14年11月 営業のM君と一緒に何じゃそりゃ
その後は平穏にスケジュールを消化していった。
4日目から体調を崩してフラフラになったりしたが予想の範疇だ。
前の日に食べた日本料理屋の生魚類がいけなかったと思う。(M君のせいではないと信じたい)
いかに日本料理屋といっても、品質管理要員は某国人。看板だけで信じてはいけないという見本であろう。
ちなみに、ここの日本料理店。日本企業が多く存在する立地を生かして、繁盛していた。そしてもっと繁盛しようとして、数年前に食べ放題として再オープンさせた。
ところが!
客が某国人ばかりになって、日本人の客足が遠のいてしまった。(食事中、スゲーうるさいから、日本人が敬遠した)
そしてつい数ヶ月前に、食べ放題をやめ、もとのスタイルに戻し一品あたりの単価と質を上げた。そうすっと、某国人が激減し、日本人が帰ってきたという。(利益率が上がった)
そこの店で食った。
ハマチのお造り食った。
鯛の刺身食った。
なんかいろいろ生もの食った。
その罰が当たったんだろう。翌、午前10時より、体調が崩れた。
なんだろう? 下痢じゃない。頭がボーッとなって気分が悪い。
で、そのお昼。
気分が悪いことを告げると、粥の美味しい店に連れて行ってくれるとのこと。
それは助かる。
実際、お粥は美味しかった。
暖かくて柔らかくて、塩の加減がちょうど良い。魚で取ったスープで煮込んだ様だが、生臭さはみじんもない。むしろ滋養感溢れるコクがあった。
粥はすばらしかったんだが……。
隣の席で、鳩の姿焼き食べるの止めてもらえません?
嘴の付いた頭蓋骨を小気味よい音立てて噛み砕くの、止めてもらえません?
泣くよ?
この頃、日本よりのおみやげで特に人気なのが「消えるボールペン」である。
初めての工場で、硬い雰囲気を壊すのに頼りになった。
わざとらしく雑な絵を描き、話が終わると目の前で消してやる。
大概、身を乗り出して食い付いてくる。
そこで、一本余ってるから総経理に(必ず会社のトップに)だけあげる。とパッケージに入ったままのボールペンをプレゼントする。ついでに消える原理も教えておく。(60℃以上の熱で消える云々)
まず、100%が書いた線をライターの熱で消そうとする。
消えると、周りのスタッフが驚く。総経理は自慢顔である。
そこで鉄板の一言「銀行でサインするときに使ってください」
大爆笑である。
以後、交渉事がスムーズに行くこと請け合い。
……今はどうかな? そろそろ某国でも珍しくなくなってるかも知れない。
なんだかんだあって、日本へ帰った頃には復活してました。
帰りの飛行機?
3時間ちょとの遅れで済んだかな?
もちろん、アナウンスなんか無いよ。
中国語のできる日本人が、スタッフに聞いたけど「10分お待ち下さい」の返事しか返ってこなかったってさ。
10分って言葉が好きなのかな?
後日。
前回、アテンドしてもらったワンさん(荷物とバス遅れ事件の人)が、凄い勢いで聞いてきた。
どうやって、切符紛失したのに高速列車に乗れたのか? と。
ありのまま話したら、両手を打って笑い転げていた。
M君、ちょっと便所まで来いや!
さらに後日。
南京から社長あてに電話が入ってきた。
私への言付けとして、「切符が出てきたと伝えて欲しい」旨、伝言があった。
社長から、この事について説明を求められた。
二度とMとは某国へ行かないッ!




