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学生時代に投稿していた漫画をラノベ風にして書きました。
楽しんでいただけると幸いです。
なお、酔った時以外は多分執筆しません。
「こんな爽やかな朝になんで俺は仕事してんだろぉなぁ・・・」
「仕方ないでしょう、こういう不可解な事件の時くらいしか役に立たないんですから」
「いや、そりゃそうなんだが、自分が自分をそう言うのはいいけど、他人にいわれると、
若干イヤな気持ちになんない?」
「知ったことじゃないですよそんなの」
現在の時刻は午前4時30分頃。
なるほど確かに、こんな事件は普通の警察官では荷が重い。
上司が非番の俺を呼びつけるのも納得だ。
どこの町にもある公園、
その中での殺人事件。
ただし、ちょいと状況がおかしい。
「この方は砂場で殺害されたようですね」
「だろうなぁ、砂にこんだけ血が染み込んでんだ、ここで殺したんじゃねぇなら、この量は
明らかにおかしいだろ」
砂場には、大量の血液が砂に染み込んで固まっていた。
「凶器はやはりこの鉄骨ですかね」
「胴体にぶっ刺さってるこれが死因じゃないなら、人間みんな物理攻撃なんて効かないって
レベルだからなぁ」
そしてその砂場のど真ん中で、人が死んでいるのだ。
ビル等の建設で使うであろう、重さ数tはある鉄骨が胴体に垂直に突き刺さって。
明らかに異常。
ここは公園の中なのだ。
さほど大きくない、街中にあるごく普通の。
無論、公園内に重さ数tの鉄骨を運び込める重機なんか入っていけないし、
入れたとしてもタイヤ跡などの痕跡が残る。
それらが残っていれば何も問題ないのだが、それらがまるで無いのが大問題だ。
「で、犯人の目星はつきましたか?」
「ま、大体は」
「ですよね」
「目星がついても俺に出来る事は、情報提供と事後処理だけなんだけどな」
「ですよね(役立たずですし・・・)」
「おいお前、ですよねって・・・」
まぁいいや、今の俺に出来ることは現場を封鎖して、アイツに連絡をいれる位しか
ないし。
・・・実際役立たずだなぁ俺・・・。