第二十四話
エンプラのモチーフは某作品の袁紹です。
ヌフフフ、今日は友人と日本橋や。
全員『乙』
―――連合艦隊旗艦敷島―――
「………来たか」
自室にいて、報告書を見ていた敷島は不意にポツリと呟いた。
それに呼応するかのように、三笠達が転移してきた。
「敷島長官、エンタープライズをお連れしました」
長門が敷島に敬礼をする。
「御苦労だ長門。何だ三笠もいたのか」
「いたら悪いんかい」
敷島の言葉に三笠がツッコミを入れる。
「なに、今からエンタープライズと酒を飲もうとしていたからな」
敷島はそう言って日本酒を出した。
「それなら喜んで参加するで」
三笠は酒を見てニヤリと笑う。
「………五杯くらいで倒れるくせに……」
長門がポツリと呟いた。
「………まさか酒を飲むために私達は呼ばれたんですの?」
「まぁ、酒を飲みながらでないと言えない事があるからな」
敷島はそう言って、お猪口に日本酒を注いでエンタープライズに渡した。
「エンタープライズ。貴様には全てを知ってもらう事実がある」
敷島はエンタープライズにそう言った。
「………嘘……ですわ」
「残念だが……嘘ではない。アメリカは……ルーズベルトは戦争をしたがってた。自分から選挙の公約を破るわけにはいかない。なら何処かの国を挑発して戦争を仕掛けよう。そしてアメリカが挑発する国に選ばれたのが日本だ」
敷島はエンタープライズに三笠の世界が歩んだ歴史と、大東亜戦争の原因を話していた。
「………信じませんわ。私を貴女方の仲間にしようとする謀略ですわッ!!」
エンタープライズは叫んだ。
「………エンタープライズ。お前が謀略と考えても俺は構わへんよ」
「おい三笠」
三笠の言葉に長門は、三笠にトンと肘を当てる。
「だけどな」
三笠はお猪口に注がれていた日本酒を飲んだ。
「………ルーズベルトは俺達日本人を本気で怒らせた。そう思っときや」
「ッ!?」
三笠の言葉にエンタープライズは少しビクついた。
「……………」
エンタープライズは敷島から日本酒を取りあげて、一気に飲んだ。
「お、おい………」
「ぷはぁッ!!………エンターですわ」
「ん?」
「これからはエンターと呼んで下さいな。貴女方を認めるわけではありませんが、貴女方の行動が正しいかどうか見極めさせてもらいますわ」
エンタープライズは三人にそう言った。
「………分かった。それじゃあよろしくなエンター」
「は、はい………」
三笠とエンタープライズは握手をした。
「(………おかしいな。何で俺を見ているんや?まさかフラグか?んな阿呆な。パツキンの人と握手しているだけでも凄いのに……まさか俺の死亡フラグでも立ったんやろか………)」
三笠はそんな風に思っていた。
「(なぁエンター。最初は威勢があったのに、今は何でしおらしいんだ?)」
長門が小声でエンタープライズに聞く。
「(そ、その……私、今まで怒られた事がなくて、姫神さんが初めて私の行動に怒ってくれたのが嬉しくて………)」
エンタープライズは長門に小声でそう言った。
「……………」
長門は深い溜め息を吐いて、もじもじしているエンタープライズを見た。
「………バカばっか……」
「ん?電子の妖精ネタ?」
長門は何故かそう呟き、三笠はオタクの反応をしていた。
二月、日本が想定した南方資源地帯の占領の第一段作戦は、ジャワ島のオランダ軍の無条件降伏した時点で終了となり、結果は予定より早い約二ヶ月で成功した。
これは、南遣艦隊の空母部隊がABDA艦隊を撃滅したのが効いていたからである。
生き残った艦艇も、日本軍に全て接収された。
日本は破壊された油田施設を修理しつつ、海上護衛隊に護衛された輸送船団を派遣した。
なお、海上護衛隊司令長官は宮様がしている。
そして日本海軍は、セイロン島のイギリス東洋艦隊撃滅をする決定を下した。
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