表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

ペンギン三兄弟

ペンギン三兄弟 〜 49話 冬の夢 の巻

作者: たかはら りょう

ペンギン三兄弟


チャン・・・性格は几帳面。声がいいが顔がデカい。

    サングラスをかけている。つぶあんが大好き。


ドン・・・体はちっちゃいが、器用に何でもこなす。

     収集癖あり。


ゴン・・・ド天然。普通のことが超不器用。

     日々体を鍛えてる。ゴジラが大好き。


ダミオ・・・近所の猫。鳴き声がダミ声。



ペンギン三兄弟、チャン、ドン、ゴン。

今日も仲良く暮らしています。


寒い冬の夜、3羽はこたつで鍋をかこんでいました。

チャン「今日の海鮮鍋はおいしいな」

ドン「ま、具はワカサギオンリーだけどね」

ゴン「あーエビ食べたい」


チャン「声に出して言うなよ、食べたくなっちゃうだろー」

ドン「そうそう、ワカサギで十分おいしいよ」

ゴン「みんなの声を代弁してやっただけだろー」


3羽は、しめの雑炊をフーフーしながら食べました。


チャン「あー、あったまった」

ドン「こたつで鍋ときたら、次はみかんでしょ」

ゴン「いいね、みかんみかん」


ゴンはみかんの皮をむくと、1個丸ごとくちばしの中へ放りこみました。

チャン「ひとふさずつ食べなさいよ」

ドン「味わって食べなきゃ」

ゴン「丸ごとだって、十分味わえるんだよ」


そのとき、

「ぎゃーお、ぎゃーお」

窓の外から、しゃがれた鳴き声が聞こえてきました。

チャン「あ、あのダミ声は」

ドン「ダミオだ」


ゴンが窓を開けると、近所の野良猫ダミオが何かをくわえて入ってきました。


チャン「ダミオ、外は寒かっただろう」

ドン「ダミオ、何持ってきたの?」


ダミオは、くわえていた袋をこたつの上に置きました。


ゴンが袋をあけてみると、なんとそこには大きなエビが4匹入っていて、赤くツヤツヤと輝いていました。


ゴン「おお!ダミオ、エビを持ってきてくれたの?」

チャン「ずいぶんりっぱなエビだなあ」

ドン「よし!エビ鍋にしよう!」

ダミオ「ぎゃお〜ん!」


それから3羽と1匹は、エビ鍋を作って、またこたつで鍋をかこみました。


チャン「エビ、うま〜い」

ドン「エビ、超うま〜い」

ゴン「エビうますぎ、殻まで食べちゃう」

ダミオ「ぎゃぎゃ、ぎゃーお」


3羽と1匹は、おいしいエビ鍋をあっという間に平らげてしまいました。


チャン「不思議だね、お腹いっぱいだったのに、おいしいものは食べれちゃうね」

ドン「別腹ってやつね」

ゴン「でもまさか、ダミオがこんなおいしいものを持ってきてくれるなんて」


ゴンは、よしよしとダミオの頭をなでました。


チャン「ダミオにも何かご馳走しないとね」

ドン「みかんじゃねえ...」

ゴン「あ、たしか、いいものがあるよ」


ゴンは冷蔵庫からケーキの箱を持ってきました。

ゴン「これ、おいしいクレープだよ、みんなで食べよう」


チャン「このアイスおいしいね」

ゴン「アイスじゃないの、生クリームなの」

ドン「クリームが冷たいからアイスみたいだよね」

ダミオ「ぎゃーお」


ゴン「アイスじゃないの、ムーミンはカバじゃないの、妖精なの!むにゃむにゃむにゃ...」


3羽はいつのまにか、こたつに足を入れたまま眠ってしまっていたようです。


でもダミオの姿はありません。

あれ?いつから夢だったのでしょうか?


それぞれブツブツと寝言を言い合っています。


チャン「ムーミンはカバじゃないの?むにゃむにゃ」

ドン「じゃあスナフキンは?むにゃむにゃ」

ゴン「スナフキンはなんだろ...むにゃむにゃ」


夢までシンクロしている3羽なのでした。


おしまい


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ