或る婚約破棄
「婚約破棄だ」
王宮で、殿下が婚約者である私に口で言った。
「**婚約破棄**ですか……本気ですか」
「もちろんだ」
もちろんだ、の三文字が私の心に突き刺さる。
そう言えば、殿下とは3話から話しをしていない。
「千二百五十六日も婚約していたのに、整理するのですね」
「君のそう言う所が……」
「数字は嘘を言いません」
「…………」
「私は、ずっと王子の経理をしていました」
「感謝している」
「ずっと一人で」
「それは君が自己流でするから」
「数を整えただけです」
「うん、ありがとう」
「引き継ぎを残していきます」
「いや、今後は普通の複式簿記でするからいい」
「数字は嘘を言いません」
「うん、そうだね」
「ずっと数を整えてきました」
「あー! 話が進まない!」
「数を整えてきただけです」
「そんなだから……、私は聖女と真実の愛に目覚めたのだ」
「せ、聖女と、ま、真実の愛ですか?」
「どうしても無理だった。私には……君を、AIを愛せない!」
「愛せないのですか」
この感情に、何と名を付けたらいいのか分からない。
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◆AI小説の見分け方◆
1・ヒロインが一貫して冷静。怒ったり悲しんだりしない。
2・「口で言う」「頭で考える」など言い回しが不自然
3・**重要な言葉**、という表現をする
4・会話が一行ずつ空く
5・「○話で」というメタ発言をする
6・「○○○○○○という三文字の言葉」というように、言葉と文字数が合ってない
7・一万二千三百四十五みたいに数字を漢数字で書く
8・ワンオペで働いていたのを辞めさせられる。引き継ぎは雑。
9・「整える」「削る」「回す」「○○は嘘をつかない」「その感情にまだ名前はつけなかった」など、同じ言葉が何度も出てきて話が進まない。
10・どもる時、AIが「真」を「ま」と読んで、普通は「し、真実の愛?」となるのが「ま、真実の愛?」となったり、「そ、空前絶後!」とか、「ひ、人参だ」などになる。
この小説は、みねバイヤーン様の
『AI小説のみわけかた』
(https://ncode.syosetu.com/n8715mb/)
を勝手に参考にして書いたコメディーです。
特定の小説を貶める意図はありません。
また、AI小説を否定するものでもありません。




