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反逆の大東亜  作者: 零戦
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第百四十話

これで最終回です。







 日米が和平停戦する事は直ぐに全世界に広がった。


 ドイツに抵抗していたイギリスも遂にドイツと停戦交渉に入った。


 ヒトラーはイギリスの勇気ある行動を称えてイギリスの戦力を剥ぎ取らない事を宣言をしたりした。


 これにより、ヨーロッパはナチスの軍門に降る事になる。


 そしてヒトラーはドイツとイギリスを主体にしたヨーロッパ連合(EU)を作る事を提案してイギリスや各国も了承した。


 最早ドイツに逆らう国などはなかったのである。


 これに反応したのがアメリカと日本である。


 アメリカはナチスの波をしのぐためにアメリカ大陸を中心にしたアメリカ連合を作る事を提案した。


 南アメリカ大陸の国々は名前がアメリカなのが気にくわないと反発したが、これはアメリカ大陸から来ているのでアメリカ合衆国からではないとウォレス大統領が説明して反発は徐々に沈静化していく事になる。


 一方日本もこれに対抗するためにアジア連合を作る事をアジア周辺に提案した。


 これに賛成したのは満州国、タイ、インドネシア、フィリピン、マレーシア等の東南アジアの国々で中国、韓国、インドは独自の路線を取ると断った。


 オーストラリアとニュージーランドは参加を見送り、アジア連合と同盟を結ぶ事になる。


 また問題になったのがトルコの加入表明だった。


 トルコは西アジアなためアジア連合に加入するのは当然なのだが、ドイツの部隊が中東にいたりしたので問題になっていた。


 しかしドイツはトルコのアジア連合加入は当然だと表明したのでトルコのアジア連合は認められた。


 アジア連合とヨーロッパ連合に対抗して作られたが実質的には日本が主権を握っているようなものだった。


 これを考慮して東條首相の後を継いだ吉田茂新総理大臣は自国で防衛出来るようにと、技術者を各国に派遣したり旧式機や戦車、小銃、機関銃を売却したりした。


 この行動にアジア連合の国々は感謝の言葉を表明している。


 アジア連合の国々で日本製の武器等が多いのはこのためでもある。


 また日本国内ではドイツのアウトバーンを真似て高速道路を作っていた。


 新幹線も開発中であり、完成すれば日本で活躍するのは間違いなかった。


 吉田首相は憲法の改正も行った。


 この改正には三笠も手伝っており、帝国憲法と史実の日本国憲法が混ざった新憲法が制定された。


 また日本も民主化が進み、農地改革等がなされたりした。


 国名も日本帝国から日本国へと変更している。


 日本国内のインフレも進んで耐震製のビルやアパート等が建築されたりしている。


 なお、軍事面では大陸間弾道ミサイルの開発や核開発には手間取ったりしたが、新型戦闘機やイージスシステムの開発は日本が先進だったりする。


 まぁこれには三笠が関わっているのだがまだ先の話しである。


 そして日本はあの日を迎えた。





――1945年八月十五日、旗艦敷島――


「よく似合っているぞ」


「こ、これはどうも」


 敷島の甲板には和装した三笠と陛下がいた。


「しかし君が敷島で式を挙げるとは思わなかったな」


「は、自分は普通のところがいいと思ったんですが霧島中佐や山口長官、山本大臣(海軍大臣)達が裏で工作をしていたみたいで……」


 三笠はポリポリと頭をかいた。


 実はこれ、三笠の結婚式だったりする。


 三笠自身も八重達とはいずれは結婚するつもりだったがまさか軍艦で結婚式をするとは思ってなかったのである。


「あのヒトラーからも祝電が来ているみたいだな」


「はい」


 ヒトラーからの内容は『結婚おめでとう。余はエヴァだけで十分だ』と書かれていた。


 リア充の皮肉か何なのかであるが……。


『三笠』


「あぁ今行くから。それでは陛下」


「うむ」


 三笠は頭を下げて花嫁達の元へ行く。


「さぁて今日の夜は張り切るわよ。最初は美紀ちゃんよ。次は私ね」


「ちゃっかり順番を決めるな八重姉」


「二番目は私だぞ」


「待て長門。何故貴様が二番目だ。二番目は私だ」


「姉貴……」


「……俺も早く蒼龍と飛龍と……」


「な、何で私なのよッ!?」


「兄貴も押しが弱いわね。じゃあ私は三番で」


「樹里もちゃっかりしてるわね」


「じゃあ静流と一緒にする?」


「ハハハ……(前では考えられへん光景やな。てか俺が持たないと誰も考えてないんやろか……)」


 花嫁達が順番を決めるのを見ながら三笠はそう思った。


 史実の歴史は終わり、此処に新しい歴史が今始まったのであった。


 それが良いのか悪いのかは定かではない。


 しかし、今此処にいる三笠達の表情は楽しく笑いあっていたのだった。








       ――完――



最後まで御愛読ありがとうございましたm(__)m

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