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某国出張報告書  作者: モコ田モコ助
第2章 13年9月
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*お蔵入り-【両替のお話】

 某国に限らず、海外出張の際、両替のタイミングが難しいと思っているのは私だけだろうか?


 両替する時間が無くて、食事やホテルの支払いができない。なんて事もある。

 某国入りしたら、なるべく早く現地の通貨に変えたいのが人情。


 両替の方法として、大きく分けて日本国内と現地の2つ。


 国内は銀行で両替しますが、何回も出張してると手数料がバカにならない。

 相手国内は相手国内で、両替のタイミングが難しい。


 某国内だと、空港内に公的な両替所を使うのがお手軽。これも手数料が高い。

 ホテルで両替もできるけど、上海近辺の一流ホテルしか、まずできない。自分が宿泊するホテルがいつも両替できるとは限らないし、地方のホテルだと、大抵両替してくれない。


 現地の知り合いに頼んで個人的に、といった方法もあるけど、両替の証明書が欲しいなどと会社から言われたらどうにもならない。ましてや、知り合いが常に金を持ってるとは限らない。


 コストや安全の面で一番良いのは現地の銀行だろう。

 手数料安いし、偽金掴まされる恐れも少ない。


 そこで今回(2回目の出張)、銀行で両替してみた。



 両替ったって、同行のワンさんに任せっきりだったけどね!


 実際に、現地銀行での両替の手順をここに公開しておきましょう。

 すべてノンフィクションです。

 皆さんの参考になれば幸いです。



 アレは2日目。

 ズーチー市という巨大田舎都市(キューヨーがある土地)。

 両替に挑戦しようと、市で一番大きな銀行へ、雇われ総経理の車で向かった。


 混んでる可能性が高いので、早めに行くのが良いとのこと。

 今回、仕事が終わってからですから、閉店の1時間30分前であった。


 この市における本店に位置する銀行だそうな。

 ホールが広くて清潔で、外光を取り入れてるから大変明るい店内である。


 ホールの中央に指揮台みたいなのがあって、そこにフロアマネージャーっぽい女性が立っていた。きっちりとスーツをを着こなして、いかにも腕利き銀行ウーマンって雰囲気。

 

 機械が発行する整理券を手にして、椅子に座って待っている。このへんは日本とほぼ同じシステムである。


 番号を見ると、次の次。これは早い。


 窓口は3つあって1つが閉鎖されている。係が座っている窓口は2つだけ。

 左の窓口は女性行員さんが書類の整理をしている。


 右の窓口は人が取りついている。なにやら盛んに言葉の応酬を繰り広げている。一見、大声で罵り合ってるようだが、そうではない。ここではこれが普通。普通に話をして普通に質問しているだけなのだ。


 この窓口は長引きそう。

 左の窓口は、何の書類か、一向にこちら(お客)を見ようとしない。

 

 1時間経過。


 先ほどと風景に変化無い。

 右の窓口では延々と話し合いが続いているし、左の窓口は書類の整理が続いている。


 ……いやな予感。

「左の人、まさかサボってるんじゃないでしょうね?」

 思わず不安が口を割って出た。


「私もそう思います」

 ワンさんも苦笑いの表情を浮かべる。


 埒があかないと、席を立つワンさん。左で書類整理している窓口に顔を出す。

 大声で話しかけてるけど、窓口担当者は完全無視を決め込んでいる。


「だめです。確信犯です。窓口業務終了までの1時間半をサボると決め込んだみたいです! 上の者にねじ込んできます!」

 そう言ってワンさんが、フロアマネージャーっぽい女性に声をかけた。


 マネージャーさんは、愛想笑いを振りまきながら奥へ引っ込みます。

「あのひとが中で両替手続きをしてくれるそうです」


 窓口でサボってる担当に声をかけず、自分で両替の業務をするって、ある意味問題というか、管理職としてどうなんだろうか思ったけど。両替してくれるんなら、まあいいか。と、自分を納得させて待合席に座りなおした。


 30分後。


 変化無し。


 銀行の業務終了。

 シャッター・ガラガラ。


 右の窓口ではまだ話し合いが続いている。左の窓口は、人がいなくなった。

 ……おい!


「だから某国の銀行は嫌いなんだ!」

 このセリフは私じゃないですよ! ワンさんですよ!


 ダッシュで窓口へ駆け寄ったワンさん。奥に見える男の人に向かって叫ぶ!

 ちょい……空港の荷物受け取りカウンターを思い出していまった。


 ワンさんも私を案内するという責任とプライドがあります。恥を掻いたり掻かせたりするわけにはいかないのだろう。必死に食いつている。


 その甲斐あって、右の窓口に担当者が復活。(違う人)

 無事(無事じゃないけど)手続き開始。


 パスポート提出。金額提示。レートと手数料の認証。書類にサイン。

 無事、両替証明書と現地通貨が私の元へ。

 動き出したら5分とかからなかった。


 その5分をめんどくさがるか?


「それがこの国の銀行員の姿です。ただし、地方限定!」

 ワンさんの顔が真っ赤です。


「以後、地方銀行で両替は止めましょう!」

 同感です。

 特に、ワンさんと一緒になってイベントを起こす事自体止めたいです。


 ワンさん=トラブル体質。が、私の中で決定した瞬間、


「アズマダさんと行動すると必ずトラブルに見回られます!」

 なんて事をいけしゃあしゃあと!


 トラブル体質はワンさん、あんたなんだよ! ちったー自覚しろよ!



 両替にかかった時間=2時間。

 キューヨーの、雇われ総経理が路駐して待っていてくれた時間=2時間。


 この人、実は良い人なのかもしれない。




次、月曜日です。

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