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反逆の大東亜  作者: 零戦
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第百二十七話






――サンディエゴ海軍基地――


「ニミッツ長官ッ!! ジャップの攻撃隊をレーダーが捉えましたッ!!」


「何だとッ!?」


 海軍基地司令長官室にいたニミッツ長官は部下からの報告に驚愕した。


「数はッ!!」


「制空隊らしき航空機約三十機とその後方から約二百機余りの航空機が進撃しています」


「急いで戦闘機を発進させろッ!! 奴等を近づけさせるなッ!! 空母を守れッ!!」


 サンディエゴ基地には補給中のキンケイド中将の空母三隻がいたのだ。


 動かない空母はただの的同然である。


 航空基地でも、P-40、ヘルキャット、コルセア、P-38が滑走路に並べられてプロペラを勢いよく回し始めた。


「急げ急げェッ!! ジャップの奴等が来てしまうぞッ!!」


 パイロット達はそう言いつつ離陸をしていく。


「……何故近場に来るまでレーダーは探知出来なかったのだ?」


 ニミッツは指示を出す中、ポツリと呟いた。


 実は攻撃隊はサンディエゴ周辺まで近づく前に低空飛行でサンディエゴを目指していたのだ。


 その分、燃料は大幅に消費するが仕方ない事である。


「敵戦闘機が離陸する前に敵航空基地を叩くぞッ!!」


 制空隊を指揮する志賀少佐は列機に言う。


 しかし、制空隊がサンディエゴに到着した時には既に五十機余りの戦闘機がサンディエゴ上空にいた。


「ちぃッ!! もう居やがったか。全機、届け物を敵航空基地に叩き込んだら空戦を開始しろッ!!」


 志賀少佐はそう言って敵航空基地に向かう。


 ヘルキャット等は志賀少佐達の烈風を追うが、速度が烈風の方が速いためコルセアとP-38以外は引き離されてしまった。


「クソ、ジャップの戦闘機は速いぞッ!!」


 ヘルキャットのパイロットは引き離されていく烈風を見て舌打ちする。


「急降下だッ!!」


 志賀少佐は操縦桿を倒して急降下をする。


 敵航空基地の滑走路には発進出来なかった戦闘機群がいた。


「撃ェッ!!」


 シュパパパと志賀少佐の烈風の両翼から噴進弾八発が発射された。


 発射された噴進弾は滑走路にいた戦闘機群に突き刺さって爆発していく。


 戦闘機群の燃料タンクは発進前だったので満タンだった。


 戦闘機群は誘爆により次々と爆発していく。


 そこへ他の烈風も噴進弾を発射した。


 狙いは滑走路にいる戦闘機群か格納庫である。


 サンディエゴの航空基地は噴進弾の攻撃により炎上した。


「さて、此処からは攻撃隊の邪魔をする奴等を落とすか」


 志賀少佐は迫り来るコルセアを見た。


「全機空戦開始ッ!! 攻撃隊の邪魔者を叩き落とせッ!!」


 制空隊の烈風は舞った。






「エセックス級空母だッ!!」


 天山雷撃隊を指揮する田中少佐は、飛来した時にサンディエゴの港にいた三隻のエセックス級空母を見つけた。


「雷撃隊はエセックス級空母を優先せよッ!! ト連送を打てッ!!」


 機銃手がキーを叩く。


「行くぞォッ!!」



 二七機の天山は一斉に高度を下げてエセックス級空母を目指す。


「撃て撃てッ!! ジャップの雷撃機を近づけるなッ!!」


 動かないエセックス級空母は対空砲火を放って天山雷撃隊を妨害する。


 しかし、その時数機の彗星が急降下を開始していた。


「しまったッ!? ジャップの急降下爆撃機だッ!!」


 エセックス級空母の二十ミリ機銃手は急降下をしてくる彗星を見つけて叫んだ。


 数機の彗星は殆ど被害を受けずに腹に搭載した五百キロ爆弾を投下した。


 搭載された五百キロ爆弾は全弾がエセックス級空母に命中した。


「彗星隊に戦果を取られるなッ!!」


 天山雷撃隊は距離九百から一斉に魚雷を投下した。


「総員衝撃に備えろォッ!!」


 艦長が叫んだ。


 そして三隻の空母に次々と水柱が立ち上がったのであった。









御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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