果は然程無かった。


「小隊ごとに雷撃しろッ!!」


 田中少佐の命令に直ぐ様小隊ごとに雷撃ポジションに入る。


「距離八百ッ!!」


 輸送船との距離を計っていた偵察員が叫んだ。


「投下ァッ!!」


ヒュウゥーーン……ザパァンッ!!


 田中少佐は投下索を引いて魚雷を投下して、反動を利用して直ぐに離脱する。


 他の二機も無事で、田中少佐機の左右を飛行している。


ズシュウゥゥゥンッ!!


ズシュウゥゥゥンッ!!


ズシュウゥゥゥンッ!!


 輸送船の左舷に三発の魚雷が命中した。


 被雷した輸送船は瞬く間に大傾斜をして海面に姿を消しつつある。


 田中少佐は辺りを見渡すと、他にも海面に姿を消しつつある輸送船群を多数視認した。


「第一次攻撃は成功だな」


 田中少佐はそう呟いた。


 更に、敵護衛空母の攻撃に向かった部隊も攻撃に成功。


 敵護衛空母二隻のうち、一隻は大傾斜をして右舷が海面に浸かっており、もう一隻は炎上している。


「長居は無用だな。全機、編隊を組んで帰投せよ」


 田中少佐の言葉に攻撃隊は編隊を組んで帰投を開始した。


 被弾した機体は敵大輸送船団から離れたところで着水をして砲雷撃部隊の到着を待つ事になった。


 そして、第一次攻撃隊が帰投してから三十分後、飛鷹と隼鷹から飛び立った第二次攻撃隊が到着した。


「全軍突撃せよッ!!」


 九九式艦爆の操縦席に座る攻撃隊総隊長の森島少佐は突撃命令を出して攻撃を開始する。


 生き残っている巡洋艦、駆逐艦とコルベットから対空砲火が襲い掛かるが、攻撃隊はそれに怯まずに敵輸送船団に攻撃を仕掛ける。


 第二次攻撃隊の攻撃が終了した時、生き残っていた輸送船は僅か八隻のみだった。


 しかし、輸送船団は後から進撃してきた金剛以下の砲雷撃部隊の餌食になり、輸送船団は護衛艦を残して壊滅するのであった。










御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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