第三十八話
ヤマト2199を見たが……俺の小説も設定を変更すべきかな?
―――第四艦隊旗艦出雲―――
「目標、ポートモレスビー飛行場。撃ち方始めェッ!!」
「撃ェッ!!」
ズドオォォォンッ!!
ズドオォォォンッ!!
第四艦隊に配属された第六戦隊の重巡青葉、衣笠、加古、古鷹、出雲、磐手が一斉に砲撃を開始した。
戦艦に比べたら威力は劣るが、陸上にいる人間にしたら大威力である。
ポートモレスビーには米軍の航空隊がいたが、ラバウルとラエから飛来してくる陸海の合同攻撃隊の幾度にも渡る攻撃でほぼ壊滅していた。
実際、南雲中将の第四艦隊がポートモレスビーに接近すると、送ってきた攻撃隊はP-40十七機のみであり、十七機とも上空迎撃にいた零戦二七機と交戦して二機は自力でポートモレスビーに戻ったが、それ以外は撃ち落とされていた。
ポートモレスビー基地の抵抗らしい抵抗はそれぐらいしかなく、MO攻略部隊の第四艦隊はそのままポートモレスビーへなだれ込んで、艦砲射撃を開始したのだ。
「………どうやら上手くいっているようだな」
出雲艦橋にいた南雲中将はポートモレスビーの陸地を双眼鏡で見ながら呟いた。
ポートモレスビーの上空には、六十キロ爆弾を二発搭載し、爆装した零戦がおり、防御陣地を見つけては爆撃する予定である。
「よし、砲撃は後十分で終了する。その後は零戦などに任せよう」
「分かりました」
南雲中将の言葉に矢野参謀長が頷いた。
そして十分後に艦砲射撃は終了して、上空にいた零戦隊が防御陣地に対して爆撃や機銃掃射を敢行した。
その隙に、陸兵を乗せた輸送船がポートモレスビーに接近して陸兵を降ろしていく。
陸兵が乗った大発がポートモレスビーの海岸に到着して、扉が開いて陸兵を吐き出した。
大発は次々と海岸に到着して陸兵をポートモレスビーの地を踏ませていく。
「しかし………第二航空艦隊にはもう少し留まってほしかったですな」
矢野参謀長の言葉に南雲中将は苦笑した。
「仕方ない事だ。だが、第二航空艦隊は充分役に立っている。オーストラリアのタウンズヴィルやケアンズへの爆撃は大分我々に有利になっているからな」
第二航空艦隊は、オーストラリアから発進した戦爆連合隊の攻撃を耐えてタウンズヴィルとケアンズにある航空基地を攻撃したのだ。
第二航空艦隊の爆撃から帰還していた戦爆連合隊は補給や修理をして再出撃をしようとしていたが、爆撃機の殆どは被弾しており修理には時間がかかっていた。
その修理中に第二航空艦隊から放たれた攻撃隊がタウンズヴィルやケアンズの航空基地に殺到した。
結果、両基地機能は喪失して両基地は壊滅的状態になった。
航空基地を壊滅させた第二航空艦隊はトラック諸島へと帰還した。
「まぁポートモレスビー方面は我々(第四艦隊)の管轄だから仕方ない。第二航空艦隊かくれた時間を有効に使うべきだ」
南雲中将はそう言って、黒煙が吹き荒れているポートモレスビーを見た。
ポートモレスビーが陥落し、司令部に日章旗が上がったのはそれから二日後の事であった。
ポートモレスビーの飛行場を手に入れた日本軍は直ぐ様、揚陸させたブルドーザー四台を滑走路の補修作業に当たらせた。
また、無傷で捕獲した米軍の工作機械も投入した。
この作業は六日で終了して、ラエから陸海の零戦隊とラバウルから九七式重爆、一式陸攻が進出した。
数は零戦約八十機、爆撃機約百機である。
滑走路の補修作業が終了した工作隊は次にブナと繋ぐ道路の工事を開始した。
これはもし、ポートモレスビーが敵に奪回されてもブナに撤退出来るようにしたもので、前世の飢餓を教訓にしたのだ。
この工事にはブナからもブルドーザー二台が作業中である。
滑走路の補修作業を見届けた第四艦隊はトラック諸島へと帰還した。
ポートモレスビーは日本軍に占領されたのであった。
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