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掌編小説集7 (301話~350話)

知らず知らず

作者: 蹴沢缶九郎

自動販売機にはコーラやサイダーといった炭酸飲料から、緑茶や紅茶といった茶類、コーヒー類に、果ては「フリフリプリン」といった変わり種まで、多種多様な商品が取り揃えてある。


自動販売機の前で、男が商品を決めあぐねている。しばらくした後、小銭を投入した男は、ようやく商品の購入ボタンを押し、販売機は「ガコン」という音と共に、取り出し口に商品を出現させた。





「ガコン」という音と共に、絞首台の床板が開き、それに伴い落下した死刑囚はゆっくりと窒息死した。その光景を見ていた一人の刑務官が呟いた。


「全国の自動販売機の購入ボタンが、まさか絞首台の床板開閉装置と連動していると、一体誰が想像出来るだろうか…。商品を購入する人々は知らずの内に刑の執行人となり、我々はストレスを抱えずに、ただ刑を見守るだけ…。全く以て良い世の中…」

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― 新着の感想 ―
[良い点] 前半の「フリフリプリン」という可愛らしい名前の商品から感じさせるお気楽感と後半の「刑務官」の悟ったような呟きのコントラストが非常に良かったです。 [一言] 「The Box」というキャメロ…
[一言] フリフリプリン美味しそうだなぁ(*゜Q゜*)……なんて思って微笑んでいたら、まさかの結末。天国から地獄に一気に落とされたような衝撃を受けました(笑)すごく面白かったです!
[一言] 初めまして。文月めぐと申します。タイトルに惹かれて読みました。とても短い文章なのにきちんとまとまった物語ができていてすごいと思いました。「自動販売機」という日常と「絞首台」という非日常をうま…
2016/12/07 18:29 退会済み
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