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某国出張報告書  作者: モコ田モコ助
第4章 翌年の2015年編(めんどくさいので以後まとめて)
16/43

2年目の5月。最初は一人旅

 今回は、2泊3日。短い出張です。


 1日目は、移動日。ズーチー泊

 2日目は、ズーチーでお仕事。キューヨーともう一軒。上海へ移動して上海泊。

 3日目は、移動日。日本へ帰ります。



 前回、途中から参加していただいた、超商人T氏が先行して某国入り。高速鉄道の途中駅から合流してアテンドしてくれる予定。


 言い換えれば、某国入り、そして高速バスなりなんなり乗って、虹橋駅まで辿り着く。そこの窓口で、某国語話せない人間が、チケット引き替えして、列車に乗って、T氏と合流する。そこまで一人旅。時間遅れは認められぬ旅!


 各行程間に、マージンは1時間ほど設定されてる。けど、昨年9月並のトラブルに見舞われれば、一巻のお終い。



 以下、生死を分ける3つのポイントを紹介しよう。

1.日本発の飛行機が遅れる。

2.空港から虹橋駅までの時間オーバー。

2.鉄道チケット引き替えミス。


 もともと、一人で移動する予定じゃなかった。


 早めに出発して、T氏と行動を共にする予定だったのだけど――

 あの工場長が「それくらい一人で行けるから、アテンドなんかいらないよ」

 などと言った。


 私としては、言葉も通じない異国の、しかも某国で予定を外したら、命に関わるトラブルになると言いたかった。いや、実際そう主張した。


 しかし、

「そんな事ない! みんな何とかしてた! だからアズマダ君も何とかしなければいけない! なったらなった時だ!」

 と押し切られる。


 会社命令とされたが、今もって意味が判らない。

 まあ、何とかなるだろう、とたかをくくっていた私も悪い。


 ――後日談だけど、あんまり酷いんで上程書をもって上と掛け合った。結果、社員の安全を損なう可能性を助長したって事で、工場長は叱責を喰らったのでザマミロである――


 本来なら空港から案内人が付くはずだったが、工場長による妨害工作によって一人旅となったのである。

 飛行機が遅れたら、出張中止して帰ろうと思ってたけど、そんなときに限って定時に離陸。


 某国入国ゲートで所定の手続きふんで……なにこれ? 警備が厳しい?

 テロ前提の警戒警備シフト?

 いつもより空港を出るのが遅れた。焦る!


 さて、

 某国の空港から駅まではバスが常套手段だけど、タクシー使ってやった。


 正式なタクシー乗り場(正式でないところもある)で、タクシーに乗り込む直前に、かねて用意した紙を広げて運ちゃんに見せる。

 そこには『虹橋駅まで連れてって』と某国語で書かれている。


 タクシーに乗る事45分。

 無事駅に到着。 

「ふぁーびゃお」

 これさえ覚えておけば何とかなる。

 その意味は「領収書ください」である!


 駅の入り口でいつも通りボディチェック。

 ここもいつもより警備が厳しい。


 何回、荷物検査を通した事か。

 荷物が被爆するんじゃないかと思うくらいX線浴びてたね。


 さて次は、駅窓口で、予約番号とパスポート出して、乗車チケットと交換。

 予約しておいてもらった番号を印刷した用紙片手に、ネット予約専用窓口へ……。


 窓口がない!


 こないだワンさんと来た時に、たしかにここにあったネット窓口がない!

 一般窓口しかない。しかも、場所が変わっている!


 T氏の携帯に電話しても出てこない!


 狼狽える事、数十分。待合ホールを巡る事3巡。

 何となくわかってきた。


 今ま日本にはあったけど、某国にはなかったチケットの自販機が新設されている。

 なるほど。


 窓口に並ぶ人が前より少ない。

(少ないっつっても高校の運動会整列中状態)


 ふっ、そういう事か。


 自販機を大量に設置し、窓口から人の列を減らす事で、ネット予約の人は普通の窓口でチケットの引き替えを――ここでT氏から着信。

「自販機を大量に設置し、窓口から人の列を減らす事で、ネット予約の人は普通の窓口でチケットの引き替えを――」


 いまそれ思いついた! 思いついたところだよ!


 急いで一番人数の少なそうな列の最後尾へ。少ないと言っても20人以上の列。

 残り時間も少なくなって来た事だし、焦る焦る。

 時間切れで乗り遅れたら野宿=死亡ですからね!


 野宿する事なく無事、チケット交換完了。

 既に3日分のエネルギーを使い果たし、列車の中の人となる。


 予定変更しても良い、気楽な旅行ならなんて事ないが、予約済みの行程を追うのは気をすり減らすだけである。

 こんなけ心労が祟るのなら、無理にでも同行人を付けるべきであった。


 ないとは思うけど、心ない人に暴行受けたり、財布すられたりした日にゃ、一人じゃどうしょうもないって事を実感したぜ!。


 後日、出入りの業者に言われた。

「某国で、一人だけの行動は、私でもしませんよ! よく会社が許しましたね?」

 いやいやいや、許しちゃいないよ。


 この人は、10年ばかり某国と日本を行き来している某国通。そんな人に駄目出しされたからね。



 閑話休題。

 日頃の心がけが良いのか、事故もなく高速列車は発車。

 いつものように線路沿いの巨大看板をボーっと眺めて時を過ごす。

「○○建設」

「△△集団」


「山口百恵」 

 は?

 あ、写真取り損なった!



 

 約30分後、一つ目の駅で、ホームに立つT氏を発見!

 やった!

 終わった。

 何もかも終わった。

(白黒のペン画で描かれた座像)

 ――完――




 後でT氏に聞いたんだけど、露の国の大統領がこっそり来てたとか(未確認情報)で、特に警備を厳しくしてたとか。


 昨日乗った新幹線が、3時間遅れだったとか。

 列車運行ダイヤに特別編成を組んだんだろうけど(未確認情報)、まったく発表がなかったってさ。

 これは、一般乗客に知らせない確信犯では?



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