第六十五話
F-35は四機分だけ取得して国産戦闘機に役立たせて、ファントムの代わりはタイフーンにしたらいいのに………。
イギリスとの武器共同開発はどうしてタイフーンフラグにしか見えん(笑)
護衛駆逐艦のソナーが捉えたのはガトー級潜水艦のグルーパーだった。
グルーパーはバブヤン諸島のバリンタン海峡を通って南シナ海に侵入していた。
勿論、台湾とフィリピンには東海が進出して対潜警戒をしていたが偶然に偶然が重なってグルーパーを発見する事が出来なかったのだ。
まぁ今の第一護衛艦隊には知る必要は無かった。
「対潜戦闘ッ!!上空の零式水偵は発見地点へ向かえッ!!」
旗艦朝日の艦橋で宮様が指示を出す。
輸送艦隊の上空を飛行していた二機の零式水偵が発見地点へ向かう。
「いたぞッ!!」
一番機のパイロットが海中に潜む襲撃者を見つけた。
「投下するぞッ!!」
「了解ッ!!」
二機が投下態勢に入る。
「あぁッ!?」
海面を見ていた機銃手が悲鳴をあげた。
魚雷が発射されたのだ。
「畜生ッ!!」
「投下何時でも行けますッ!!」
パイロットが罵倒した時、偵察員が叫んだ。
「投下ァッ!!」
ヒュウゥゥゥーンッ!!
二機の零式水偵から八発の爆雷が投下される。
ズズウゥゥゥンッ!!
ズズウゥゥゥンッ!!
瞬く間に水柱が立ち上る。
二機が旋回していると、油や人間の手足が浮かんできた。
「やりましたッ!!撃沈ですッ!!」
海面を見ていた機銃手が叫ぶ。
「艦隊に状況を報告しろッ!!」
パイロットの言葉に機銃手は慌ててキーを叩いた。
一方、ガトー級潜水艦が発射した四本の魚雷が輸送艦隊に迫っていた。
しかし、発射された距離が遠く、各艦は慌てずに落ち着いて回避運動を展開した。
「魚雷、遠ざかりますッ!!」
魚雷を見ていた見張り員が伝声管を使って艦橋の宮様に知らせる。
「………一応は危機を脱したようだな」
「そのようですな」
宮様の言葉に朝日艦長が頷く。
「上空の零式水偵は直ちに着水して新しい水偵と交代させろ」
「分かりました」
第一護衛艦隊には特設水上機母艦の神川丸が上空の警戒を担当していた。
爆雷が無くなった零式水偵が神川丸の付近に着水してクレーンで引き上げられる。
クレーンが零式水偵を引き上げられる中、神川丸の後部にあるカタパルトから爆雷を搭載した零式水偵が射出される。
「南シナ海だからと言って気を抜くなと各艦に伝えておけ」
「了解です」
宮様はそう指示を出す。
輸送艦隊は対潜警戒をしながら南シナ海を航行していく。
―――夜、空母赤城の部屋―――
「昼の魚雷攻撃はビックリしたわ」
赤城の部屋には加賀と炎龍がいた。
「私は味方だった潜水艦から攻撃されるのは少し嫌だな………」
炎龍は自艦の烹炊所からギンバイした牛缶を食べていた。
「あ、またギンバイしたわね炎龍」
「腹が減ってはなんとやらだよ赤城」
炎龍は上手に箸を使って牛を食べる。
「でも、輸送任務は楽と思っていたのは少し認識を改めないとね。そのうち、ドカンと腹に食われるわ」
加賀はパイナップルを食べながら呟いた。
「そうね………」
部屋は少し微妙な雰囲気になるが、炎龍は変えるために口を開いた。
「ところで、大和からこんなの貰ったんだけど………」
炎龍はある本を出した。
「「………えぇぇッ!?」」
赤城と加賀は思わず絶叫した。
炎龍が二人に見せたのは『三笠×長門』『三笠×全員』とか書かれた漫画本だった。
「意外と詳しく描かれていて興奮するわよ」
炎龍は表紙を見て顔を赤くしている二人にニヤニヤしながら言う。
「大和は一体何て物を描いているのよ………」
赤城は頬に手を当てながら言う。
「艦魂達の士気向上のためらしいわよ?敷島もファン………じゃなくて許可したらしいし」
「「………大丈夫かしら?」」
二人は漫画を描いている大和を想像しながら呟いた。
それから十二日後、輸送艦隊は無事に呉へ到着するのであった。
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