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反逆の大東亜  作者: 零戦
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第五十五話

昨日、大学の友人達と京田辺のボーリングに行ったら最高で1ゲームのスコアが199を出せた。


………俺に何があったんや?


というわけで二回投稿です。







―――1942年八月一日海軍省―――


「だからFS作戦だって言っているだろうがッ!!」


「いいや。セイロンを占領してドイツ軍を支援するべきだッ!!」


 海軍省の会議室で、陸海の将官達が言い争っていた。


 日本陸海軍は、第二段作戦を決行するべきか、見直すべきかに分かれていた。


 第二段作戦とはミッドウェー作戦後に、オーストラリアとアメリカ間の交通を遮断する目的をしたフィジー、サモア諸島の占領を軸とするFS作戦が実施される予定となっていた。


 しかし、ミッドウェー海戦で五空母(飛龍も含む)が使用不能になったので、見直し派の陸海軍の将官はFS作戦は見直してセイロン島を攻略して日独の連絡路の確保とアフリカ東部沿岸に対する通商破壊作戦をするべきだと主張しているのだ。


 決行派の将官はミッドウェー海戦で五空母はしばらくは使用不能だが、アメリカは太平洋に空母は無しであり、FS作戦は楽に行えるしニューカレドニアはニッケルの産地だから航空機の事を考えるとFS作戦が先だと主張している。


「ふむ………姫神、どうするかね?」


 数時間にも及ぶ激論で些か疲れを見せた吉田大臣は会議に参加している三笠に訊ねた。


「そうですねぇ………」


 三笠は腕を組みながら天井を見る。


 陸海の将官は三笠に視線を向けていた。


「………捕獲した米空母はどれが使えますか?」


 三笠は艦政本部長の岩村中将に聞いた。


「ヨークタウン、ホーネット、レキシントンは傷が深いからまだ動けない。傷が浅いのはワスプとサラトガだが、今使えるのは編成中のワスプだろうな。サラトガは横腹の傷がまだ直っていないからな」


 岩村中将は資料を見ながら三笠に言う。


「ありがとうございます。………吉田大臣、思いきって同時作戦にしますか?」


「何?同時作戦だと?」


 三笠の同時作戦という言葉に会議室はざわめく。


「はい。言い争うなら、いっそのこと同時にした方がいいです。あ、指揮棒借りますね」


 三笠は隣にいた山口長官から指揮棒を借りて、海図を指す。


「第二航空艦隊はFS作戦のニューヘブリデス諸島を攻略します。第二航空艦隊は猛者ばかりなので心配する必要はあまりないと思います」


「しかし、第二航空艦隊をFS作戦に回したらセイロン島攻略はどうするのかね?」


「空母がいない第一航空艦隊に任せます」


『なッ!?』


 会議室にいた将官達は驚く。


「第一航空艦隊に編成が完了した場合のワスプや銀龍、紅龍を編入させるんです」


 三笠は内地にいる第一航空艦隊の置物をセイロン島に置く。


「セイロン島は三月の空襲からまだ立ち直ってはいないと思います。アッヅ環礁はまだ我々が抑えていますから」


 アッヅ環礁には伊号潜が配備されて通商破壊作戦をしていた。


 勿論、イギリス軍はアッヅ環礁を空爆しようとするが零戦隊や鍾馗の抵抗で思った効果はあげられなかったのだ。


「どうですかね?」


 三笠は陸軍の将官に聞いた。


「ふむ………セイロン島攻略をしてくれるなら我が陸軍は反対は無いでしょう」


 陸軍の将官は少し考えたが、ゆっくりと頷いた。


「作戦時期はワスプの編成が終了してからか?」


 小沢長官は三笠に聞いた。


「そうですねぇ。いくらセイロン島の航空戦力は貧弱に近いと言ってもインドから来る可能性もありますので」


「セイロン島の偵察はアッヅ環礁からやってみよう」


 第六艦隊司令長官の清水中将が頷いた。


「ワスプの編成を考えると九月上旬辺りだな」


 豊田長官は腕を組みながらそう呟いた。


 それから作戦の詳細が決められた。


 セイロン島攻略は小沢長官の第一航空艦隊が担当する事になり、ニューヘブリデス諸島の攻略は山口長官の第二航空艦隊が担当する事になった。


 陸軍は三個師団ずつの計六個師団を出す事になるが、インドネシア等から撤退しているため比較的に出しやすかった。


 そして舞台は整ったのである。










御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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