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某国出張報告書  作者: モコ田モコ助
16年11月8日。海寧と平湖(ぴんふ)、時々上海
29/43

1.出発前

 今回、3泊4日の出張。


 8日火曜日の飛行機で出発。11日金曜日の飛行機で帰国。

 初日、上海11:10着の中国国際航空にて、上海入り。

 家を出るのは始発の空港行きバスとなります。


 早めの飛行機を選んだのは、その日のうちに一軒まわろうと思ったのが一つの理由。

 二つめの理由は、中国東○航空を避けたかったからです。


 前から文句を垂れてましたが、中国東○航空は、1.5から3時間遅れがデフォルトになってます。

 正午以降の便で、到着状況を調べてもらえば解っていただけると思います。


 帰りが遅れるのは、我慢しましょう。無茶苦茶腹が立ちますが。

 前回のように、出発が遅れたら、全ての計画が狂ってしまいます。


 8日午後に予定していた商談をキャンセルするハメになったりしたら、何しに某国へ行ったのか解らなくなります。


 ちなみに、昨日の日本到着便フライト状況を見てみましょう。

 13:10着の予定が13:53

 16:35が18:14


 ほーら! 


 同じ某国運営航空会社でも、中国国際航空のほうがなんぼかましです。

 東浦空港内でも、某国語に続いて英語、最後に日本語の案内アナウンスがありますし!



 閑話休題。

 2日目は、私が中心となって進めているプロジェクト(そんな大げさではない)を実行している工場へ視察。中締めみたいなもんですね。

 ここがメインの一つとなります。


 3日目が、日本人の大手商社の出先機関にて、2日目のプロジェクトがらみの打ち合わせ。これがメイン2。


 4日目最終日は移動のみ。


 ……3日目が早く終わりそうだ。

 ――早くホテルへ帰って、小説書くか――

 ――あのホテル、前回のホテルなんで100元でマッサージ出来るし――



 今回、あの荷物受け取りに2時間かかったワンさんがアテンドです。

――第2章 13年9月 「ワンさんと一緒、初日」を参照して下さい――


 帰りに高速バスが、下道に降りた事件のワンさんがアテンドです。

――第2章 13年9月 「チャイナ・フォーミュラー」を参照して下さい。


 しかし、今回は余裕です。


 例えば、

 初日の飛行機が遅れたとしましょう。


 どっこい、初日訪問予定は私の仕事じゃない。

 社長の要望で向かうだけ。中身はスカスカ。日本で出来る内容。メールだけで済む仕事なんです。

 根性論が大手を振って歩いているんですね。ウチの会社。


 で、帰りが遅れたとしたら……

 11日、東浦発11:10の飛行機。

 ホテル発のバスは7:30に東浦着。

 どんだけ交通網が乱れても、十分間に合います。


 第一、ワンさんとは9日で分かれます、別行動です。トラブルメーカーとは、おさらばした後の飛行機です。


 ノープレブレム!

 全く問題なし!

 いける! 勝つる!


 

 そして出発2日前の日曜日、午後2時。

 携帯に電話が……

 社長(78才)から……


 急用が某国に出来たから、一緒に行く。

 ついては、予定の変更を求む!


 ……。


 おいおいおいおいおいおいおいおい。


「計画の変更って、飛行機既にとってますし。だいいち、何日(いつ?)に社長のスケジュール合わせれば良いんですか?」

「日時不明じゃ!」

 ……。


「計画の立てようがありませんな」

「向こうへ行ってから考えよう」

 訪問予約という言葉知ってますか? アポイントメントとも言いますが。


「ワシは某国へ行き慣れている。どうってこと無い!」

 ま、確かにかなりの回数、某国へ出張してますが、それとこれは違うと思うの。

 

 ……マジで辞表提出して良いですか?

 てか、敵は某国だけではなかったのか!

 新しい発見である。



 結局、月曜日の出発前日。間違った情報、もしくは思い込みによる計画しか立てない社長に「ダメだこりゃ」を突きつけた私は、単独で情報収集。

 社長の向かうべき企業のアポが、2日目であるという事が判明。


 それを社長に伝えたら……

「何でどぅ?」(訳=関西弁で「何でや?」)


 何でどぅ? え、逆に何で? 何が疑問なの?


 つーか、いつまでも社長の座にすがりついてないで、早く次世代にその席譲れよ!



 閑話休題(本日2回目)

 そして、その企業は上海に存在する事が判明(初めての確認。我ながらスゲー情報網と人脈を持っている事に感心したYO!)


 さらに、初日滞在する海寧から上海までは車で2時間弱の距離!

 ケツと腰が保たねえよ!


 そしてその翌日向かうべき工場は平湖、初日の海寧のお隣さん。

 うがーっ!



「ワンさん、私だけ2日目平湖で降ろしてもらえないかな? 上海へ行く途中だろ?」

「ダメです!」


「ンな事言ったって、私、社長がやってる仕事内容についてほぼ知りませんよ! 何の役にも立ちませんよ!」

「いえ! いえいえいえいえいえ! 相手の会社に社長と通訳の私だけで行くのと、もう一人”ピー”が付いてくるのとでは、相手の印象が違ってきます!」


「本心は?」

「シャチョウサンの暴走、1人じゃ止められマセン!」


「私は人柱かい! あんたとの商売止めるぞ!」

「かまいません!」

 知っていたさ! 某国人は無情で、責任を押しつけるってことをな!

 



 閑話休題。(本日3回目。ちなみにまだ某国へ出発していない)

 それより、私の計画はどうなるッ!


 その日(2日目)は私のメインの日!

 キャンセルできない! したら何の為に某国の不味いメシを食いに行くのか解らん!  社長の目的である上海の会社で商談した後、トンボ返りするしかない!


 3日目の事実上仕事最終日に、私が本来某国へ出張する本来の目的を一日で詰め込むしかないのか!?


 ホテルでのマッサージとか(1時間100元≒1,500円)、小説執筆とかどうなるの? 読者様を待たせて良いとおっしゃるの?

 アンドロイドのアップ遅れたら社長のせいだからね!


 さて、トランクを引っ張り出して――グキッ! アウ!

 こ、腰やった! ギックリやった!


 こうして、出発までの貴重な時間が費やされるのであった。

 ヤレヤレだぜ!



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