表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/17

15話「二人秘密のカフェデート」

「あ、鈴音せんぱ〜い!奇遇ですね〜、お買い物ですか?」

「……椎奈……」


いつものように買い出しをしていると、最近よく聞く明るい元気な声が聞こえてくる。


「あなた会社は?奇遇じゃないことくらい流石の私もわかるわよ……?」

「あれ?バレちゃってたんですか?」


おそらく私が気づいていることに気づいていた椎奈はわざとらしく驚く。


「まぁ安心してください、ちゃーんと仕事は行ってるので!ノルマもバッチリこなしてます!それより今日も八木さん一緒じゃないんですね」

「凰牙さんは忙しいから……椎奈と久しぶりに会った時が珍しかったのよ」

「ふーん、彼女を置いておくなんてひどい彼氏ですねぇ」

「……この間も言ったけれど、私と凰牙さんはそういう関係じゃないわよ」


ここ最近、買い物をしていると高確率で椎奈と鉢合わせている。

最初の頃は何か企まれているのかとか怪しまれているのかとかバラされていないかとか色々ぐるぐる考えてしまっていたけれど、椎奈と過ごしているうちにただただ椎奈は私の後輩として私と話がしたいだけみたいだった。

時間を変えて会わないようにしたり、遠くのスーパーに行ったりしたり、椎奈と会わないようにと考えたこともあったけれど、椎奈と話をするのは何気に楽しくて、買い物のたびに椎奈と会うことを期待している私がいる。

ちなみに凰牙さんには言っていない。

理由はいくつかあるけれど、多分1番は凰牙さんに椎奈と会うことを否定されることだと思う。


(あの時の圧……別に凰牙さんが椎奈を嫌いっていうわけじゃなくて、私の居場所がバレないようにってことだったんだと思うけど……)


「うーん……やっぱり気になりますけどまぁいいです。それよりこのあと時間あります?またカフェデートでもしません?」

「そうね……少しだけなら……」

「やった!それじゃ……今日はこことかどうです?鈴音先輩好きそうだな〜って目星つけてたんですよ!」


椎奈が嬉しそうに差し出してきたスマホを見ると、確かに私が好きそうな静かで自然豊かをコンセプトにしたようなカフェだった。


(静かな場所とか自然の中にいると落ち着くのよね……)


たくさんの『好き』が失われた中で残った数少ない『好き』。

椎奈と話すのが楽しい理由の一つは、こういう場所に行けるというのもあるのかもしれない。


(……凰牙さん甘党だから別に言えば喜んで連れて行ってくれそうな気がするけど)


「ここ、会社とか先輩の家の方面からも遠いですから!安心してくださいね!」

「……いいわね。ありがとう、椎奈」

「いえいえ〜!私がしたくてしてることですから〜!」







「……」

「……」

「……」


椎奈の提案したカフェに来ていた私たち。

けれどそこには私たちだけでなく、もう一人……凰牙さんがいた。


(な、なんでこうなったのかしら……)




[遡ること10分前……]


「ってことでじゃじゃん!ここが例のカフェです!」


椎奈に導かれること約20分、そこにはひっそりと佇んだまるでおとぎ話にでも出てきそうな森の中にある魔法使いの家みたいなお店だった。


「すごい……」


驚いている私を見て、椎奈は得意げに胸を張っていた。


「さ!それじゃあ早く入りましょ!」

「えぇ、そうね」








「……は?來香……?」









「え……?」

「先輩?どうしたんですか……って……」


店に入ろうとした瞬間、微かに聞こえてきた声に思わず振り返る。

するとそこには


「お、凰牙さん……?」

「な、なんで矢木さんがここに……」

「それは俺のセリフだ。なんで來香がここにいる?」

「……その」

「……まぁいい、とりあえず店の前で話していれば邪魔になる。中に入るぞ」




[現在……]


「……」

「……」

「……」

「それで?なんで來香がここにいる?……いやまぁ來香がここにいることは別にかまわねぇがなんでお前が來香と一緒にいる?轟椎奈」

「えー……っとそれはですねー……って別になんだっていいじゃないですか!誰かに先輩の居場所を言った訳でもSNSに写真あげたわけでも呟きしたわけでもなんでもないんですから!」


禁止されてはいないですし矢木さんにそれを禁止される理由も分かりませんし!っと凰牙さんに反抗する椎奈。


「……えっと……すみません、言ってなくて……実は再会した次の週から一週間に2回くらい椎奈と会ってたんです……」

「あぁ気にすんな、別に轟もお前も責めるつもりはねぇよ。ちゃんと人目を気にしてここ選んだんだろ?」

「あ、はい、そこはもう抜かりなく!」

「俺が聞きてぇのはそういうことじゃなくてどうやって、って部分だよ。來香お前スマホ充電切れのままリビングに置きっぱだろ?」


確かに凰牙さんのいうこともわかる。

連絡を取りたい相手もいないし、情報はテレビで手に入るし、特に好きなゲームとかがあるわけでもないし……ということでスマホは凰牙さんとあったあの夜からずっと部屋に放置状態だ。


(でもこれ、本当のことを言ったら椎奈が……)




「あ、そこは私が待ち伏せしてるんで問題ないです」




「いやそれはそれで問題だろ!」

ここまで読んでくださってありがとうございます。

二週間空いてしまって申し訳ありません!

おかげでテストに集中することができました。

また今日から少しづつ更新していくつもりですので、次回も読んでいただけると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ