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反逆の大東亜  作者: 零戦
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第百二十話






 オアフ島を密かに出撃した山口多聞中将の第二機動艦隊は五月二十日にはパナマ沖東約六百キロの地点にいた。


「何とか発見されずに此処まで来たな……」


 山口多聞中将は前方の海面を見ながらそう呟いた。


「ですが油断は禁物ですよ長官」


「うむ、それもそうだな」


 古村参謀長の言葉に山口長官は頷いた。


「山口長官、攻撃隊の発艦準備は完了しました」


 そこへ、飛行甲板にいた三笠が艦橋に入って山口長官に報告してきた。


 既に翔鶴の飛行甲板には発艦準備を整えた烈風、彗星、天山が噴進弾、爆弾、魚雷を抱えて整列をしていた。


「よし、第一次攻撃隊発艦せよッ!!」


「了解ッ!!」


 山口長官の命令は発光信号で各空母に伝えられて飛行甲板に整列していた第一次攻撃隊は先頭の烈風からプロペラを回し始めた。


 そして発着艦指揮所から青いランプが点灯した。


 翔鶴の烈風隊一番機が発艦用のロケット推進器を使って発艦をした。


 それに続いて二番機が発艦していく。


 その光景は各空母でも同様の事であった。


 烈風隊が発艦すると、五百キロ爆弾を搭載した彗星隊が発艦していく。


 彗星隊は五百キロの荷物があるため、烈風よりかはゆっくりと上昇して車輪を格納して高度を上げていく。


 彗星隊の発艦が終わると最後は魚雷を搭載した天山隊だった。


 魚雷が八百キロあまりあるため、天山隊は彗星隊よりゆっくりと上昇して車輪を格納している。


 攻撃隊は烈風七二機、彗星七二機、天山七二機となり攻撃隊指揮官は村田中佐となっている。


「……さて」


 攻撃隊を見送っていた山口長官は後ろを振り返って海図を見た。


「引き続き第二次攻撃隊の発艦準備と発艦を開始せよ」


「分かりました」


 奥宮航空参謀は頷いた。


「第二次攻撃隊の発艦準備急げェッ!!」


 翔鶴整備長の声が格納庫内に響き渡る。


 整備員と手が空いた対空火器員が合同で第二次攻撃隊用の機体をエレベーターにまで押していく。


 チンチンチンとエレベーターのところで固定した烈風が飛行甲板に上げられていく。


 整備員達はそれを見届ける事なく新しい烈風を持って来るのであった。






 一方、第一次攻撃隊は高度四千で飛行をしてパナマを目指していた。


「後四五分で到着する予定です」


「分かった」


 偵察員の言葉に村田は頷いた。


「(まさかパナマまで攻撃する機会があるとはな……まぁ何時も通りに暴れればいいだけだ)」


 村田中佐は内心そう微笑んだ。


『村田総隊長、カタリナを発見した。一時下方だ』


 その時、制空隊隊長の進藤少佐の烈風がバンクをした。


「敵は気付いたのか?」


『いや、気付けば逃げるだろうがまだ気付いてはいません』


「よし、一個小隊で撃墜しろ」


 しかしその時、カタリナも気付いたのか右へ旋回して遁走に入った。


『カタリナが遁走したが……』


「今さら追いかけても仕方ない。このまま進もう」


 村田は進藤少佐にそう言った。






 そして村田中佐率いる第一次攻撃隊を発見した米軍は大いに慌てていた。


「ジャップの攻撃隊がパナマ沖にいるだとッ!?」


「誤報じゃないのか?」


「何かの間違いだッ!!」


 パナマ防衛司令部はそう判断をしたが、対空レーダーが接近する第一次攻撃隊を捉えた。


「何て事だ……急いで迎撃隊を上げろッ!! パナマを守るんだッ!!」


 パナマの空軍基地から戦闘機が離陸していくが、それらは殆どが旧式戦闘機だった。


 パナマには戦闘機が百二十機配備されていたが、旧式のワルイドキャットやP-40であり唯一の新型機はP-38十二機しかいない状況だった。


 米軍もパナマの空襲は予期していたが、まだハワイを攻略中だったのでまだ先だろうと判断していたのだ。


 第一次攻撃隊はパナマ運河に殺到しようとしていた。











御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

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