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今日の絶望と昨日の後悔





僕はその夜、徹夜で調べた。


『身体の交換』『元に戻る方法』『入れ替わり』『超常現象』

どのワードで検索しても小説や漫画などの創作物や、イタズラの質問くらいしかヒットしない。

こんな非日常的な事…やっぱりありえないよな。


僕はどうなってしまうのだろう。

このまま元に戻らなかったら…嫌な想像が頭を過る。


「あ」


下にスクロールしていくと、気になるページがあった。




《ある条件下にて同じ日、同じ時間、同じ熱量、その全てを満たした時》


互いに入れ替わることが出来る…

嘘くさ。こんなのが本当だったら世界中至る所で入れ替わってるわ。


ばかばかしい、けど。僕はそれを最後まで見ずには居られなかった。

そもそも、今回の事件こそがバカバカしくて嘘臭いものだからである。



《その条件とは》












朝、僕はいつのまにか寝てしまっていた。

淡い期待を抱いていたものの、やはり僕は御坂めぐみの身体のままであった。


…はぁ、起きてすぐ疲れる。


僕は昨日教わった化粧をすることなく(ていうかできない)朝食を済ませて家を出た。



今日は誰も居なかったのでそのまま学校へ向かう。






「ねぇ、メグメグ。来月の15日にやる△△高校の文化祭、一緒に行くでしょ?」


「え、△△高校?」

急に自分が通っている学校の名前がでてびっくりしてしまう


「何驚いてるのさ、去年も行ったじゃん。」


去年も来たのか。何でわざわざあんなに遠い高校の文化祭に。


「今年も丈翔君、いっぱい拝むぞー!」


まさかの丈君狙いだった。まさかとは言ってもそれはまさか丈君がモテるからのまさかではなく、ミポリンさんが丈君を狙っていたという不意打ちのまさか。

どんだけモテるんだよ、丈君。


「えっとミポリン彼氏…居たよね?」

昨日そんな話をしたぞ。


「彼氏と丈翔くんは、別!もう次元から違うから。見てるだけでいいの。あわよくば話せたりなんかしたら、巷の女子高生の憧れの的よ。」

なぜかミポリンが誇らしげだった。

スーパーアイドルかよ、丈君は。

そんな丈君と毎日一緒にいた僕はマネージャーか何かか?


「ふぅん…行こうかな。」


「お!その意気よ!でも最近丈翔くんに彼女が出来たとか言う噂が立ってるんだよねぇ。」


僕はドキッとした。

ミポリンも知らないのか。

こりゃあ、バレたら凄い事になりそうだぞ…

何としてでも隠し通さなければ。


「もし居たとして、どう思う?」


「みんなの丈翔君なのに、抜け駆けするなんて…その女、命知らずとしか思えない。丈翔君もプロ意識の低さに幻滅だね。」


うん。僕は黙っている事にした!

ていうか丈君へ憧れが高まり過ぎて、現実がねじ曲がっているよこの人。

プロも何も丈君は普通に一般の男子高校生だ。

女子怖いぜ。


「とにかく!その日に私はかけているんだから、絶対空けといてね。」


もう彼氏が可哀想でしかなかった。













「今日も学校おっ疲れさーん!」


「君の元気さにはある意味救われるよ。」


「やったー。奈良っち救っちゃったー!よぉし明日も元気出してくっしょー。」

馬鹿な会話だった。



「昨日さ、ちょっと調べたんだけど。」


「何を?」


「元に戻る方法」


俄かに御坂の顔が強張った。


「うん、それでー?」


「それでー?って…御坂は元に戻りたくないのかよ?」


「だからその方法って?」


僕は何て話そうか迷って、少し間を置いて、


「僕たちが入れ替わった原因は














二人が失恋したと感じて、入れ替わりたい相手が一致した時に…らしい。」


僕は今日一日考えても理解出来なかった、疑問をぶつける。






なぁ、御坂。

「何で僕と入れ替わりたいと思ったの?」





閲覧ありがとうございます。


次回もよろしくお願いします。


黒川渚

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