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反逆の大東亜  作者: 零戦
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第四十七話

昨日飲みに行って少し頭が痛いです………。









―――第二航空艦隊旗艦翔鶴―――


「第一航空艦隊はどうなっている?」


 第二航空艦隊旗艦翔鶴の艦橋で、第二航空艦隊司令長官の山口多聞中将は参謀長の寺岡少将に聞いた。


「は、史実通りに赤城、加賀、蒼龍の三空母が攻撃されて三空母に爆弾が命中して炎上しました。しかし、三空母は史実と違って格納庫には爆弾やら魚雷などは無かったので沈没する気配は今のところありません」


「むぅ。沈まないのは有りがたいが、飛行甲板が使われないのは辛いな」


 山口長官は顎を撫でながら言う。


「敵機動部隊の位置は?」


「第一航空艦隊の彩雲が探していますがまだです。第一航空艦隊は接近してきた攻撃隊の方向へ攻撃隊を向かわせました」


「………索敵攻撃か。上手く行けばいいが………」


「彩雲もその方面に索敵をしているらしいので、いずれ見つかるでしょう」


「うむ」


 寺岡少将の言葉に山口長官は頷いた。


 第二航空艦隊は、トラック諸島を出撃すると、ミッドウェー島からハワイ諸島の中間まで進出をしてからミッドウェー島を目指していた。


 第二航空艦隊の役割は敵機動部隊を捕獲する任務である。


 最も、第一航空艦隊からしてみれば第一航空艦隊は敵機動部隊を引きつける囮だった。


「………ところで、その発案者の姫神は大丈夫かね?」


 山口長官は奥宮航空参謀に聞いた。


「はい。今は微熱程度にまで下がっていてもうすぐ来るでしょう」


「そうか。全く………風邪に掛かるなど………」


 山口長官は苦笑しながら言う。


 実は三笠はミッドウェー海戦が始まる二日前から風邪を引いていたのだ。


 原因はたまたま舷窓を閉めず、毛布も掛けずに爆睡。


 後はご存知の通りである。


「………どうもです」


 三笠が艦橋に入ってきた。


「おぅ、姫神。今、丁度貴様の話をしていたのだ。どうかね?」


「大分楽になりました。念のために今回は防空戦には参加しません」


「だろうな」


 山口長官と寺岡参謀長は三笠の言葉に苦笑する。


「状況はどうなっていますか?」


「第一航空艦隊の赤城、加賀、蒼龍の三空母が被弾炎上をしたが沈没はしないそうだ。そして第一航空艦隊の攻撃隊は索敵攻撃を敢行している」


「そうですか」


「失礼しますッ!!」


 その時、通信兵が艦橋に入ってきた。


「第一航空艦隊の彩雲偵察機から入電ッ!!『我、敵機動部隊発見セリ。敵空母五隻ナリ』発見場所は……………」


 通信兵が読み上げて、航海長が発見場所に印を付ける。


「………ミッドウェーの北西か」


 印を見た山口長官が呟いた。


「此処からでも十分に攻撃隊は届きます。我々も攻撃隊を送りましょうッ!!」


 奥宮航空参謀が言う。


「………姫神はどう思う?」


「………出すべきでしょう。敵空母は五隻もいます。飛行甲板は確実に叩かないと駄目です。史実のヨークタウンがいい例です」


「………分かった、戦爆連合を送る。奥宮、直ぐに発艦準備しろッ!!」


「分かりましたッ!!」


『電探に反応あり。敵偵察機です』


 奥宮航空参謀が艦橋を降りると同時に電探室が報告した。


「………落とせ」


 山口長官は三文字の返答をした。


 上空警戒の零戦六機は直ぐにドーントレスを落としたが、平文で発信されてしまった。








 米機動部隊はドーントレスからの報告に驚愕した。


 自分達の帰り道にたまたま偵察機を放ったら敵がいたのだ。


 スプルーアンス少将は直ちに第一航空艦隊へ向かう予定で、上空で編隊を組んでいた第四次攻撃隊を発見した敵機動部隊へ送り込んだ。


 しかし、米機動部隊にも魔の手は迫っていた。


『レーダーに反応ッ!!敵機ですッ!!』


 レーダー室から悲鳴のような叫び声がきた。


 スプルーアンス少将は直ちに迎撃隊のワイルドキャットを緊急発艦させた。


 攻撃隊は第一航空艦隊から発艦した村田少佐率いる攻撃隊だった。











御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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