テンプレの面白さを語る人はいても非テンプレの面白さを語る人はいない、という論に対するちょっとした反論。
駄文ですがよければどうぞ。
タイトルのような意見をたまに目にします。
わたしはいつも、そのような意見に対してそれはおかしくない?と思います。
だって、「テンプレ」には決まった形がありますが「非テンプレ」には決まった形がありません。
そりゃ面白さを語るのはテンプレの方が簡単でしょう。
決まった形の中から抜き出せばいいんですから。
それに対して非テンプレの面白さを語る場合は、非テンプレの作品からまずなにかしらの作品をイメージしてそれについて語らなくてはならないのですから、そもそもどれを選べばいいんだ?という話です。
テンプレと非テンプレは背中合わせの関係ではありますが、裏返しの関係ではありません。
例を挙げるならば、テンプレが素数で非テンプレは素数でない数、というような関係ではないでしょうか。
素数については1とその数自身以外に約数がないという説明はできますが、素数以外の数には素数ではないという説明しかできませんよね。だって小数でも分数でも完全数でもネイピア数でもなんでもありですから。
(数学者にはできるのかもしれませんが)
そしてもう一つ。
非テンプレを読みたいという意見は言い換えると、まだ読んだことのないものを読みたい、ということです。
この意見が傲慢だとかなろうに求めるなとかそういった意見に関してはこのエッセイの趣旨ではないので置いておきます。
まだ読んだことのない見たことのないものの面白さを語れる人はいないでしょう。できるなら自分で書いてるはずです。つまり面白さを語るためにはそういった作品を読む必要があるので、まだない時期に面白さを語れないのは当たり前ではないでしょうか。
ということで、「テンプレの面白さを語る人はいるが非テンプレの面白さを語る人はいない」というのはいささか飛躍した論理なのではないか、と思いますよ。
どうでもいい話ですが、スマホで入力していると、「テンプレ」って入力してるのに第一候補に「天ぷら」って出てくるんですよね…。こういうのってユーザー辞書?みたいなの使ったら編集できるんでしたっけ?
最後までお付き合いいただきありがとうございました。