表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
反逆の大東亜  作者: 零戦
101/143

第百一話







―――1944年三月十日―――


 ソ連はドイツと日本に対して降伏の電報を発した。


 日独の両軍はそれを受けて攻撃を停止して停戦となった。


 ソ連はスターリン書記長をクーデターにて更迭。


 新たにフルシチョフが書記長となり講和交渉となる。


 なお、投獄されたスターリンは隠し持っていた青酸カリを飲み込んで牢屋内で服毒自殺を図った。


 同じく投獄された毛沢東は日本軍経由で中華民国に引き渡されて後に死刑判決となる。


 講和交渉は先にドイツとソ連が交渉を開始した。


 一週間にも及んだ講和交渉は一先ず三月十八日にモスクワで合意されて、モスクワ講和条約と言われた。


 講和内容は、簡単に言えばソ連は解体。


 ソ連はドイツにウラル山脈以降西をドイツに譲渡してウラル山脈を国境線と設定されて、ソ連の首都はオムスクとなった。


 ソ連はロシア共和連邦となってドイツ、イタリア、日本の三国同盟に加わって四国同盟となった。


 なお、賠償金は請求しないとなった。


 これによってドイツは黒海はもとよりカスピ海北部沿岸も獲得してイランにいるイギリス軍を攻撃しやすくなったのである。


 それから一週間後の三月二十五日に日本はロシア(ソ連は解体したため)と講和交渉に入った。


 日本はロシアに対して賠償金は請求しないと約束した。


 これには講和交渉代表のモロトフも驚いた。


 前回のポーツマス条約を考えれば先に賠償金をと求めてくるとモロトフ達は思っていたのだ。


 しかし、三笠は違っていた。


「ロシアから賠償金を取るよりアメリカを倒して賠償金を求めた方がいい」


 三笠はそう東條達に言ったのだ。


 だが、日本も強いのは確かである。


 ロシアは樺太北部、カムチャツカ半島、コマンドル諸島、イルクーツク〜ヤクーツク〜マダガンまで領土の譲渡をした。


 ロシアは海軍力は全て奪われたのである。


 そのためにロシアは後に陸軍力と空軍力の大幅な強化をするのであった。


 また、蒋介石の中華民国とも講和交渉をしてソ連の傀儡国だったモンゴルを譲渡した。


 こうして日露講和条約は締結されたのであた。






―――日本、東京―――


『万歳ァッ!!万歳ァッ!!万歳ァッ!!』


 道の至るところで一般人が万歳三唱していた。


「やはり日本は神国だッ!!」


「このままアメリカを倒せッ!!」


 各新聞社はそう一般人に煽った。


「………勝つのはいいが、新聞社が調子に乗るのはな………」


 海軍省にたまたまいた三笠はそう呟いた。


「どうするかね?新聞社が更に国民を煽るようになれば………」


「最悪、無茶な煽りかたで日本は滅亡しますよ」


 吉田大臣の言葉に三笠はそう言う。


「………此処は陛下に頼みましょう」


「陛下にかね?」


 三笠の言葉に山本が訪ねた。


「ラジオを通して陛下に国民に語りかけましょう。『勝って兜の緒を締めよ』と」


「………成る程。陛下から東郷長官の言葉を伝えれば安定化はするな」


「はい、それと各新聞社には………」


「うむ。充分な厳罰にしておこう。ペンは剣より強しというからな。何が起こるから分からない」


「はい」


 吉田大臣の言葉に三笠は頷いた。


 それから二日後、陛下からの異例とも言えるラジオ放送が正午に始まって国民に「冷静になり生活をせよ。東郷元帥も言っておられた『勝って兜の緒を締めよ』と」と伝えて国民の熱は次第に冷めていき、安定化した。


 その一方で、国民を煽った各新聞社の代表や関係者は厳重な罰を極秘裁判によって処理をした。(別に殺してはいない。監視や罰金等)


 そして対ソ戦が終了した。


 陸軍は満州に集めていた兵力を南方戦線に移動を開始させた。


 これは戦車もであり、戦車第九連隊と戦車第十一連隊がサイパンに移動したりしたのであった。









御意見や御感想等お待ちしていますm(__)m

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ