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某国出張報告書  作者: モコ田モコ助
第4章 翌年の2015年編(めんどくさいので以後まとめて)
19/43

14年7月 Tさんと一緒。その後。期限切れ鶏肉

 予定していた高速鉄道に乗り遅れたのだが、なんとか後の便に乗る事ができた。

 でも、乗り遅れは乗り遅れ。2時間近く遅れてしまった。


 スケジュールが押すわ押すわ。

 ズーチー駅ではシェンさんの友人がランサーを駆って駆けつけてくれていた。

 メシを食う時間も無いだろうとケンタッキーを用意しておいてくれた!


 やったー! ケンタッキー!


 ナゲットと唐揚げっぽい何かを頬張ります。


 その年の7月後半。日本の食品界を震撼させる賞味期限切れ事件が勃発。


 皆さん覚えておいでだろうか?

 この頃、毎日のようにテレビで色の変わった鶏肉の画像が放映されていたのを覚えておいでだろうか?


 あれ、どこの国の工場でしたっけ?

 この日は7月の前半。

 いや、別に?

 なにが言いたいとか?

 別に無いよ、的な?


 食べたの某国内のケンタッキーだしぃ。ピエロじゃねぇし!


 次の日ね。2日目ね。T氏が激しい下痢に襲われるのよ。

 でも私は2日目は下痢しなかったし。

 下痢したんは3日目やったし。



 2日目の午前は、キューヨーにて商品の外観検査。


 董事長とは会えなかった。つーか、工場にいつもいないの? そんなに忙しいのかよ! いや、顔なんか見たくねぇし! 心配なんかしてないんだからね!


 午後は、ポスト・キューヨーである工場、カムイへ。早く育てカムイ! 触手ノ王よ!


 2日目の仕事は、なぜか下痢が激しく消耗していくT氏以外、さくさく行程が進行していく。そんな感じでだらだら終了。



 そして3日目。

 ズーチーから、チャンシューへ、バス移動4時間コース。


 一応高速バスなんだけどね……トイレ付いてないタイプのバスですって、まあステキ!

 待合室の安っぽいベンチに、敗残兵みたいに背を丸めて座っている二人組の日本人。


「とりあえず、時間まで【お見苦しいもの】は出すだけ出しましょう。正露丸持ってますか?」

 唇がカサカサになったT氏は、トイレの方向を向いたままだった。


「いえ、今日の昼で飲み尽くしました」 

 水も控えようかと、ペットボトルを鞄へ放り込む。


 なんやかんやで間もなくバスの時刻。

「指定席制なんだけど、そんなの守るヤツはいねぇから、早いモン勝ちですぜ」

 と、シェンさんが言ってました。


 料金で見ると、飛行機が一番高い。次いで列車。長距離バス料金は一番安い。

「言い換えれば、金を持ってない連中がバスに乗る。バスに乗る人のレベルは……お解りか?」

 シェンさんがニヤリと笑う。


 ……よし!


「荷物には充分気をつけてくださいよ」

 アドバイス有り難うございます。


 改札が開きそう(ここは駅のような改札口がある)。

 トランクを持ってベンチから立ち上がる。


「さて、そろそろ行列に並びましょうか?」

「水は持ってますか?」

 T氏がイチローそっくりの顔でこっちを見上げている。


「水? ペットは鞄に入れたが?」

 ドドドドド……


 T氏は鞄に手を突っ込んだぁッ!

 目の下がクマになっているぅッ!


 ドドドドド……


 ゆっくりと――手を出したぁぁッ!


「はい、正露丸」

「いただきます」


 腹の調子は?

 薬のおかげか、嘘のように下痢が治まった。


 ……腹が空っぽになっていたからであろう。



 

 チャンシューは日本人が多いので、日本調理店が多い。

 もれなく、夕食は日本料理店へ。


 うどんか、おじやでも食べようか、なんてT氏と話していたが、メニューを広げて……。

「私、カツ丼!」

「自分は唐揚げ定食!」

 その後、ホテルで、――便座の上に座って報告書を書き上げたのであった。


 今では後悔している。だが反省はしていない。



 次の日。


 お昼ご飯は、昨日と同じ日本料理店だった。

「カツ丼!」

 反省はしない! 過去は振り向かないッ! 躊躇(ためら)わないッ!



 さらにつぎの日。

 なんか仕事したみたいだけど、記憶にないや! てへ!


 その他、今回の出張での出来事。


・LINEが通じなくなった。 

・帰国便は1時間遅れで済んだ。 


1時間遅れがラッキーに思えた。


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