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反逆の大東亜  作者: 零戦
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第五十一話








―――聯合艦隊旗艦敷島―――


「豊田長官。第二航空艦隊から入電です。『我、敵機動部隊捕獲セリ』」


「………そうか。山口はやってくれたか」


 通信兵の言葉に豊田長官は安堵の溜め息を吐いた。


 豊田長官直率の第一戦隊は、第一航空艦隊と合流をしていた。


「それではミッドウェー島に向かうとするか」


 豊田長官はニヤリと笑った。


 第一戦隊と第一航空艦隊はミッドウェー島へと向かった。








―――ミッドウェー島沖―――


「砲撃用意ッ!!」


「砲撃用意ッ!!」


 敷島の一番、二番主砲が旋回してミッドウェー島に照準する。


「大和、長門、陸奥砲撃準備完了しましたッ!!」


「撃ち方始めェッ!!」


 部下からの報告に豊田長官は砲撃命令を出した。


ズドオォォォンッ!!


 敷島の主砲が火を噴いた。


 敷島に続いて大和、長門、陸奥も砲撃を開始した。


ズドオォォォォォーーンッ!!


ズドオォォォォォーーンッ!!


 大和の砲撃は迫力があった。


「フフフ、久しぶりの砲撃だ。日本海海戦以来だろうか」


 敷島の防空指揮所で敷島は砲撃を見ながらそう呟いた。


 敷島が見つめるミッドウェー島は、四戦艦の艦砲射撃により破壊されまくっていた。


「ふむ、大和の四六センチ砲はいいな。私にも搭載してほしいが………」


 敷島は大和の四六センチ砲を羨ましそうに見る。


「今度、姫神に頼んでみるか」


 多分無理だと思うが………。






ミッドウェー島への艦砲射撃は一時間にも及んだ。


 海軍陸戦隊と一木支隊を乗せた大発群が次々とミッドウェー島へ向かう。


 大発の上空には、爆弾を搭載した九九式艦爆と零戦が飛行をしてミッドウェー島に残っている陣地を攻撃する予定である。


 大発が砂浜に到着して扉が開く。


 陸戦隊と一木支隊の兵士は直ぐに匍匐前進をして、内陸部を目指す。


ダダダダダダダダダダッ!!


 艦砲射撃を何とか生き残っていた機関銃座が射撃を開始した。


「撃て撃てッ!!」


タァンッ!!タァンッ!!タァンッ!!


 兵士達は九九式小銃を撃ちまくる。


 ボルト・ハンドルを九十度上に起こして後ろに引く。


 空薬莢が弾き出されてまた弾薬が装填される。


 ボルトを戻すと弾薬が薬室に押し込まれ、ボルト・ハンドルを九十度下に倒して薬室を密閉する。


 そして引き金を引く。


タァンッ!!


「ガァッ!!」


 兵士が狙った弾丸は機関銃手の喉を貫通して機関銃手は倒れる。


ズドオォンッ!!


 兵士達と一緒に揚陸した一式中戦車が機関銃座を砲撃する。


ズガアァンッ!!


 機関銃座は瞬く間に破壊された。


「今だッ!!突撃ィィィッ!!」


『ウワアァァァァァァーーーッ!!!』


 九九式小銃に銃剣を付けて兵士達は一気に突撃を開始した。


 ミッドウェーの各所は次々と陸戦隊と一木支隊に占領されていった。


 ミッドウェー司令部に白旗が上がったのは、上陸してから六時間後の事であった。







―――聯合艦隊旗艦敷島―――


「そうか。ミッドウェー島は占領したか」


 豊田長官は首席参謀の島本大佐からの報告に安堵の表情をする。


「………史実の戦いには勝てたということか」


 豊田長官はそう呟いた。


「はい。三空母は暫くは使えませんが、荷物は多いです」


 島本首席参謀はそう言う。


 なにせ、敵機動部隊を捕獲したのである。


「捕獲した機動部隊だが………捕虜は全て返還させる」


「宜しいのですか?捕虜にはスプルーアンスもいるはずです」


 豊田長官の言葉に島本首席参謀は驚く。


「構わん。スプルーアンスには十分なおもてなしをして出来るだけ親日派にさせる」


「………まさか長官はスプルーアンスを講和への糸口に?」


「その通りだ」


 豊田長官は頷く。


「分かりました。急ぎ手配します」


 島本首席参謀は豊田長官に敬礼をして下がった。






 兎に角、日本海軍は史実を乗り越えてミッドウェー海戦に勝利したのであった。










御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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